<シート・プラスチック容器>
◇魚箱を「木箱からポリ箱へ」 ここ1〜2年に構築目指す
- 北海道ぎょれん -
北海道ぎょれん(北海道漁業協同組合連合会)は、魚箱をこれまで市場で流通していた木箱から再生プラスチックを原料とするプラスチックコンテナ(ポリ箱)に切り替えていくことを発表した。魚箱は容リ法の対象にはならないが、漁業関連業者の間で魚箱のリサイクル・環境対応を考える機運が高まってきたことや食中毒事件防止対策の点から、「魚箱のポリ箱化」いう今回の提案となった。道ぎょれんでは、ここ1〜2年の間に、一挙あるいは部分的に「木箱からポリ箱へ」移行していきたいとしている。
<シート・プラスチック容器> ◇輸入チェリー容器のサイズ拡充 スライドかん合などへの評価受け/新たに200g、500g容量を追加
- 太洋興業 -
太洋興業(東京都)は、アメリカンチェリー用透明かん合容器「タイヨーパックACシリーズ」のサイズを拡充した。昨春発売した300g容量タイプ「AC300 4H」が市場で大きな反響を得たことからサイズの拡充で需要拡大を狙ったもの。4月中旬から200g容量タイプ「AC200 4H」、6月から500g容量「AC500 4H」タイプを追加した。
<シート・プラスチック容器> ◇PP発泡食品容器を開発 耐熱性と光沢性に優れる/ランチ、弁当向けなど品揃え
- 中国パール化成 -
中国パール化成(岡山県)は、新型PP発泡容器「ミラクルフォーム(MFシリーズ)」を開発、「ランチ」「弁当」シリーズなど4種類を5月の連休明けに上市した。140℃までの耐熱性を備え、光沢性にも優れるのが特徴。高熱の内容物を入れても容器が素手で持てるため、電子レンジ食品分野などへの展開も図る。今後、順次品揃えを強化する予定。
<紙容器> ◇段ボール素材で軽量化 新型容器2種を本格販売
- ニッケイ・パック‐
ニッケイ・パック(愛知県)は、段ボール素材の新型容器2タイプ(円形容器「セリック」と贈答ケース「エコ・アスカ」)を開発、このほど本格販売を開始した。片面段ボールの波目を外側にして貼り合わせたセリックは、軽量かつ堅牢なうえ、デザイン性にも優れる。エコ・アスカは、同社の合紙製「飛鳥ケース」を断ボールに素材変更したもので、従来品に比べ35%以上の軽量化を実現している。
<その他容器> ◇木製トレー製造ライン開発 コンパクト化と低価格実現
- 森テック -
森テック(福岡県)はこのほど、スギなどの間伐材を再利用して加工・プレスする木製トレー製造ラインを開発、販売を開始した。スライサー・特殊乾燥機・のり付け機が各1機ずつとプレス機3台で構成。大型で高価だった従来のラインに比べ、コンパクト化と低価格(約3,500万円)化を実現した。すでに九州地方の自治体など数件の採用が決定しているほか、2桁を超える市町村がプラント見学に訪れるなど注目を集めている。
<紙器・段ボール・紙包材> ◇CAD、抜き型不要 小ロット段ボケース製造機/新開発機を発表・販売開始
- ライザマシナリ -
ライザマシナリ(東京都)は、昨年発表して多大な反響を呼んだ小ロット用段ボールケース生産機「ライジングボックス」を改良、新開発機種として発表した。同機は段ボールケースを一箱から生産することを目的に開発されたもので、筋押し加工、カット加工の精度が前機種よりも大幅にアップしている。筋押し間隔を数値入力するだけで段ボールの製造が行え、CADシステムは不要。段ボールシート搬送も幅広のベルトで行うため、精度も大幅に向上。溝切り用プレス刃も二枚使用しており、ユーザーの要望する幅値での装着が可能で、抜き型も不要な設計となっている。
<フィルム・軟包装> ◇特殊構造の乾電池袋 使用、未使用の管理を簡易化
- ヤマガタグラビヤ -
ヤマガタグラビヤ(大阪府)は、使用済乾電池と未使用乾電池の管理が簡単に行える新タイプの吊り下げ用フィルム袋「セリースパック21(トゥーワン)」を開発した。袋は内部が二重袋構造になっており、袋上部には使用済乾電池の、袋底部には未使用乾電池品の取り出し口が備えられているため、一目で電池の使用状況が判別できる。未使用電池をすべて取り出すと、使用済みの文字が表面に現れ、廃棄時の見極めも簡単。すでに大手乾電池メーカーが興味を示しており、同社は今後、需要獲得へ本格的な営業活動を展開する。
<シール・ラベル> ◇はがしやすいラベルを開発 溶剤など使わず、容易に手だけで
- カンキ堂 -
カンキ堂(大阪市)は、手だけで容易にはがせるラベル「メックル」を開発した。新ラベルは、ラベルの粘着面に数カ所、一定間隔で接着力のない部分を設け、はがしやすくしたもの。消費者は容器の廃棄時に手間をかけずに簡単にラベルをはがすことができる。溶剤を一切使用していないほか、リサイクルコストの削減も図れるなど、製品訴求力も高いことから、同社では、飲・食料品メーカーへのサンプル提供を先行させ、早い時期に実用化にこぎ着けたい考え。
<シール・ラベル> ◇ネギ胴巻絞り包装機を開発 フィルム使用量を大幅削減
- マルマツアグ -
マルマツアグリセンター(広島県)と段ボールメーカーのチヨダコンテナーは、「ネギ胴巻絞り包装機」を共同開発した。同機は、これまで手作業などに頼っていたネギのフィルム包装作業を省力化し、フィルム消費量を大幅に減らすというもの。フィルムロールを機械上部にセットし、下方に引き出し、手作業でネギを二つ折りしてフィルム内に投入すると、フィルムが絞られてシールカットされ、排出される。機械もコンパクトで移動も簡単。機械寸法は幅620mm、長さ583mm、高さ1,375mm。フィルム幅は最大500mmまで。
<環境・包材リサイクル> ◇循環型社会が可決 排出責任、拡大生産者責任を明確化/排出抑制、再使用、再生利用を優先
循環型社会形成推進基本法が5月26日、参議院の本会議で可決・成立した。2003年10月までに循環形社会形成推進基本計画が策定される。基本法には、ゴミの「排出規制」「再使用」「再利用」「熱として再利用」「適性処分」を骨子にしている。また、排出責任、拡大生産者の責任が義務づけらた内容が盛り込まれている。
<新潟県特集> ◇全国有数の食料供給基地 県内ユーザーの最新動向
県境に越後山脈、三国山脈、上信越連峰、アルプス連峰などが連なる新潟県は、これらの山岳地帯から日本海に注ぐ信濃川など数多くの河川と、越後平野、高田平野などの広大で肥沃な平坦地を持つ全国有数の食料供給地基地として知られる。県内にはコメをはじめとした農産物や県内の漁港に水揚げされた海産物を加工する食品メーカーも多く、食料品全体で事業所数は1,500に上る。また、古くから日本海側の海陸交通の要衝として栄えた同県は、上越新幹線や関越・北陸高速自動車道、磐越自動車道、上信越自動車道などが整備された交通インフラの先進的地域であることから、これらを活かして販路を全国に拡大した有力メーカーも多い。そこで本特集では、県内の食品加工メーカーを取り上げ、4月から完全施行となった容器包装リサイクル法への対応や、基本的な包装設計上の考え方、今後の方向性など最新動向を紹介する。
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<包装機・関連機器>
◇中・高速用収縮トンネル上市 価格同程度に機能をアップ
- 協和電機‐
協和電機(東京都)はこのほど、中・高速自動包装機用シュリンクトンネル「VL-1500」「同2000」を開発、上市した。中・高速のL 型シーラーなどに連結して使用するもので、従来機(L シリーズ)と価格は同程度に抑え、機能を大幅に向上した。同社では、バージョンアップ機として売り込みを図っていく。
<包装機・関連機器> ◇ELS対応充填機開発 チルド品の棚寿命延長/乳業界の統廃合も視野に
- 四国化工機 -
四国化工機(徳島県)はこのほど、アセプティック(無菌)とチルド(冷蔵)の中間にあたるELS(製品の品質保持期限延長)対応のピュアパック充填機「UPN-SE30L1」を開発した。牛乳など要冷蔵商品の商業的棚寿命を延長するため、サニタリー性を向上し、容器殺菌装置を搭載。チルド製品に比べ製品内の菌数を減少させるとともに、変質や腐敗に対する耐久性を向上した。同社では、乳業界の統廃合による設備投資意欲や、チルド対応機の既存ユーザーの切り替え需要に期待。
<シート・プラスチック容器> ◇A-PETの製造を開始 長年の塩ビ再生技術をベースに/製造装置を1基導入
- 進栄化成 -
進栄化成(大阪府)は、A-PET製造装置(日本製鋼所製TEX-105)を1月に導入、2月中旬から本格稼働に入っている。使用済みPETボトルや工場内再生品を粉砕したフレークなどをA-PETシート化するもので、創業以来40年にわたる塩ビシートのリサイクル技術がベース。月産350t体制で供給を始めている。
<その他容器> ◇着色瓶再循環技術を開発 基礎技術はキリンビール
- 石塚硝子‐
石塚硝子(名古屋市)はこのほど、再循環できる着色ゾルゲル・コーティング技術を開発したことを明らかにした。約1μmの超薄膜着色コーティングを無色・透明瓶に塗布する方法。再生前の分別処理が不要で、溶解炉中で無色ガラスに色が着くこともない。キリンビール(東京都)が開発した基礎技術をベースに、石塚硝子がNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の補助金を得て研究開発を進め、このほど特許を出願したもの。
<フィルム・軟包装> ◇軟質POの新グレード発売 透明着色、抗菌、耐候、UVカット
- 出光ユニテック -
出光ユニテック(東京都)はこのほど、PPベースの軟質ポリオレフィン(PO)シート「ピュアソフティ」の新グレードとして「ピュアソフティ透明着色グレード」「同耐候グレード」「同紫外線カットグレード」「同抗菌グレード」を開発し、販売を開始した。高度な添加剤処方技術により、従来の基本的な特徴を保持しつつ、透明着色・耐候・紫外線カット・抗菌という、これまでの軟質PO製品にはなかった機能を付与したもの。
<フィルム・軟包装> ◇フィリピンにパレストフィルム工場稼動 年産5,000t、全量日本向け
- SJSPC -
比・SJSPC (積水樹脂スワンソン・プラスチックス)がフィリピンのラグナ州に建設を進めていたパレットストレッチ包装用フィルム工場がこのほど完成、5月19日の竣工式をもって稼動した。能力は年産5,000t。当初は全量を日本向けに出荷するが、年内にも生産能力を倍増して中国などにも輸出する計画。
<樹脂原料> ◇コポリエステル樹脂の新製品 国内カレンダー業界向けに開発/包材、建材でPVC 代替視野に
- イーストマン ケミカル社‐
イーストマン ケミカル社(米・テネシー州)はこのほど、カレンダー成形用に、生産安定性のほか透明性、また印刷など二次加工性で特徴を持つコポリエステル樹脂を開発。日本法人のイーストマン ケミカル ジャパン(東京都)を通じ、世界に先駆けて日本のカレンダー成形業界に販売を開始した。住宅建材ラミネーションや各種包装分野でPVC など従来素材からの代替需要を狙う。
<シール・ラベル> ◇値引きトラブル防止に貢献 「POSチェックシール」を採用
- 札幌東急ストア -
札幌東急ストア(札幌市)は現在、値引きサービスを実施する上で、シールを使ったユニークな方式を採用している。当該商品のバーコード上に再剥離ができる「値引きシール」を貼付、会計時には店員がレジでシールを剥がしてバーコードを読み取り、値引き額を手入力する仕組み。店員の値引き忘れによる、顧客とのトラブル回避に効果を発揮している。「値引きシール(POS チェックシール)」はシモクニ(札幌市)の協力で開発。
<物流・ロジスティクス関連> ◇一貫パレチゼーション普及進まず 現状打破への課題山積/JILSの1999年度普及調査結果
- 通産省 -
通産省はこのほど、日本ロジスティクスシステム協会(JILS)がまとめた1999年度一貫パレチゼーション普及調査結果を発表した。これによると、パレタイズ比率は総輸送物量に対して前年同様23.5%、パレット化可能物量においては前年比3.5%減の76.5%に止まり、一貫パレチゼーションが業界の期待ほどには進展していない現状が明らかになった。
<環境・包材リサイクル> ◇EPSリサイクルに新方式 植物系油で減容・固形化/蒸留工程不要で低コスト実現
- 日本リサイクル製造‐
日本リサイクル製造(東京都) はこのほど、新しい方式の発泡スチロール(EPS)リサイクルシステム「NBBシステム」を開発した。加熱した植物系油でEPSを減容した後、蒸留工程なしでそのまま固形化するというもの。従来のリサイクルシステムと違い、低コストでリサイクル行えることから早くも注目されている。
<環境・包材リサイクル> ◇省資源包装を本格採用 事業所向けオフィス用品で/紙袋、PE袋使用で段ボを165t節約
- プラス -
文具・オフィス用品のプラス(東京都)は、大・中規模事業所向けオフィス用品の訪問ビジネス「Biznet(ビズネット)」で、段ボールを再生紙袋、PE袋、軽量小型段ボールに切り替えはじめた。包材廃棄物の削減を目的にした取り組みで、すでに5月9日出荷分から開始。今後、総出荷量の5割強を切り替えることを決めており、これにより年間約165tの段ボールが節約できる見込み。
<環境・包材リサイクル> ◇生分解性プラ、容リ法対象外の方向 通産省生物化学課が見解示す/コンポスト化システムを活用して
「生分解性プラスチックは、将来的に容器包装リサイクル法の対象外になる可能性が高い」という見解を通産省生物化学産業課の長嶺和弥氏が示した。6月1日に行われた日報包装環境セミナー「生分解性プラスチック新時代」で参加者からの質問に答えたもの。先ごろ、「食品廃棄物リサイクル法」(通称)が成立したが、生分解性プラも食品廃棄物の有効なリサイクルな手段であるコンポスト化システムの中でリサイクルする方向で検討が進められているという。「食品廃棄物のコンポスト化システムが整えば、生分解性プラもリサイクルシステムが固まったとみなす」(長嶺氏)との理由で、容リ法から食リ法の対象になる方向だという。
<食品加工・関連機器> ◇完全防水型デジタル台秤 水洗いにも対応図る
- イシダ -
イシダ( 京都府)はこのほど、農・水・畜産流通など水気の多い現場で使用するのに最適な完全防水型のデジタル台秤「IWQ-60R (ひょう量60kg)」を開発、販売を開始した。計量の心臓部ともいえるロードセルに、センサーとしての機能や性能に影響を及ぼすことのない独自開発のアクリル樹脂コーティングを業界で初めて採用。これによりIP-67(JIS7級相当)に準拠する防塵・防水性を実現するとともに、機器本体も完全防水仕様となり水洗いも可能となった。
<印刷・印字> ◇大文字用IJPを強化 独製高品位タイプを品ぞろえ
- ドッドウェルジャパン -
ドッドウェルジャパン(東京都)はこのほど、これまでの英国・ドミノ社製IJPの販売に加え、独マーク・オ・プリント社の大文字用IJP「Multi Line(マルチライン)」の輸入販売を開始、品ぞろえを強化した。ドット密度の高い高品位印字を実現する外装向けIJPで、ドミノ社製ではフォローしきれなかった需要家の獲得を目指す。
<北海道特集> ◇最大の関心事は今年の天候 気になる諸法律の影響
道内の人々にとって、最大の関心事は今年の気象。農水畜産業はもちろん、主力産業の観光業も客足が天候に左右される。3月に行われた日本包装技術協会北海道支部主催の講演“気象経済学”も盛況だったようだ。つまり、道内にはその年の天候に大きく影響を受けて生活している人々が多数いるということ。一方、循環型社会の形成に向け、今年に入って次々と法律が施行、成立した。農水畜産の食料基地といえる北海道の産業にとっても、関係の深い法律だけにその影響も気になるところだ。本特集では、道内のパッケージユーザーを中心に最新動向をまとめた。
<近畿特集No.2> ◇環境対応で21世紀に挑む 「環境配慮」と「安全」がキーワード/リサイクル時代の新包装確立へ
資源循環型社会となる21世紀に向けて、2000年のキーワードは“環境配慮”(環境負荷低減)と“安全”(衛生管理)。廃棄物の中で大きなウェイトを占め、品質保持を大きな機能とする“包装”がこの 2つと大きな関わりを持つことは、もはやいうまでもない。本特集では、環境対応・衛生管理への取り組みを積極的に進めている近畿地区の包装企業を取り上げ、最新動向を紹介する。
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<包装機・関連機器>
◇青果物用自動結束機を本格販売 給袋・開口から結束まで一貫化/絞り装置で袋口タイトに
- ファブリカトヤマ -
ファブリカトヤマ(大阪市)は、給袋から開口、充填、ひねり、結束、カットまで全自動で行う青果物用自動結束機「シンプルパッカー VP-8M」を開発し、本格販売を開始している。青果物を充填した後、独自の“はさみ状”の絞り装置で袋口から中身の上部までを絞り込み、タイトに結束できるのが特徴。9月開催のジャパンパックで公開する予定。
<包装機・関連機器> ◇バラン自動取出装置を開発 手袋装着中も簡単に取り出し
- 酒井美化工業 -
酒井美化工業(大阪府)はこのほど、衛生手袋装着中も仕切り用バランが1枚ずつ取り出せる「バランスライダー(AT-75型)」を開発した。バランの販売で高いシェアを持つ同社が、「衛生手袋をしながらのバランの取り扱い作業は難しい」という弁当・惣菜加工現場の声に応えたもの。今秋の本格販売に向けて生産体制を整えていく考え。
<シート・プラスチック容器> ◇高透明容器の新グレード開発 耐内容物性、熱シール性など付与
- 共同印刷 -
共同印刷(東京都)はこのほど、食品など内容物の風味を長期保持するPENコポリマー系の高透明容器「スーパークリアーカップ」で、UV遮断性や耐内容物性が付与された新グレードを開発した。耐内容物性に優れた「3Nタイプ」と、これにヒートシール性を付与した「4Nタイプ」の2タイプで、従来品に比べ多層化でコスト性にも配慮されている。すでに菓子大手の不二家(本社・東京)が今年発売の夏向け商品で採用。
<シート・プラスチック容器> ◇DLCコート装置を開発 ビールのPET容器化へ拍車/毎時2,000本の能力実現
- 日精エー・エス・ビー -
日精エー・エス・ビー(長野県)はこのほど、 PETボトル内面用の“ダイヤモンドライクカーボン(DLC)”ハイバリアコーティング装置「HBB-8型」を開発した。同社と三菱商事プラスチック、ユーテックが共同で進めるビール向けハイバリアPETボトルの商業化プロジェクトの一環で開発したもの。炭素膜を内壁にコーティングし、PETボトルのガスバリア性を大幅に向上させる蒸着技術を利用しており、毎時2,000本の処理能力を持つ。また同社では、ストレッチブロー成形機「PF8-4B型」と同装置を連結した試作システムを公開実演している。
<紙器・段ボール> ◇A式ケースを毎分60枚処理 超高速シート供給・製函ライン/大手飲料メーカーに納入
- 大和エンジニアリング -
大和エンジニアリング(愛媛県)は、24時間稼動に対応する高速型「段ボールシート供給・製函・封緘一貫ライン」を開発、5月末に大手飲料メーカーに納入した。毎分900本といわれる充填装置の高速化に対応したもので、2lPETボトル6本入りのA式ケースを毎分60ケースを処理できる。ホットメルト型としても世界最高速という。
<紙器・段ボール> ◇北海道ぎょれんで本格採用 易リサイクル性の耐水性段ボール/木箱不使用の方針受け魚箱に
- 東罐興業 -
東罐興業(東京都)の機能性段ボール「たもっちゃん」が、北海道漁業協同組合連合会( 通称=北海道ぎょれん)で本格採用された。北海道ぎょれんでは4月17日に行った全道購買事業推進会議の中で木箱不使用の方針を決定、これを受けて木箱に代わる魚箱容器として一部切り替えをはじめたもの。同段ボールは、ポリエチレンフィルムを低温ラミネートすることで耐水性と鮮度保持効果を付与したもので、フィルムをはがせば古紙として再生できることなどが特徴。
<紙器・段ボール> ◇フック収納の印刷紙器 陳列方法の多様化に対応
- 小倉美術印刷‐
小倉美術印刷(大阪府)はこのほど、「フックが収納可能な吊り下げ機能付きカートン」の展開を開始した。店頭販売時に棚・陳列台に置く以外に吊り下げ陳列にも対応できる。またフックが収納できることから、保管・輸送のコストダウンも実現できる。
<フィルム・軟包装> ◇ダイオキシン発生抑制のゴミ袋 独自の吸着メカニズム(特許)で
- クリン化成 -
クリン化成(東京都)は、原料ポリエチレンにゼオライト系無機物を特殊配合したダイオキシン抑制フィルム「DXNフィルム」を使ったゴミ袋の本格販売を開始した。同ゴミ袋は、ゴミの焼却時に発生するダイオキシンとその前駆体を吸着することで、ダイオキシンの発生を抑制する仕組み。すでに「ダイオキシン対策用ゴミ袋」として、昨年春に日本で特許を取得している。
<プラスチック系緩衝材> ◇でんぷん系発泡シート発売 土中分解性に優れ安全/包材、緩衝材分野に展開
- リュウテック -
リュウテック(大阪府)は、トウモロコシでんぷんをベースにした生分解性「EGE発砲シート」の販売を開始した。土中で分解しやすいでんぷんと可分解性有機物を主体に構成された環境配慮型の製品で、土中でのみ分解する特性を持ち、分解の過程でも一切有害物質を排出しないので安全性に優れているという。ゴムローラーや産業品の包装・緩衝材、果樹用包装・緩衝シート分野などに展開する。
<物流関連> ◇異業種ロジの共同プロジェクト発足 来年1月の協業開始目指す
- 大木、NECロジスティクス‐
大木(東京都)とNECロジスティクス(東京都)は、異業種間の新ロジスティクスシステムを開発するための共同プロジェクトを発足した。医薬品を中心とした商品仕入れ販売の物流システムを構築している大木と、親会社NECのパソコンや携帯電話など精密機械・部材を中心に多様な物流サービスを提供しているNEC ロジスティクスが両社の利点を最大限に活用し、効率的なロジスティクスシステムを作っていくことで合意したもの。6月14日に大木で契約調印式を行い、来年1月の協業開始を目指してスタートを切った。
<印刷・印字> ◇「デジラス」の通常運転開始 グラビア製版用としては1号機/年内には日産20本体制に
- 東和プロセス -
東和プロセス(東京都)が昨年10月に川口工場に導入したシェパーズ・オハイオ社(ドイツ)のレーザー製版装置「デジラス(DIGIRAS)」が、試験運用を経て、この5月から通常運転を開始した。グラビア製版用としては国内第1号機。同工場ではすでにデジラスによるレーザー製版の一貫生産体制を確立しているが、現状は日産10本程度で、これを年内に日産20本体制にまで引き上げる方針。ユーザーは医薬品関係が主力となる。
<印刷・印字> ◇ハイデルDAG社と提携 CTPの分野で技術協力
- 大日本スクリーン製造 -
大日本スクリーン製造(京都府)は先ごろ、ドイツの世界最大の印刷機器製造・販売会社ハイデルベルグDAG社とCTP( コンピューター・トゥー・プレート)装置に関する相互情報提供に合意した。それぞれが持つCTPの技術やノウハウの相互提供・協力を目的としたもので、両社の提携によりプレプリント(印刷前工程)市場のいっそうの成長が期待される。
<特集> ◇「循環型社会」実現に向け――量販店は今・・・ 「容リ法」完全施行、どの後を追う
容リ法が4月から完全施行となり、また先の国会で容リ法の“親法”となる「循環型社会基本法」、さらにその“子法”となる関連五法も成立した。これら関連法案の成立に伴い、「循環型社会」の実現に向けて国や企業、国民の果たすべき役割も規定された。百貨店やスーパー、コンビニなど小売流通業界にとっては、容リ法で対象とする包材だけでなく、仕入れる商材や店舗で使用する物品全般にわたり、資源の有効利用や環境に配慮した物品を優先的に利用していくことになる。そこで本特集では、小売流通業界の容リ法への具体的な対応や「循環型社会」の実現に向けた取り組みなどを取材した。
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<包装機・関連機器>
◇タッチパネル方式を導入 真空包装機の改良型発表
- 西原製作所 -
西原製作所(広島市)は、改良型の真空包装機「AVP-2407」を発表した。各種フィルム入り食品の好気菌類による腐敗の防止や加熱殺菌を完全に行うための真空シールを自動・連続的に行う量産機で、本体性能は従来機AVP-2000シリーズと同1000シリーズの特徴を継承し、新たに操作パネルに高性能タッチパネルを採用。10品種の登録が可能となった。機械動作もマイコン制御にするなど、より使いやすい仕様となっている。
<包装機・関連機器> ◇ロケット包装を自動化 よりコンパクトに改良
- 田中機工 -
田中機工(山口県)は、熟練の要るロケット包装作業を自動化した結さつ装置「ミニけつくん」を発売した。従来機「けっさつくん」を改良、よりコンパクト化したもので、設置面積も少なく、低コストで購入できる。機械に袋をセットすると自動的に内容物を充填し、クリップ包装を行うと同時に、衛生面に配慮して袋頭をカットする装置で、カキ、コンニャクなど水分を含んだ商品の充填包装に適している。
<フィルム・軟包装> ◇POフィルム対応機を公開 高周波ウエルダーを3機種/溶着完全で仕上がり美麗
- イズミメンテナンスサービス -
イズミメンテナンスサービス(大阪府)は、オレフィン系フィルム対応型高周波ウエルダー「KF-07F-CQ」など3機種を開発、6月8〜10日に大阪で開催したプライベート展で公開した。底面から高周波、上下面から熱をかけてシールし、従来難しいとされたオレフィン系フィルムの溶着を可能にしたもの。上下面にヒーターを装着することにより、スパークの発生をなくし、安定した美しい加工面が得られるという。
<フィルム・軟包装> ◇防水透湿の積層不織布を発売 無孔の透湿フィルムをラミ/ヒートシール性併せ持つ
- 出光ユニテック -
出光ユニテック(東京都)は、今年4月にヒートシール可能な積層不織布「ストラマイティMN」を上市したが、このほどヒートシール性に加え、さらに透湿防水機能を付与した「ストラマイティ透湿グレード」を開発し、発売した。透湿防水性と一般の自動充填包装機にも使用できるヒートシール性を併せ持っており、乾燥剤包装、医療用、メディカルなどの分野を中心に販売していく予定。
<外装機器・資材> ◇折り畳み式EPS容器を開発 5割以下の体積で輸送可能/リユースで減量化実現
- エンドウ -
エンドウ(大阪市)は、折り畳み式発泡スチロール製容器「コンポー『20』」を開発した。ふたを除いた各面をかん合と特殊テープにより固定する構造で、折り畳めば組み立てた状態の5割以下に体積を減らせるため空容器返送費のコストダウンが図れる。またリユースが可能で包装廃棄物の減量化と資源の有効活用も実現できる。同社では、食品用途をはじめとした通い箱分野での需要に期待し、販売を強化していく構え。
<物流関連> ◇物流業界の課題浮き彫り 規制緩和と安全輸送に関する調査で/競争激化で低下する運賃と安全性
- 日本物流団体連合会 -
日本物流団体連合会の安全対策専門委員会は、平成11年度の活動テーマとして行った「物流業における規制緩和と安全輸送に関する調査」の調査結果を明らかにした。同調査は、中小零細企業が多く、競争の激しいトラック運送事業と内航海運業の2業種を取り上げ、規制緩和が事業の安全面にどのような影響を及ぼしているかをアンケートとヒアリングで調査したものだ。前年度の調査時点に比べ、運賃水準が低下しているとの結果が出ており、企業間競争激化による課題の噴出を浮き彫りにするものとなっている。
<物流・ロジスティクス関連> ◇アルミ製保冷パレット導入 トライカンパニーと共同開発/マグロの競り待機用に威力
- 沼津魚市場‐
沼津魚市場(静岡県)はこのほど、トライカンパニー(沼津市)と共同開発し、今年初めからテストを行っていた保冷材内蔵のアルミパレットを冷凍・生マグロ用に本格採用した。従来、競り前に床に直置きされていたマグロの鮮度・衛生管理に効果を発揮し、競り時には付加価値が高くなると市場関係者からも好評を得たことから、本格導入に踏み切ったもの。採用数は60パレット。
<環境・包材リサイクル> ◇“グリーンプラ製品”にマーク 識別表示制度スタート/ポジティブリスト方式を採用
- BPS -
生分解性プラスチック研究会(BPS)は6月15日、生分解性プラスチック(愛称=グリーンプラ)製品の識別表示制度をスタートさせた。同制度は、生分解生と安全性が確認された材料だけで構成される製品を“グリーンプラ製品”と認定し、シンボルマークを付けることで一般プラスチック製品との識別を促すもの。消費者に環境負荷の低い製品であることをアピールし、普及促進するのが目的だ。
<環境・包材リサイクル> ◇塩ビ手袋からDEHPの移行確認 食品への使用を避けるよう指導/6月14日、業界12団体に通知
- 厚生省 -
厚生省は6月14日、弁当・給食サービス・流通業界など12団体と都道府県に、塩化ビニル(PVC)製手袋の食品への使用を避けるよう通知した。これは、同日開催された食品衛生調査会毒性部会・器具容器包装部会合同部会の、“弁当などから「フタル酸ジ-2- エチルヘキシン(DEHP)」が検出され、その主たる原因がPVC製手袋によるもの”との審議結果に基づいた緊急措置。
<環境・包材リサイクル> ◇紙、プラ製包材に分別表示 来年4月1日から施行へ/猶予期間2〜3年の見通し
「循環型社会形成推進基本法」が5月26日に成立したのを受け、同31日に「再生資源の利用の促進に関する法律」が改正された。名称は「資源に有効な利用の促進に関する法律」となり、平成13年4月1日から施行される。これに伴い、包材の識別(分別)マークの表示義務もほぼ内定した。今回は紙製包材とその他プラスチック製包材が対象で、猶予期間は2〜3年。
<印刷・印字> ◇MDC社がオハイオ社を部門買収 電子彫刻機、レーザーシステムの製造権、販売権等を取得
- MDC -
スイスMDC社はこのほど、オハイオ・エレクトロニクス・エングレーバー社(米国)およびシェパーズ・オハイオ社(ドイツ)の製版システム部門を3月28日付で買収していたことを明らかにした。電子彫刻機「オハイオ」、レザーイメージング・システム「デジラス」など両社の製品に関する製造権・販売権、特許・サービス・商標・ノウハウなどに関する権利を取得したもの。
<山梨県特集> ◇期待集める新経済都市の可能性 県内経済動向や包装関連企業の実態を探る
かつてない不況を経験した日本経済の中にあって、革新的で意欲的な企業は、従来の経営手法の問題点をあげ、猛スピードで業務改革を進めてきている。これまでの苦い経験を生かし、マクロ経済の部分でも従来の思考と手法、枠組みを取り払う過程で、中央集権的な志向から地方志向へのシフトを促進し、硬直した産業界を刷新する新たな勢力の台頭が待望されていることはまず間違ない。これを都市レベルに移せば、近くに首都圏を臨みつつ、地方の顔を併せ持つ山梨県は、まさにこうした傾向を先取りした新経済都市のモデルケースともいえ、新勢力台頭の大いなる可能性を秘めている。本特集では、“新経済都市の現在を探る”をテーマに山梨県内の経済動向や包装関連企業の実態を紹介する。
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