廃棄物新聞・バックナンバー“2000年8月度”


8月7日号ダイジェストニュース

◇ノートPC再使用に参入
事業所対象、品質保証も

- タケエイ、東電環境エンジニアリング -

関東の建廃処理大手のタケエイ(本部・東京、社長・三本守氏)と東京電力の100%出資子会社で環境エンジニアリングや産廃処理を手がける東電環境エンジニアリング(本社・東京、社長・鈴木雄太氏)は、共同でノートパソコンなどOA機器のリユース・リサイクル事業に乗り出す方針を固めた。



◇建設汚泥焼成施設が竣工
15万m3の管理型も同時に

- 海青 -

愛知県瀬戸市内で建設汚泥等の脱水・分級の中間処理工場を運営している海青(本社・愛知県、社長・杉原盛秀氏)は7月28日、既工場のそばに日量処理能力168m3(24時間連続運転)の脱水ケーキ焼成炉を竣工、火入れ式を実施した。リサイクルに向かないケーキや焼成材等を埋める埋立容積約15万m3の管理型処分場も併せて開設している。



◇茨城に国内最大級のRPF工場
年間36,000t製造

- 関商店 -

関商店(本社・埼玉、関勝四郎社長)の茨城工場が7月28日、茨城県猿島郡総和町に完成。竣工式が行われた。年間36,000tのRPF(古紙と廃プラスチック原料の固形燃料)製造能力を持っており、紙製容器包装を産廃プラと混ぜてRPF化するほか、アルミ蒸着紙やプラのラミネート紙も溶鋼用鎮静剤などに再商品化する。産廃プラを原料にしたRPF製造工場としては国内最大級となる。



◇再生PET利用4万tに
繊維に60%強が利用

- 日本容器包装リサイクル協会 -

日本容器包装リサイクル協会(稲葉興作理事長)によると、1999年度の再生PET樹脂の利用量は39,605tと、対前年度比で65.6%も増加した。再生用途別では、繊維が最も多く全体の6割以上を占めた。



◇工場内粉塵対策で新設備
電動油圧ショベルも開発

- 日本リサイクル -

環境ISOの認証取得へ向けた取組みを強化加速する、建廃中間処理の日本リサイクル(本社・大阪市、社長・松下 敬氏)ではこのほど、懸案だった工場内で発生する粉塵対策として霧状の水を噴霧する専用装置を導入した。エネルギー節減と環境改善の観点からは、独自の「電動油圧ショベル」の開発にも成功。10月までに第1号機を完成させ、現場に導入する計画だ。



◇焙焼炉で焼却灰をセメント原料に
2001年8月に稼動予定

- 三重中央開発 -

三重中央開発(本社・三重県上野市)は、焼却灰のリサイクルを進めるため、2001年8月から焙焼炉を稼動させる。自社の焼却炉で発生する焼却灰や、現在は最終処分を受託している焼却灰をセメント原料へと転換することで、最終処分場の延命を図る方針だ。



◇再生PET繊維が好調
3,000tに達する勢い

- 帝人 -

帝人(大阪市中央区、TEL.06-6268-2710)が展開している再生PET繊維が好調だ。1999年度は、2,100tと対前年度比75%も急増したほか、今年度はすでに年間3,000tペースで販売されている。



◇廃食油回収業界が大同団結
難局乗り切りへ共同事業

- 全国油脂事業協同組合連合会 -

廃食用油回収業者が加入する団体が集結し、このほど全国油脂事業協同組合連合会(事務局・東京、会長・岡野嘉男氏)が農林水産省の許可を受け発足。7月27日、東京・台東区の池之端文化センターで設立総会を開催した。加入団体は東北、東日本、関東、関西、西日本、山口・九州の各地域六協同組合で、企業総数にして約90社が加入している。



◇電池リサイクル本格開始
Li・NiH含め全種類

- 東邦亜鉛 -

東邦亜鉛(本社・東京)は、安中製錬所(群馬県安中市)で1次電池から2次電池まであらゆる種類の使用済み電池のリサイクル事業を本格的に開始することになった。三菱重工業と共同開発していた自動選別機に実用化のめどが付いたため、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池など新タイプのものを含めて全種類のリサイクルが可能になった。



◇燃焼時にDXN発生防止
バイオセラミックス触媒を開発

- 三晃フェニックス -

三晃フェニックス(本社・横浜市)はこのほど、独自のバイオセラミックスを充填したカートリッジを焼却炉の助燃用の燃料槽周辺や送風機に設置し、セラミックスを経由しマイナスイオン化された酸素が焼却炉に供給されることで排ガス中のダイオキシン類濃度を低減される技術=BSCイオン化燃焼装置を開発、産廃炉等に向けて本格販売を始めた。



◇バグ導入、投入口も新調
DXN14年規制で炉改修

- エニックス -

エニックス(本社・神奈川県相模原市、石原勇作社長)はこのほど、焼却施設にバグフィルター、冷却塔、新型投入システムなどを導入、2002年からのダイオキシン類規制に係る構造基準を全てクリアした。総工費は約3億円で8月からリニューアルオープンする。



8月14日号は休刊です。


8月21日号ダイジェストニュース

◇排出元に処理実態を報告
適正処理監視事業に参入

- トップラン -

オイル添加剤販売のトップラン(栃木県足利市)は、新たに排出元から委託された産業廃棄物が収集運搬業者、中間処理工場を経て適正に最終処分等されているかを監視・調査する新事業を立ち上げ、足利市内に専門部署として「MGR&P事業本部」を設置した。



◇3万社に2次アンケート
産廃業情報システム作り

- (財)産業廃棄物処理事業振興財団 -

(財)産業廃棄物処理事業振興財団(太田文雄理事長)は8月4日、産業廃棄物処理業者情報検索システムの構築事業の進行状況を報告し、全国許可業者56,000社への許可内容を確認する第1次アンケート調査の結果で、処分業約4,500社を含む27,000社の回答を得たことを明らかにした。



◇硫化水素発生に7条件
安定型処分問題で見解

- 石膏ボード工業会 -

安定型処分場から発生する硫化水素の問題について、一部テレビ報道で石膏ボードの埋め立てが主因とされたのを受けて、石膏ボード工業会(事務局・東京)は先月末までに石膏から硫化水素が発生するには有機物の存在など7つの条件を満たすことが必要で、適法な安定型処分が遂行されれば発生するとは考えられないとの見解を示した。



◇古畳40万枚/年を堆肥化
民活法認定の専用工場竣工

- エコテック -

エコテツク(本社・三重県御浜町、会長・湊行弘氏)は、古畳を年間40万枚集め肥料に再資源化する「エコテック・リサイクルコンポストセンター(三重県御浜町)」を約7億円かけ建設、8月4日現地で竣工式を行った。東京、埼玉県などを中心とした首都圏で発生する古畳を東京支店・古畳集荷センター(東京都東久留米市)に集積。順次、コンポストセンターへ搬送する。



◇建廃、植残など搬入
ガス化溶融炉が稼働順調

- 川崎製鉄 -

川崎製鉄は、千葉製鉄所内の千葉リサイクルセンターに設置したガス化溶融施設で今年4月から建設系廃棄物を中心にした産廃の受け入れを開始しているが、7月末までに受け入れ量が約12,000tに達したことをこのほど明らかにした。



◇麻生セメに廃プラ供給
処分率抑制し新たな事業展開

- ヤマゼン -

ヤマゼン(本社・三重県上野市)はこのほど、最終処分事業を維持しつつ、新たなリサイクル分野への展開を目指し、麻生セメント(本社・福岡県)との業務提携契約を締結。手はじめに、産廃系の廃プラスチックをセメント工場の燃料として供給していく。



◇有害廃棄物の焼却技術を輸出
コンテナ搭載の小型炉開発

- ケミ・コントロール社 -

デンマークの有害廃棄物処理業者であるコミュネケミ社の関連会社、ケミ・コントロール社は、小型焼却炉の開発を進めている。ケミ・コン社はコミュネケミ社が蓄積した処理技術の海外移転やコンサルティングなどを行っており、有害廃棄物を無害化する焼却技術のニーズが高いと判断し、事業化に乗り出したもの。ロータリーキルン炉から排ガス処理装置までを、40フィートコンテナ2台と20フィートコンテナ1台にユニット化して搭載しているのが特長だ。



◇廃プラ受入能力3倍へ
徳山で年間45,000t

- トクヤマ -

トクヤマは、このほど徳山製造所/南陽工場(山口県徳山市)の廃プラ処理能力を3倍の45,000t/年の能力に引き上げることを明らかにした。将来的には主燃料である石炭の50%、15万t/年を廃プラスチックに代替していく計画だ。



◇将来ビジョンの策定着手
繊維くずの実態も調査

- 繊維屑組合 -

日本繊維屑輸出組合(門倉建造理事長)はこのほど、故繊維産業の将来ビジョンの策定に着手することを明らかにした。繊維屑・中古衣料の輸出をビジョンの柱に置くが、国内の故繊維産業全体を視野に入れる意向で、実態調査も合わせて行うとしている。



◇段ボールRシンボル決定
日本でも識別表示へ

- 国際段ボール協会 -

国際段ボール協会(ICCA)はこのほど、ドイツのハンブルクで行われた理事会で、世界で共通となる段ボールのリサイクル・シンボルを制定した。シンボルを利用する際、その周辺に「この段ボールはリサイクル可能」などの表示を、それぞれの国の言語で併記できることになっている。日本でも近く同シンボル使用のためのマニュアル作りに着手、プラスチック製や紙製容器包装とともに、識別表示がなされることになりそうだ。



8月28日号ダイジェストニュース

◇まずは福島で端材受入
窯業系残材の再原料化

建築資材のニチワ

今年6月に自社で生産・販売する窯業系外壁材(木毛セメント板、商品名「モエンエクセラード」「モエンサイディングW」)の回収・再生利用について厚生大臣から広域再生利用指定産業廃棄物処理者の指定を受けた建設資材のニチハ(本社・愛知、資本金約79億3,000万円)は、7月から同社いわき工場(福島県いわき市)で、福島県内の工事現場で発生する新築廃材や大手ハウスメーカーの資材工場での利用残材の引き取りを始めた。



◇容器包装プラガス化事業に参入
サーモセレクトプラントで

川崎製鉄

川崎製鉄は、千葉製鉄所内に設置した「千葉サーモセレクトプラント」で、プラスチック製容器包装(容器包装プラ)のガス化事業を展開。再商品化事業に参入する。同社の子会社であるジャパン・リサイクル(=JRC、丸島弘也社長)が2001年度の再商品化登録事業者として指定法人・日本容器包装リサイクル協会に申請。登録されれば、容器包装プラの入札に参加する方針。



◇廃棄物処理法の省令改正
マニフェスト様式統一

厚生省

廃棄物処理法の改正省令が8月14日公布され、産業廃棄物管理票(マニフェスト)は統一様式が導入されることになった。事業者と事業場の所在や電話番号、委託する産廃の種類・数量・荷姿を記載するほか、運搬受託者や運搬先の事業場の所在と電話番号、処分受託者や積替保管の所在や電話番号も記載する。



◇10月に2.0m3タイプ導入
建設汚泥改質事業を増強

西尾浄化槽管理センター

浄化槽の保守点検や焼却・破砕選別等の中間処理、建設汚泥のリサイクルを手がける西尾浄化槽管理センター(本社・愛知、社長・石山進氏)は、今年10月をめどに幡豆郡吉良町の同社中間処理工場内に天然高分子系凝集剤を用いた建設汚泥改質プラントを整備する方針を固めた。



◇建廃総合中間処理が竣工
大型最終処分も隣接整備

環境保全センター

環境保全センター(本社・神戸市、社長・森本清一氏)では、建設していた建設廃棄物の総合中間処理工場(神戸市西区)が完成。8月10日、竣工式を行い、関係者に施設を披露した。工場は、同社の保有する管理型処分場と隣接し3,000坪規模の敷地に混合建設廃棄物および汚泥、木くずの専用処理棟をそれぞれ整備した。



◇三号炉の排ガス処理改修
新冷却塔、バグ等を導入

イー・ステージ

イー・ステージ(本社・長野県小諸市、鈴木宏信社長)ではこのほど、バグフィルターの導入など3号焼却プラントの改修工事が完了し、再び稼働を開始した。改修前から排ガス中のダイオキシン類濃度は14年基準値の10ng−TEQ/m3Nを大きく下回る1ng前後だったが、今回の工事後の測定ではさらに低い0.00088ngを達成。ばいじんについても、規制強化後の基準値を下回る0.014g/m3Nになった。



◇一廃をセメント原料化
埼玉県日高市で実証試験

太平洋セメント

太平洋セメント一廃をロータリーキルンで発酵させ、セメント原料化する試みを埼玉県日高市で行う。スウェーデンのベドミンスターグループの技術を応用したもので、廃棄物を焼却せず、焼却灰も出ないゼロエミッション型の画期的な技術として注目される。



◇フロンなど一元管理へ
業界横断でセンター設立

自動車リサイクルで通産省認可

通産省などはこのほど、今秋にも使用済み自動車のリサイクルを支援する公益法人「(財)自動車リサイクル支援センター」を認可する方針を明らかにした。自動車工業会から鉄リサイクル工業会まで、自動車関連の団体が設立に参加する予定で、フロン、エアバックの回収・処理、マニフェスト管理などを一元的に管理する方針だ。



◇回転ふるい機積極販売へ
油圧ショベル搭載式トロンメル

コマツ、八木産業

コマツ部品(本社・東京)はこのほど、愛知県三好町の八木産業が開発した油圧ショベル搭載式回転ふるい機「スーパートロンメル」の本格販売を始めた。全国のコマツ販売店を通じて展開する。従来、トロンメル選別機は混合廃棄物の粒度選別用で定置式タイプが設置されてきたが、スーパートロンメルは重機にアタッチメントとして取り付けるため、バケット機能と回転機能を併備することで、すくい込んだ廃棄物をその場で簡易かつ確実に選別する。



◇オゾン高濃度溶解装置を開発
最大20ppm、脱臭脱色に効果

トップ

トップ(本社・東京)はこのほど、最大で20ppmの高濃度のオゾンを液体中に溶解する装置を開発した。価格は350万円から全7機種で、総発売元の三興商事を通じて無電解ニッケルめっき廃液や水溶性切削廃液、水溶性離型剤廃液などの排水の前処理や湖沼・河川の浄化、食品洗浄殺菌などを対象に初年度50台の販売を目指す。



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