<クローズアップ・容リ法>
◇容リ法、3つの問題に迫る “広く・薄く”を原則に法改正を望む
すでに昨年4月から全面施行されている「容器包装リサイクル法」だが、今年4月1日の紙・プラ製容器包装への識別表示の義務化によって、法的に文字通り完全施行したといえる。しかし、実務的にはどうか。「容リ法という法律が存続したとしても、容器包装のリサイクルの仕組み、取り組みは破綻寸前にある」と指摘する業界関係者もいる。その起因として挙げられる問題点は3つ。まず第1は、PETボトルに代表されるように、市町村による各包材の分別収集量と、実際の包材の再商品化可能量との“ミスマッチ”。第2は、本来再商品化義務を果たすべき事業者で、容リ法の全面施行2年目に当たる平成13年度も相変わらず義務を履行していない“フリーライダー”の存在。第3は、同法の成立過程でも指摘されきた“グレーゾーン”だ。本紙ではこの3つの問題に迫る。
<シート・プラスチック容器> ◇開け易さ、持ち易さに配慮 今春発売のすし用かん合容器で
- リスパック -
リスパック(愛知県)は、持ちやすさと開けやすさに配慮した柄付きかん合トレーをすし向けに開発、「江戸シリーズ寿司」の名称で今春から発売する。容器の4コーナーに手が入るため、店頭などで商品を取り出しやすく、また“押”の刻印部分を押せばワンプッシュで簡単に透明蓋を開けられる構造となっている。
<シート・プラスチック容器> ◇埼玉県から「彩の国工場」の指定 技術や環境対応に優れる工場が対象
- 中央化学・騎西工場 -
中央化学(埼玉県)の騎西工場(埼玉県)が埼玉県の「彩の国工場」として指定を受けた。技術や環境対応に優れる工場に対し、県知事が“豊かな彩の国づくりの協力者”として指定するもので、“作業環境の快適化や福利厚生の充実”をはじめ6つの条件が求められる。3月14日に県知事から指定書が交付された。
<シール・ラベル> ◇有機JAS認定を取得 改正JAS法の本格運用に先立ち
- キッコーマン -
キッコーマン(東京都)は、有機しょう油製造に関するJAS認定を取得し、3月中旬からラベルに有機 JASマークを表示した「キッコーマン特選有機しょうゆ」の出荷を開始した。同商品は、すでに米国の有機認証団体の認定を受けて1998年8月から販売していたが、4月1日から改正JAS法が本格運用されるのに先立ち、改めて有機JAS認定を受けた。
<物流関連> ◇マイナス30℃で無人パレタイズ 冷凍食品工場などに対応
- オークラ輸送機 -
オークラ輸送機(兵庫県)は、マイナス30℃の低温環境で稼動できるパレタイジング専用ロボット「低温仕様ロボットパレタイザ」を開発、受注活動を開始した。低温庫内のパレタイズ作業の自動化ニーズを受けて開発したもので、常温仕様の標準ロボット「A700型」をベースに、独自の耐低温技術を施すことで常温環境下と同様の安定した積み付けを実現した。
<環境・包材リサイクル> ◇「プラ」材質表示は日本語 蒸着・コートも邦文表記
- 日本生活協同組合連合会 -
日本生活協同組合連合会(東京都)は、4月1日からの容器包装の識別表示の義務化に伴い、その他プラスチック容器包装の材質を日本語で表記する。組合員や消費者にとって JIS表示だけでは分かりにくいことや、塩素系を含むプラスチックは焼却時に塩素系ガスを発生し、焼却方法によってはダイオキシンを発生する可能性があるとして、プラスチック包材については蒸着・コート・貼合品を含め、日本語表示に切り替える。
<印刷・印字> ◇宮城工場「未来館」竣工 「デプリ事業部」本格的離陸/業界初「トータル・オン・デマンド・システム」稼動
- 精工 -
精工(大阪市)は3月16日、宮城工場「未来館」の竣工式を行った。かねてから業界内外で関心を集めていた、デジタル印刷+2次加工の組み合わせによる「トータル・オン・デマンド・システム」が稼動する。宮城工場では、従来の主力業務である製袋を主体とする第1・第2工場に加え、グラビア系コンバーターとしての拡充を一挙に実現した第3工場もすでにフル稼働しており、今回の「未来館」竣工は“新生”精工の飛躍にさらに拍車をかけそうだ。また、同社は「トータル・オン・デマンド・システム」の取り組みを主力事業に育てる意向で、社内に「D-PRI(デプリ)事業部」を新設し、事業の本格展開に乗り出す方針。
<企業戦略・経営マネジメント> ◇4月 1日付けで社内カンパニー制へ 「食品包材」「産業資材」カンパニー新設/素材提案型から市場立脚型へシフト図る
- JSP -
JSP(東京都)は、4月1日付で従来の事業部制を廃止し、社内カンパニー制を導入した。これに伴い、各種包装関連資材を扱ってきた「第1 事業部」が廃止され、新たに「食品包材カンパニー」と「産業資材カンパニー」が設立された。同社はこれまで、開発力を背景に、発泡スチレンなどプラスチック製品を中心とする“素材提案型”志向の展開を進めてきたが、昨今の研究コスト高騰や競争激化を背景に、“市場立脚型”へシフトする方向性も模索。マーケットへのより柔軟な対応が可能などの判断から、社内カンパニー制導入に踏み切った。
<ラベル特集> ◇環境と表示制度への対応 循環型社会を迎えて/21世紀のビジョン
大量生産・消費という20世紀のツケが回ってきた今日、循環型社会の構築を推進していくことは、もはや全産業界共通の絶対命題である。包装業界はもとより中小零細企業が多数を占めるラベル業界にとっても、まさに今が“決断の時”。利益第一主義から脱皮し、地球環境を第一に考える企業への転換が望まれる。ミクロ的に見れば、シール・ラベルは抜きカスや剥離紙のリサイクルの問題を抱えている。また昨今、商品の表示に関する法律が次々と改正・制定され、その対応がラベルに迫られる場面が多い。そこで本特集では、4月から本格運用となった改正JAS法、食品衛生法の見直し、薬事法の改正など、表示に関わる法律の概要を報告。また、企業・団体の循環型社会構築への取り組みなどを紹介する。
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<包装機・関連機器>
◇ミニ豆腐用帯掛け機上市 独自機構でタイトに集積包装
- 青山工業 -
青山工業(名古屋市)は先ごろ、ミニ充填豆腐の集積包装用帯掛け機「MAD-200-1型」を上市した。納豆などに比べて1個当たりの重量がある豆腐の場合、引き締めやシールにある程度の強度が求められるが、独自機構を採用しタイトな結束を実現している。同社では同機の発売を機に、圧倒的に販売比率の高い和・洋菓子業界向け以外の食品分野への展開を強化する構え。
<包装機・関連機器> ◇表示機付きコントローラーを開発 操作部・制御部一体で省スペース化
- デジタル -
デジタル(大阪市)はこのほど、食品機械や包装機械に搭載する表示機付きコントローラー「ロジタッチ」を発売した。取り付け工程の複雑化や配線の煩雑化、設置スペースの確保など、これまで需要家が抱えていた諸課題を解決することが開発のコンセプト。操作部・表示部に高性能タッチパネルを採用したほか、制御部と一体型とすることでコンパクト化を実現。装置内の省配線も図った。
<シート・プラスチック容器> ◇自主ガイドライン改訂 着色PETを完全廃止
- PETボトルリサイクル推進協議会 -
PETボトルリサイクル推進協議会はこのほど、「指定PETボトルの自主設計ガイドライン」を策定した。来年4月から実施する。自主ガイドラインの改訂は3年ぶりで、これまで例外として容認してきた着色ボトルの完全廃止が盛り込まれた。また、着色 PETボトルからの対応策としては、フルシュリンクラベルの採用と、ミシン目を入れることによりラベルを剥離しやすくすることが望ましいとしている。
<フィルム・軟包装> ◇5層三方規格袋を開発 ラミ品より低価格、耐ピンホール性向上
- クリロン化成 -
クリロン化成(東京都)は、5層チューブフィルムの三方シール規格袋「彊美人(きょうびじん)」を開発、4月中に大阪・福岡・東京で開催する新製品説明会での発表を機に試験販売を開始する。ナイロン/接着性樹脂/ナイロン/接着性樹脂/L-LDPE構成で、ラミ品に比べ低価格で、従来のナイロンポリ3層規格袋と比べても耐ピンホール性が一段と向上している。本格販売は7月から。
<出荷包装用機器・資材> ◇発泡PPシートを活用した超軽量リールを上市 射出従来品比で約 4割の軽量化
- 三井化学プラテック -
三井化学プラテック (東京都) は、半導体向け電子材料のリードフレームの巻き取りと出荷搬送に使用する超軽量リール「フープキャリア」を市場投入した。2倍発泡のPPシートを側板に用い、側板の間に新規開発の厚物発泡材をはさみ込んだ構造。従来のPP射出成形製品に比べ、4倍程度軽量化し、運搬労働の軽減を実現している。同リールの市場はアジアだけでも40億円程度の規模を持ち、IT関連分野で需要が急増していることから、積極的に川下展開を進めていく。
<外装機器・資材> ◇再生クラフト粘着テープ発売 古紙40%以上をテープ基材に使用
- オカモト -
オカモト(東京都)はこのほど、ポリエチレンをラミネート加工していないクラフト粘着テープで、基材に再生古紙を40%以上使用した新製品「ラミレスグリーン233」を発売した。特殊な剥離層を基材の上に形成し、ポリラミ加工品と同等の品質を実現した従来品「ラミレス」の再生古紙使用率を高めたもので、エコマークの認定も受けている。従来品と同様、リサイクルしやすく、焼却時のCO2 発生量を削減できることなどが特徴。
<シール・ラベル> ◇本格展開で切り替え加速 筒型紙管の代替にライナー紙/PPバンドの新製品
- 平成ポリマー -
平成ポリマー(東京都)は4月から、PPバンドの紙管をコートボール紙に替えた新製品「ライナータイプ」の本格販売を始めた。紙管に比べ、バンド使用後の廃棄物保管スペースを削減できる上、再生処理できるのが最大の特徴。一部を除いたほとんどの梱包機で補助器具なしで使用でき、従来通りの装填性も維持しているという。今後、標準タイプから細幅・薄物まで品ぞろえを強化し、紙管タイプからの切り替えを加速していく。
<環境・包材リサイクル> ◇省略可能の基準定まる 資源有効利用促進法の識別表示/「プラ」「紙」マークも
- 財務、厚労、農水、経済省 -
紙製とプラスチック製容器包装に識別表示を義務付ける「資源有効利用促進法」が4月1日付で施行されたが、その判断基準となる主務省令(財務、厚生労働、農林水産、経済産業省)が 3月28日に告示された。省令では、識別表示を不要とする「無地の容器包装」や識別表示ができない「表示不可能容器包装」についても判断基準を明示。また、識別表示を省略できる基準も定められた。
<環境・包材リサイクル> ◇4月1日からグリーン購入法 クラフトテープや付箋にも基準
グリーン購入法の運用が4月1日から始まった。国会や省庁などの各機関は環境負荷の低いとされる原材料、部品、製品および役務(環境物品等)を優先的に購入、推進することが求められる。初年度から実施する特定調達品目は全101品目。特定調達品目の中には、クラフト粘着テープや付箋も含まれており、それぞれに判断規準・配慮事項が定められている。
<環境・包材リサイクル> ◇グリーン購入情報サイト 新法施行に合わせ全面オープン
- GPN -
グリーン購入ネットワーク(GPN)は、グリーン購入法の施行(4月1日)に合わせ、インターネット上に情報サイト「グリーン購入情報プラザ」を立ち上げた。GPNが定めるフォーマットに則して登録された環境に関する製品やサービスなどを公開している。今回のオープン時点では、2月からの第1次登録で受け付けた約60の事業者、250点の商品・サービスが掲載されている。
<特集「名古屋パック2001」「中部包装産業」> ◇名古屋パック2001開催へ “環境との共生”、テーマに
名古屋パック2001(主催・日報)が、「環境との共生を求めて−−包装・物流・食品加工の新技術」をテーマに、4月11〜14日までの4日間、名古屋市中小企業振興会館(名古屋市吹上ホール)で開催される。開催規模は100社、251小間。循環型社会の構築への意識が高揚する中で、これまでにも増して“環境”に重点をおいた出品・提案が多く見られるのが今回の特徴といえるだろう。本紙では、同展の概要や出品内容、併せて中部包装産業の動向を紹介する。
<特集「CMM JAPAN & JSP 2001」> ◇最先端の加工・印刷技術一堂に 4月11〜14日、東京ビッグサイトで開催
紙とプラスチックの加工・印刷に関わる総合機材展、第6回コンバーティング機材・特殊印刷展「CMM JAPAN & JSP 2001」(主催・加工技術研究会)が4月11〜14日の4日間、東京・有明の東京ビックサイトで開催される。今回は国内外から約240社が出展し、規模は1400小間に上る。本紙では、出展有力企業の出展内容を紹介するとともに、同展の概要を紹介。
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<紙器・段ボール>
◇段ボ製保冷箱を販売 高い保冷効果と組立式特徴に
- 橋元確文堂 -
橋元確文堂(石川県)は、耐水性、 保冷性を備えた段ボール製保冷箱「保冷くん」の販売を始めた。特殊樹脂をコーティングした段ボールシートを使用し、紙製ながら高い耐水性と EPSの80〜85%という保冷機能を備える。輸送効率の高い簡易組立式で、使用後は紙としてリサイクルできる。製造元はワカサパッケージ(福井県)。
<物流・ロジスティクス関連> ◇ロープホイスト新発売 中国合弁会社と共同開発
- キトー -
キトー(東京都)は、同社出資の中国合弁会社、江陰キトー起重有限公司と共同開発したマテハン機器「キトーロープホイスト・エコノミーモデルRF型」を発売した。86年発売のロングセラー「ロープホイスト」シリーズの拡販をより一段推し進めるのが狙い。ワイヤーロープや電装品、ベアリングなどの主要部品に日本製を使用した日本向け仕様で、価格は同社普及品より20%程度割安に設定している。
<物流・ロジスティクス関連> ◇「関西物流センター」開設 関西以西への拠点に
- 東セロ -
東セロ(東京都)は4月2日、大阪府堺市に「関西物流センター」を開設した。倉庫面積は4,000m2、保管能力は2,000万t。小ロット短納期の顧客ニーズが高まるのに対応したもので、東セロ物流(栃木県)、東セロ・ロジテック(静岡県)に続く第3の物流拠点として、輸送・中継・保管・再処理といった多くの機能を担う。同社では、同センターの開設により、同一納入先の輸送一元化やストックポイントの集約による関西、中国、四国地方への製品物流の効率化と迅速化を図る。
<環境・包材リサイクル> ◇富士通と共同で開発 化学物質管理の「PRTRシステム」
- 東洋インキ製造 -
東洋インキ製造(東京都)は、4月から施行されたPRTR法に対応するため、全社統一の化学物質管理システム「東洋インキPRTRシステム」を富士通(東京都)と共同で開発した。これまで工場ごとに管理していた購入原料やこれに含有される化学物質についての情報を全社で一元的に管理し、共有化するのが狙い。東洋インキがシステムの基本構想と運用のガイドラインを独自作成し、具体的なシステム設計、既存の各システムとのインターフェースを富士通に開発委託した。
<環境・包材リサイクル> ◇16事業所でゼロエミ達成 再資源化率100%を実現
- リコー -
リコー(東京都)は3月、生産系の国内16事業所すべてで“ゼロエミッション”(ゴミ・ゼロ)を達成した。1年前までに達成していた7事業所に加え、短期間に残りの9事業所でも再資源化率100%を実現した。産業廃棄物だけでなく、社員食堂や事業所などで排出する一般廃棄物の再資源化も含んでいるのが特徴。さらに本年度末までに、関連会社を含めた世界中の全生産拠点でのゼロエミッション達成を目標としている。
<HACCP 関連> ◇HACCP対応チェッカー 完全防水で衛生性保持
- イシダ -
イシダ(京都市)は、サニタリー性に優れた完全防水型のウエイトチェッカー「DACS-H-012型」を発売した。オールステンレスバフ仕上げで、防塵・防水保護構造はIECやJIS規格に基づく“IP-66”に準拠し、優れた防水性と耐久性を発揮する。腐食にも強く、次亜塩素酸や熱湯による殺菌処理も可能。HACCPシステム構築に対応する。
<衛生関連> ◇話題の「セハー」本格的な船出 包材ディーラー通じ「簡便な衛生管理手法」提案
- S.E.H. -
資金面等でHACCP導入の困難な食品関連企業に対して簡便な衛生管理手法を提案する話題の新会社、S.E.H.(=エス・イー・エッチ、東京都)は4月9日、第1弾商品となる新製品の発表会を東京都内で開いた。新製品は、食品エアゾール「セハー330」など4アイテム。販売ルートは食品包材、業務用包材、業務用雑貨、その他特殊ルートだが、同社では包材ディーラーを通じた販促展開を積極化する方針。早ければ6月にも第2弾商品を発表する。
<クリアパッケージ特集> ◇資材、加工供給サイドの最新トピックス 化粧品メーカーに見る需要トレンド最前線
同等の形状特性も武器に、このところ紙器分野への進攻が目覚ましいクリアカートンをはじめ、その商品陳列効果および効率で各分野からの注目が依然高い“クリアパッケージ”。本特集ではクリアカートンを中心に、資材および加工供給サイドの最新トピックスや大手化粧品メーカーに見る需要トレンドを紹介する。
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<シート・プラスチック容器>
◇「省資源ポケットパック」をラジオに採用 ヤマトエスロンと共同開発/包材を約35%削減
- 松下電器産業 -
松下電器産業(大阪府)は、ヤマトエスロン(大阪府)と共同で新タイプの吊り下げ型包装材「省資源ポケットパック」を開発、3月中旬発売の名刺サイズポケット型ラジオで採用した。軟質性の特殊オレフィン系樹脂を独自の成形・溶着技術でケース化した。一般的な硬質性のクリアカートンやブリスターパックと比較し、容積・包材廃棄量を約35%低減。重量も約20%軽量化した。
<その他容器> ◇350mlボトル缶を採用 缶コーヒー初、無糖タイプで
- ダイドードリンコ -
ダイドードリンコ(大阪市)は、4月9日発売の無糖コーヒー「BLACK BOTTLE」で、飲料業界で初めて350ml 入りボトル缶(大和製罐製)を採用した。缶コーヒー業界でのボトル缶採用も初。無糖コーヒーの持つハードなイメージをボトル缶の素材を生かしたデザインで訴求している。
<樹脂原料> ◇PO素材を強力接着 表面処理不要の新製品
- 住友スリーエム -
住友スリーエム(東京都)は4月23日、接着難度の高いPO系樹脂製品に対し、表面処理なしで優れた接着性を発揮するホットメルト接着剤「3M<ジェットメルト>ECー3731Q 」を発売した。PP系100%固形分のスティック状態接着剤で、特にPPに対するせん断接着強度に優れ、これまでネックとされてきた被接着面への表面処理なしでPO系樹脂製品の強力接着を実現した。
<環境・包材リサイクル> ◇再生EPSをインキに 基本色10色で低価格設定
- 札幌セーコー -
札幌セーコー(札幌市)は、回収した発泡スチロール(EPS)を再生したインキ「リ・インキ」を用品化した。廃EPSを溶解・精製した溶液にインキ顔料と添加剤を加えた。基本色は白、黒、赤、青、黄、緑、群青、朱赤、青黄、赤紫の10色で、コート紙や不織布、紙パネルなどに印刷できる。価格は、通常のスクリーン印刷用インキの10〜50%程度。
<企業新戦略> ◇“ボディケア”商品新発売 温感は電子レンジでチン
- トライカンパニー -
トライカンパニー(静岡県)は、保冷・蓄冷材で培ったノウハウを転用して“ボディケア”用品「ジェルケア」を開発、発売した。冷蔵庫で冷やして使う「コールド」と電子レンジで温めて使う「ホット」の2タイプがあり、コールドは冷湿布材や氷枕、ホットは温湿布材や湯たんぽの代わりに使える。
<多年草ラベル特集> ◇非木材系パルプの明日 サントリーほか、ユーザー事例を紹介
循環型社会の構築に向けた取り組みが多方面で進んでいる昨今、ケナフやバガス、アシ、バンブーなど、非木材系パルプを包装材に活用する動きが表面化している。そこで本紙では非木材系紙を使ったラベルに焦点を当て、サントリー、キッコーマン、宝酒造の採用事例を交えて紹介する。
<出荷包装(外装)特集> ◇需要家の出荷戦略と外装業界の対応を追う 省力化意欲は依然旺盛/環境配慮などキーワードに
依然景気の先行きに対する不透明感が広がる中、包装業界は“省力化”や“コスト削減”、 “環境配慮包装への転換”などをキーワードに大きな変化を遂げつつある。とりわけこの傾向が顕著なのは包装の最終段階となる「出荷包装(外装)」の分野。本紙では需要家の出荷包装戦略と出荷包装業界の対応をまとめた。
<カートナー特集> ◇メーカーも独自性を発揮 医薬品、化粧品で安定需要
カートニングマシン(小箱詰め機)の出荷台数は、いまだ平成6年のピーク時より低い水準にあるものの、現在は回復傾向にあるようだ。ここ数年の推移を見ても極端な落ち込みがないのは、主な需要対象である食品・医薬品・化粧品業界の設備投資が比較的安定しているからといえる。しかしながら同市場は、安定した需要がある反面、急成長を期待できないことも事実。それだけにメーカーにとっては、機械特性や価格競争力などでいかに差別化を図るかが焦点となっている。
<名古屋パック閉幕> ◇包装ユーザーの来場者が増加 環境関連包材に注目集まる
4月11〜14日の4日間、名古屋市中小企業振興会館で行われた「名古屋パック2001」が閉幕した。100社251小間の規模で開催された今回は、天候にも恵まれ、会期中の来場者は32,631人に上った。特に今回はユーザー関係者の来場が大幅に増加した。また、今回のテーマ“環境との共生を求めて”に沿って出展された環境関連のブースや展示コーナーには、多くの来場者が足を運び、同テーマに対する関心の高さを伺わせた。
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