循環経済新聞・バックナンバー“2010年7月度”

7月5日号ダイジェストニュース

◇汚染土壌処理業許可を取得
埋立から溶融、浄化・分級まで

- 九州産廃 -

九州産廃(熊本県菊池市、中田浩利社長)は6月7日、熊本県から第一号で汚染土壌処理業許可証の交付を受けた。



◇独自ルートの自治体数が微増
PETボトル入札の状況/日報アイ・ビーがアンケート


本紙編集部は、人口10万人以上の都市を対象とした廃PETボトルの独自ルート調査結果をまとめた。有効回答数246自治体のうち、独自ルート(全量・一部併用含む)を利用している自治体は109自治体にのぼった。そのうち、60自治体が独自ルートに完全移行していることが明らかになった。



◇独自のループ構築
100%稼働を目指す

- 武松商事 -

武松商事(横浜市、武松ひで代表取締役)は、横浜市内で今春から稼働を始めた飼料化施設を核に、食品リサイクルループの構築に乗り出した。自社で養豚場も運営しており、飼料の製造から給餌、豚の出荷までを自社で賄えるのが特徴。食品関連事業者に独自のループを提案しながら、年内にも飼料化施設の100%稼働を目指す。



◇貴金属回収の新市場開拓へ
半導体・LED・廃基板など

- アサカ理研 -

アサカ理研(福島県郡山市、山田慶太社長)は、主力の水晶デバイス業界からの貴金属集荷に努める一方、半導体やLEDメーカーなどの新市場に狙いを定め、全国規模で営業を開始した。



◇森林再生で追加ファンド
岡山・西粟倉村と共同で

- トビムシ -

セメント原燃料化による再資源化や環境コンサルティングの事業などを手掛けるグループ企業をとりまとめるアミタホールディングス(本社・東京、熊野英介会長兼社長)の事業会社、トビムシ(本社・東京、竹本吉輝社長)は、募集仲介先であるミュージックセキュリティーズ(本社・東京、小松真実社長)と提携し、6月25日から、「西粟倉村共有の森ファンド2010」の個人投資家向け募集を開始した。昨年4月に企画した日本で初めての森林・林業支援の事業ファンドの継続ファンドとなる。



◇小口化対応で実績増
巡回受け入れで量確保

- キンキ -

建設系廃棄物の中間処理を手掛けるキンキ(京都府亀岡市、岡村邦男社長)は、小口の建築・解体現場から排出される副産物に対応するため、専用コンテナや車両を増やし運搬効率をアップ、亀岡市では唯一の処理業者として京都市などで実績を伸ばす。



◇天然鉱石を触媒に生ごみ処理
大幅な時間短縮が可能に

- タダックス -

建設廃棄物処理を手掛ける相建(名古屋市、多田純二社長)の関連会社、タダックス(同)は、天然鉱石を触媒として使用する生ごみ処理機「ハイスピードプロセッサー」を発売した。バクテリアを使用せず、短時間で9割以上の減容が可能。今後、代理店を通して食品加工工場などでの採用を目指す。



◇紛争予防へ改正条例施行
「設置者の誠意が重要」

- 浜松市 -

静岡県浜松市は「浜松市産業廃棄物処理施設の設置等に係る紛争の予防と調整に関する条例」の一部を改正、7月1日施行した。



◇国内資源の循環的な利用を徹底
環境技術で経済の活性化目指す

- 政府・新成長戦略 -

政府は6月18日、「新成長戦略」を閣議決定した。日本の閉塞的状況を打破するため、成長分野の第一に「グリーン・イノベーション」、すなわち環境技術による経済の活性化を掲げている。廃棄物・リサイクル関連では、リサイクルの推進による総合的な資源エネルギー確保戦略の推進が盛り込まれた。



7月12日号ダイジェストニュース

◇ASRリサイクル施設稼働
年間4万tの処理能力/RPF製造と有価金属回収

- JFEビーレック -

JFEビーレック(神奈川県愛川町、澁谷榮一社長)は、7月1日からASR(自動車破砕残さ)再資源化プラントの稼働を開始した。乾式物理方式でASRを分別して廃プラスチック類からRPFを製造し、有価金属を回収する。年間の処理能力は4万1000トンで、同方式では世界最大級の施設となる。



◇RPF製造施設が順調稼働
地理的メリット生かし

- マルサングループ -

一廃・産廃処理業などを手掛けるマルサングループ(大阪府吹田市)はRPF製造施設が順調に稼働、大阪市内近郊に位置する製造工場(大阪府摂津市)の地理的メリットを生かし安定した原料集荷を進める。



◇食品リサイクルループ構築で業務提携
リキッド飼料でブランド豚肥育

- イガ再資源化事業研究所/繁栄商事/マルゼン -

食品廃棄物の飼料化を行うイガ再資源化事業研究所(三重県伊賀市)と、廃棄物収集運搬業の繁栄商事(三重県四日市市)、マルゼン(三重県津市)は、業務提携を結び、食品リサイクルループの構築への取り組みを開始した。



◇商品廃棄物の受け入れ強化
工場移設時サービスも展開

- 柏廃材処理センター -

柏廃材処理センター(本社・千葉県柏市、伊沢幸雄社長)は、各種工場から出る製造ロスや自主回収品、在庫品など商品廃棄物の受け入れを強化する。同社の焼却施設「野田工場」(同野田市)は24時間稼働(混焼時の処理能力92.16トン/日)で、固型、液状廃棄物まで幅広く対応できる許可品目を持つ。積み込みから焼却に至る各工程の写真を添付して作業の完了を報告するサービスとあわせ、営業展開していく。



◇メーカー視点で再資源化
複合施設が本格稼働へ

- 関口フレーム -

関口フレーム(高崎市、小林文一社長)は7月6日、高崎金属工業団地内にある同社工場で施設設置を記念した式典を行った。当日は関係者など約250人が参加した。同社は農業、建設用小型運搬車両などの製造業から産業廃棄物処理事業に参入。群馬県から4月16日付で業許可を取得した。



◇発電業務を新会社に移行
安定稼働、業務効率化ねらう

- ファーストバイオス -

ファーストエスコは7月1日付で、グループ内に3カ所あるバイオマス発電所の運営管理から燃料集荷に至る業務全般を子会社ファーストバイオス(東京・中央、日下田伸社長)に移行した。「燃料の調達、運転管理、保全技術が伴わないと効率的な稼働ができない」と、これまで外部に頼ってきた燃料調達も新会社が担う。



◇PULIAN社の処理機発売
台湾製、高品質で廉価/破砕機やシャー、溶融機など

- アールネットワークサービス -

環境関連機器・中古機器販売を手掛けるアールネットワークサービス(静岡県藤枝市、伊藤欣也社長)は、台湾PULIAN社(台北市)製の破砕機やギロチンシャー、廃プラスチック溶融機などのリサイクル関連機器を本格的に販売することになった。これまで試験的に取り扱ってきたが、好評だったことを受けて、正式に販売することにした。



◇分別徹底「効果あった」
排出事業者の意識調査で

- 茨城県 -

茨城県が行った産業廃棄物実態調査(2008年度)の中で、排出事業者の廃棄物の資源化の取り組みとその効果について意識調査を行ったところ、分別・選別の徹底により、「廃棄物処理費用の削減」や「従業員の法令知識の取得」など多くの内容に効果があったと回答している。



◇インタビュー 「製造業の視点も必要に」
(社)山梨県産業廃棄物協会・東原記守会長に聞く


7期14年にわたり会長職を務めた古屋昶前会長の後任として、東原記守氏が(社)山梨県産業廃棄物協会の会長に就任した。県下の状況、今後の展望について聞いた。



◇2010夏季特集号

■業界遠望

 11面

■資源物リサイクル最前線

 13面

■鉄くず動向

 15面

■汚染土壌処理業界の今後

 17面

■中日本特集

 19〜37面




7月19日号ダイジェストニュース

◇汚染土壌処理業許可を取得
施設合計320t/日能力

- ツネイシカムテックス -

ツネイシカムテックス(広島県沼隈町、渡辺一行社長)は福山工場(広島県福山市)で、土壌汚染対策法に基づく「汚染土壌処理業」の許可を福山市から取得した。



◇月間1200tのRPF製造
総合リサイクル業を展開

- 安田産業グループ・大剛 -

安田産業グループの大剛(京都府八幡市)は、RPF製造事業が順調に推移、月間1000-1200トンペースで製造を進めている。大剛の八幡本社工場と長岡京工場(京都府長岡京市)にRPF製造ラインを導入している。



◇リサイクル肥料のアジア輸出拡大
中国に続き、7月から韓国へ

- 熊本清掃社 -

熊本清掃社(熊本市、村平頼宣社長)は今夏から、食品残さを原料としたペレット状の有機肥料「グリーンサプリ」のアジア向け輸出を拡大する。現在取り扱っている中国に加え、7月からは韓国輸出を開始。マレーシア、タイなどに向けた輸出も検討している。アジアでの環境意識の高まりを見据え、輸出額を年率10%程度増やしていく考えだ。



◇混合金属集荷を全国に拡大
千葉にも選別ライン導入へ/土砂、がれき混じりも対応

- トーヨーメタル -

トーヨーメタル(本社・愛知県豊橋市、大久保敦之社長)は、今までコスト面から国内で難しいとされてきた非鉄混合金属(ミックスメタル)の選別について、独自のラインを構築することで可能とした。



◇社内に設計事務所も
事業の多角化を推進

- 関東資源 -

建設系を中心に廃棄物関連の事業を広く手掛ける関東資源(栃木県真岡市、小澤勝士社長)は、経営基盤の強化の一環で、従来から推進してきた事業の多角化をさらに具体化させる方針を固めるとともに、東京都内の収集運搬会社を吸収合併した。



◇建設混合廃棄物を徹底選別
解体現場からの搬入増える

- ラビックス -

建設廃棄物の選別残さや解体現場から出る廃棄物の中間処理施設を運営するラビックス(横浜市金沢区、加藤大升社長)は、廃瓦などのガラス陶磁器くずや廃塩ビ管、可燃物などの徹底選別に努めている。選別後のがれき類のみを再生砕石を製造する業者に出荷するため、品質を徹底追求している。月間70-100〓の選別後残さを管理型処分場に出荷する。



◇塗料汚泥を浮かせて回収
スクレーパーでかき取り/沈殿汚泥の除去装置も開発

- アイサン工業 -

廃水処理装置、凝集剤の製造販売などを手掛けるアイサン工業(静岡県浜松市、高柳正志社長)は各種工場の塗装ブースに設けられたウォーターカーテンで除去された水中の塗料を凝集、浮上させてスクレーパーでかき取って回収する塗装スラッジ回収装置「ブースクリーン」を開発、販売を開始した。



◇改正処理法の概要周知
排出など約750人参加/産廃適正処理講習会

- 埼玉県 -

埼玉県は7月13日、埼玉会館大ホール(浦和市)で「産業廃棄物適正処理講習会」を開催した。5月19日に公布された改正廃棄物処理法の概要を幅広く周知するのが狙い。県内の排出事業者はじめ処理業者、市町村の担当者など関係者約750人が参加した。



◇船舶で不法投棄を監視
海上パトロールを実施

- (社)和歌山県産業廃棄物協会 -

(社)和歌山県産業廃棄物協会(武田全弘会長)は7月9日、2010年度の第1回目の「不法投棄防止海上パトロール」を実施した。



7月26日号ダイジェストニュース

◇改正処理法 政省令案、8月開示へ
次回の法制度専門委で


改正廃棄物処理法の政省令案が次回の中央環境審議会廃棄物処理制度専門委員会(委員長・田中勝・鳥取環境大学教授・サステイナビリティ研究所長)で開示される見通しだ。



◇連続運転でCO2削減へ
試験運転で良好な結果

- あおぞら -

あおぞら(茨城県つくば市、深山康生社長)では今年4月から、RPF(固形燃料)製造事業の24時間連続運転の試験を行った結果、定格電力を削減できることを確認した。今後も連続運転を続けることで、CO2とコストの削減につなげる。



◇事業系生ごみ1万7000t以上を飼料化
収集量増加で黒字に転換

- 三造有機リサイクル -

三井造船の出資子会社である三造有機リサイクル(札幌市、竹村昇社長)は、市内から出る事業系生ごみ年間約1万7000トン以上を受け入れ、飼料化。昨年、黒字経営を実現している。



◇ゴム混のプラを100%選別
家電、自動車リサイクル向け/摩擦・比重・静電を応用

- 協和産業 -

協和産業(埼玉県鴻巣市、安藤太郎社長)は、ゴムの混じった廃プラスチックをほぼ100%の純度で選別する技術を確立した。摩擦係数の差を利用することでプラスチックからゴムを除去することに成功した。



◇代理店契約が3件
韓国環境産業技術事業化商談会/韓承昊理事、16社が来日


韓国環境産業技術事業化商談会が7月15日、東京都内で開かれ、韓国の環境関連企業16社の経営者・担当者と日本企業77社が商談を行った。韓国の準政府機関にあたる韓国環境産業技術院(KEITI)の韓承昊環境産業理事と韓国ベンチャー財団の金顯鍾東京事務所所長との間で業務提携が行われた。



◇混廃分別方法の見直しも検討
安定型処分場、政省令改正か

- 環境省 -

今回の通常国会で成立した改正廃棄物処理法の政省令公布にあわせ、環境省は安定型処分場の構造基準などを見直す方向で検討していることが関係者への取材でわかった。ただ、昨年度行われた「最終処分場に係る基準のあり方検討会」では、規制のあり方など一部について、識者間で意見が分かれたという。最終報告書も現時点では未完成だ。検討事項には、廃棄物情報の添付や構造基準の大幅な見直しなど重要なテーマが挙がるだけに、慎重な検討が求められる。



◇廃棄物担当者の育成求め
外部の教育機関の利用も/有害・医廃研究講演会で

- 神奈川県 -

神奈川県環境部廃棄物指導課は7月9日、東京都内で行われた有害・医療廃棄物研究会の講演会で、医療機関に対し、廃棄物担当者の人材育成の重要性を指摘、医療機関関係者に理解を求めた。



【週刊 循環経済新聞・付録 低炭素経済新聞 7月26日号】

◇制度設計で議論紛糾
排出量取引制度の論点を整理/クレジット配分方法の妥当性問う

- 環境省 -

中央環境審議会地球環境部会国内排出量取引制度小委員会(委員長・植田和弘京都大学大学院経済学研究科教授)の第8回会合(6月25日)、第9回会合(7月9日)が開催され、個別論点の整理が行われた。 制度の対象期間や排出枠の総量、対象ガス、排出枠の設定方法など、制度設計に向けた具体的な議論が行われ、各委員からはヒアリングや意見交換などを踏まえ、各論点に対し、入り込んだ意見が出された。



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