<包装機・関連機器>
◇ネット袋もテープ結束 新型電動バッグシーラー/カッターを固定式に変更
- テクノマックス -
テクノマックス(東京都)は、大ヒット機「BTC-101(L)」に改良を加えた新型機をこのほど完成、8月中旬から発売する。プーリーのU 溝を直径7.5mm から9.5mm に拡大し、フィルム袋のほか、ネット袋でも使用が可能となった。さらに、袋端部の切断を行うカッター部も、従来の"電動ギヤ式"から、プーリーを回転させた惰性で固定したカッターに送って切断する"固定式"に変更した。
<シート・プラスチック容器> ◇衛生配慮から伊で機運高まる 飲料缶へのプラキャップ装着/日本はキャンペーン用で
飲料缶の天面部分全体にプラスチック製キャップを被せる動きが、イタリアで盛り上がりの機運を見せている。日本でも大手飲料メーカーが、一部の缶コーヒーに高級感を持たせる目的でキャップを付けているが、イタリアの場合は衛生面の配慮を主眼としたもの。同国で関連法案が施行予定となっていることなどを背景に、現地の清涼飲料メーカー大手が他社に先駆けて自動の対応システムを採用したところ、同社のマーケットシェア拡大につながったことから、今後世界的にどの程度波及するかが注目される。
<紙器・段ボール・紙包材> ◇段ボールのリサイクルで 世界共通のシンボル制定
- 日本段ボール工業会 -
日本段ボール工業会は 7月31日、国際段ボール協会(ICCA)が今年6月にハンブルグで開いた理事会で世界共通の段ボールリサイクル・シンボルマークを制定したことを発表した。日段工、FBA(北米段ボ産業団体)、FEFCO(欧州の段ボ産業団体の連盟)が昨年10月に行った事務局代表協議(ブタペスト)での基本合意を受け、全会一致で議決されたもの。日本国内での運用については、今後、段ボール産業界と段ボールリサイクル協議会などで検討を進める。
<紙器・段ボール・紙包材> ◇小物商品用紙器を展開 カードタック紙を加工して転用
- アーテク関西 -
アーテク関西(大阪府)は、小物商品用紙器「エコロパック」を開発、小物商品のメーカーや小売業者に向けて展開する。同紙器は、カードタック紙にフィルムをラミネートするなどの特殊加工を施して紙器に転用したもの。剥離紙を取り除き、中に入れる小物商品を抜き部分に載せ、センター部分で2つに折りながら挟み込み密封する仕組み。
<フィルム・軟包装> ◇ヘアケアで採用企業が増加 詰め替え用フレキシブル容器「CCS」
- 昭和丸筒‐
昭和丸筒(大阪府)の詰め替え用フレキシブル容器「クリーン・クリック・システム(CCS)」が、6月から、新たに資生堂ビューティーカンパニー(東京都)とゲオール化学(大阪市)のヘアケア商品で採用された。すでに採用しているジェニック(東京都)に続くもので、7 、8月にはその他2社でも採用が決定。これで採用企業は5社となる。
<樹脂原料> ◇米国特許を取得 ヤシ殻粉末配合の生分解性プラ/分解速度を自在に調整
- サンコーワイズ -
サンコーワイズ(東京都)はこのほど、「ヤシ殻繊維粉末混合生分解性プラスチック成形品」に関する米国特許を取得したことを明らかにした。生分解性樹脂にヤシ殻粉末を配合することで、各種成形品の土中での分解を促進するほか、配合率を変えることで分解速度を自在に調整するという技術。米国のほか、日本、EU、中国、韓国に特許を出願していた。
<パッケージ印刷> ◇アレルギー物質含有食品も 「容器包装」に表示義務を/24品目が特定原材料に
- 厚生省 -
厚生省は7月13日、食品衛生調査会表示特別部会を開き「遺伝子組換え食品及びアレルギー物質を含む食品に関する表示」について報告書をまとめた。来年4月から遺伝子組換え食品の表示が法的に義務化されるが、新たにアレルギー物質を含む食品についても表示を義務付けることが必要との内容を加えたもの。
<環境・包材リサイクル> ◇紙、プラ識別マーク決まる 施行は平成13年4月から
- 通産省 -
紙製包材とプラスチック製包材に表示する識別マークに関する規定が、7月31日に開かれた通産省・産業構造審議会・容器包装リサイクル小委員会で決定した。識別マークについては、PETボトルやアルミ・スチール缶など他の第2種指定製品の識別マークを参考にしながら、表示スペースや包材の大きさなどに対応して相似形で運用していく。サイズは高さ8mm以上。公布・施行は平成13年4月からの予定。
<印刷・印字> ◇独・ベスト社と提携 カラーマネジメントRIPソフトの販売開始
- サカタインクス‐
サカタインクス(大阪市)は、ドイツのベスト社とカラーマネジメントRIPソフト「ベストカラーシリーズ」の日本総代理店契約を締結、販売を開始した。同ソフトは、グラビア、フレキソ印刷のカラー校正をはじめ、デザインの高品位カラーカンプ、CTP(コンピューター・トゥー・プレート)からの最終色校正などに活用できる。
<四国地区包装産業特集> ◇新需要獲得へ積極果敢 三橋完成で経済活性に期待
本州と四国を結ぶ「本四・三橋」が完成。これに続き4県都が高速道路で結ばれた。まさに新しい四国づくりの基盤が整いつつある。4県が高速道路でX字型に結ばれたことで、四国内で行き来が増え、さらに本四三橋により高松と岡山・倉敷など、橋を介した広域都市圏の形成にも期待したい。一方、包装産業界に目を移すと、依然ユーザーでは小ロット・多品種への要望も強く、コストダウンへの厳しい注文がつけられている。また、容リ法が完全施行され、新テーマを掲げて需要獲得への取り組みも活発だ。国内において一大加工基地と位置付けられる四国地区。ここには製紙、フィルム、コンバーター、プラスチック加工機、包装機、そして容器成形など、国内を代表する有力メーカーが立ち並ぶ。業界活性化に積極展開をみせる四国包装産業界にスポットをあて、動向に迫る。
|
□
8月21日号ダイジェストニュース
<雪印乳業事件の衝撃?>
◇安全宣言で販売再開も 根強い消費者の不信感/問われる企業姿勢とモラル
厚生省は、雪印乳業の乳処理工場に対して7月25日に10工場、8月3日に残る10工場についても、食品衛生法上から問題はなかったとして事実上の安全宣言を出した。これを受け、すでに近畿地区を除いた小売りやスーパー、コンビニなどでは、雪印乳業製品の販売再開に動きはじめたが、失墜した雪印ブランドへの信頼はどこまで取り戻せるのか。
<需要トレンド最前線> ◇配食サービス本格拡大の機運 包装形態含めた差別化に意欲/自社ルート生かしコンビニ大手も参入
個包装された食材や料理を段ボールケースに収め、家庭あるいは職場へ届ける"配食"市場が、ここにきて急速に拡大の機運を見せはじめた。本格的な"高齢化社会"の到来を控え、新たなマーケット創出に向けて新規参入が相次ぐ中、先行各社ではターゲットや"コンテンツ"を絞った展開で、包装形態も含めた差別化に意欲的だ。また、コンビニ大手ほか数社が合弁で専門の新会社を設立し、弁当や惣菜で培ったノウハウや、店舗および情報ネットワークを活用して一挙にシェア拡大を狙う動きも現れた。
<ユーザー> ◇雪印乳業製品の取り扱い 8月17日から一部再開
- みやぎ生協 -
みやぎ生協(仙台市)は、8月17日付けで雪印乳業製品の一部取り扱いを再開した。操業停止処分を受けていた雪印乳業大阪工場を除く20工場について、厚生省が「操業再開に大きな問題がない」として事実上安全宣言したのを受けてのもの。同生協は「雪印乳業に対して消費者の信頼が全面的に回復したとは言えないが、最悪の不信状態からは脱して、一定の回復を始めた」と判断。会員の必要度の高い品目から部分的に取り扱いを再開していく。
<シート・プラスチック容器> ◇チューブ容器の販売開始 需要と供給の両面で活性化目指す
- コニシ -
合成接着剤トップメーカーのコニシ(大阪市)はこのほど、オリジナルチューブ容器の販売を開始した。酸素遮断性を備え、内容物を長時間保持できるなどの特長を持つ。包材需要家だった従来の立場から、今回のチューブ販売に加え、取引先への包材供給や両面グラビア印刷サービスなどを行う。
<その他容器> ◇使用済み化粧びんリサイクルへ 来年4月から本格開始
- 資生堂‐
資生堂(東京都)は、使用済み化粧品用ガラスびんのリサイクル(びんtoびん)を来年4月から行うと発表した。現在、約1億円をかけて掛川工場(静岡県)内に処理センターを建設中で、ここで粉砕・洗浄してカレットにした後、びんメーカーに持ち込んで自社製品に再利用する。同社では現在、化粧品向けに年間約8,000tのびんを使用しているが、このうち1割が回収、リサイクルされる見通し。
<外装機器・資材> ◇生分解性梱包用バンド 本格上市に向けテスト販売/原料樹脂の増産でコストダウンに期待
- ユニチカ -
ユニチカ(東京都)は、昨年開発した生分解性の梱包用バンド「テラマックバンド」を一部テスト販売しながら、本格上市に向けた準備を進めている。トウモロコシから作られるポリ乳酸(PLA)を主原料に使用したもので、通常の環境では十分な強度を保持しながら、使用後は土中の微生物により分解され、最終的に水と炭酸ガスに完全分解される。
<環境・包材リサイクル> ◇再生PETボトルで自販機部品 クラレ、東洋紡との共同で/グリーン購入法成立で官庁にも普及か
- 富士電機冷機、富士電機 -
富士電機冷機(東京都)と富士電機(東京都)はこのほど、分別回収された PETボトルを再資源化した再生PET製の自販機部品を開発した。カップ式自動販売機の「水槽」部分と缶飲料(PETボトル兼用)自動販売機の「返却硬貨の通路部品」で、前者はクラレ、後者は東洋紡績との共同開発。来年にはグリーン購入法が施行されるため、官庁内の自販機部品が同タイプに切り替わることも予想される。
<環境・包材リサイクル> ◇空き缶、空きびんを自動分別 動力使わず磁石とバランサーで振り分け/代理店の募集も開始
- サコ・ジャパン -
サコ・ジャパン(大阪市)は、飲料用のアルミ缶、スチール缶、ガラスびんを自動分別する「あきカン・あきビン自動分別回収BOX」の全国販売を行い、同時に代理店の募集も開始する。この回収ボックスは、投入口が1つで、磁石とバランサーを組み合わせた機構により電気や電池などの動力を使わずにアルミ缶、スチール缶、ガラスびんを自動分別し、収納・回収することができる。
<印刷・印字> ◇夏期限定縦型カップめん 色が変わる「メタモカラー」採用
- 日清食品‐
日清食品(東京都)は、お湯を入れると容器の色が変わる縦型カップめん3品目を夏期限定で発売し、反響を呼んでいる。採用した容器は、凸版印刷(東京都)の紙製断熱カップ「U-カップ」に示温インキ「メタモカラー」でイラストを印刷したもの。熱湯を入れ、カップの温度が約45℃以上になると、メタモインキの青色が消えて下地のピンク色が現れ、それ以下になると元の青色に戻る仕組みになっている。
<企業戦略・経営マネジメント> ◇綾部エンプラ設立 プリンター用ベルトなど生産
- グンゼ -
グンゼ(大阪市)は、同社エンプラ事業部が京都府綾部工業団地に新工場を建設したのを機に、その運営にあたる新会社「綾部エンプラ株式会社」を設立した。新工場の生産品目は複写機、プリンターに使用されるベルトやチューブ。グンゼのエンプラ事業部は綾部エンプラへ製造委託する形となる。
<特集> ◇塗り替わった輸送包装市場の図式 効率化と環境問題への対応で浮上/拡大する折り畳みコンテナ市場の現在
現在、各企業がことさら関心を持って臨んでいるのが物流システムの変革。なぜなら、それこそが物流の範疇にとどまらず、経営から生産、販売までといった企業全体の変革を導くものだからだ。実際、先進的な企業の多くはこれに着手し、競争力の増強を達成している。こうした流れに先立ち、輸送包装の形態は従来の図式を大きく塗り替えてきている。効率化やコスト削減をはじめ、環境・衛生問題への対応で、折り畳みコンテナ市場が着実に成長してきたこともそれにあたるだろう。まさに折り畳みコンテナの浮上は、輸送用包材発展の系譜にあり、画期的な出来事だと言ってもいい。
|
<包装機・関連機器>
◇上海石田、11月操業へ 計量機器など現地生産
- イシダ -
イシダ(京都府)は、国際競争力強化の一環として中国・上海浦東地区の国家一級ハイテク工業開発区内、張江工業区内に新工場を開設し、11月から操業を開始する。新工場の名称は「上海石田電子衡器有限公司」。各種計量器および周辺設備の生産を行う。同社の現地生産開始は、1988年韓国、90年ブラジル、95年英国に次いで4例目。
<包装機・関連機器> ◇貼ったテープをはがしやすく 折り返し機能搭載の新型ディスペンサー
- ヤエス軽工業‐
ヤエス軽工業(東京都)は先ごろ、容器などを封緘した粘着テープがどこからでも簡単にはがせる“テープ折り曲げ機構”付きの新型ディスペンサー「ZCUT-3060SB」を発売した。テープを繰り出す際に片縁を連続的に折り返すことで粘着面同士を貼り合わせ、粘着しない部分をつくって開封性を高めるもの。
<シート・プラスチック容器> ◇密封型鶏卵容器を発売 炭酸ガス拡散抑制で鮮度保持/大阪ポリマーとJA全農が共同開発
大阪ポリマー(大阪市)とJA全農(東京都)はこのほど、鶏卵の付加価値アップを鮮度面から図る包装システム「シールドパック」を共同開発、発売した。真空成形された透明パックに鶏卵を詰めた後、専用シール機で容器本体と蓋部分を周辺面同士で糊付けしてほぼ完全な密封状態にするもの。鶏卵から発生する炭酸ガスの拡散を抑制し、卵白を濃厚状態に保てるため比較的長時間の鮮度保持を実現するという。
<フィルム・軟包装> ◇食品用抗菌フィルム分野に参入 コンバーターに向け原反供給
- トーツヤ -
トーツヤ(埼玉県)はこのほど、食品向けのフィルム分野に本格参入した。コンバーターに抗菌フィルムの原反供給を開始する。同社は、以前からシナネン(東京都)の銀ゼオライト系抗菌剤「ゼオミック」をフィルムに練り込んだ「レジステック」を販売していたが、今年 6月にFDA (米国食品医薬品局)で同抗菌剤の食品用途での使用が認可されたことから食品グレードを新たに開発し、販売を開始したもの。
<フィルム・軟包装> ◇インフレフィルム、9月21日から10%値上げ 原料高製品安で業績悪化が背景/今回が最後のチャンス
インフレフィルム各社は、採算是正を理由に9月1日受注分―9月21日出荷分から 1cm3(1cc)当たり 2銭、約10%の価格修正を打ち出した。昨年秋から2度にわたる原料値上げにより、原料高の製品安が一段と進んでいることが背景。インフレ業界では、今年5月にも同様の値上げを打ち出したが不調に終わっている。さらに原料メーカーサイドからはナフサ価格の高騰を理由に3次値上げも示唆されており、前回よりもさらに追いこまれた状況での値上げであることは確か。
<シール・ラベル> ◇コンビネーション印刷機開発 フレキソ、スクリーン、凸版組み合わせ
- コーパックインターナショナル‐
コーパックインターナショナル(東京都)はこのほど、UVロータリースクリーン、UV凸版印刷を組み合わせた「コーパックスーパー400 コンビネーション印刷機」を開発した。従来のフレキソ方式ではなく、世界中で現在使用されている版胴やロータリーダイが使える自社開発の新型フレキソ機で、 9月12日から米国・イリノイ州で開催される「レーベルエキスポ」に出展する予定。
<物流・ロジスティクス関連> ◇倉庫・配送作業を統合管理 物流業界のSCM導入支援/新ソリューションシステム開発
- シーネット、ダックシステム -
シーネット(千葉県)とダックシステム(東京都)は、生産系の効率化と財務体質強化を実現するSCM(サプライ・チェーン・マネジメント)の物流業界向け導入支援統合ソリューションシステム「ロジスティクス・マジック」を開発した。資材調達から入出荷、販売までの各段階に対応する6種類の機能を連動させたもので、配送拠点から消費者までの一連の物流がより低コストかつ効率的な仕組みで管理できる。
<環境・包材リサイクル> ◇自主的取り組みとして表示 「紙パック」識別表示順次実施
- 飲料用紙容器リサイクル協議会 -
飲料用紙容器リサイクル協議会はリサイクルマークなどのガイドラインを制定し7月1日から順次可能な商品で実施、平成15年3月31日をめどに定着を図っていく。消費者による分別を促進する方法として、アルミなし紙パックには「紙パック」と識別表示を実施。さらに大型の商品には識別表示のほかにリサイクル促進表示として「洗って開いてリサイクル」といった標語や展開図、「洗って開いて乾かして」といったリサイクル方法なども自主的取り組みとして表示していく。
<梱包・結束特集> ◇業界に明るさ戻るも 依然残る低価格化傾向/新素材は潮流となるか
梱包・結束業界に明るさが戻ってきた。機器市場では昨秋ごろから需要が回復。今年に入ってからは、受注件数で前年を上回るベースで推移している。資材もメーカー出荷数量では回復基調にある。しかし機器・資材ともに、依然として低価格化の傾向に歯止めがかからないのが実情だ。一方、梱包用紙製バンドや各種分解性バンドなど需要家の関心の高い新素材が梱包・結束分野で新しい潮流となるかも注目されるところだ。
|
バックナンバーに戻る |
---|