循環経済新聞・バックナンバー“2000年11月度”


11月6日号ダイジェストニュース

◇焼却許可が減少
98年度施設・業許可状況

- 厚生省 -

99年4 月1 日現在の廃プラ焼却施設の設置数が1,973施設と前年度に比べ602 施設減少しているのを始め、処分施設全体で98年度の1年間に693施設減少している状況が、厚生省の調べで明らかになった。



◇処理業のスキルアップ担う
青年部協議会が船出

- 全産廃連 -

(社)全国産業廃棄物連合会の青年部協議会の設立総会が10月27日、東京・両国の第一ホテルで行われ、碩孝光氏会長を含む役員16人が選出され、正式発足した。全国47都道府県産廃協会のうち29協会で青年部が組織されており、今後は地方ブロック協議会の立ち上げや各種専門委員会の結成、青年部協議会組織図や全国青年部会員名簿の作成など組織作りに取り組む。



◇処理業取組み事例まとめる
建廃リサイクルで冊子

- 関東建廃協 -

関東建設廃棄物協同組合(三本守理事長)は、処理業界の建廃リサイクルへの取組み状況をまとめた冊子「建設廃棄物のリサイクル」を作成し、先月都内の会場で実施した建廃協主催の講演と懇親の集いで内容を公表した。建設廃棄物のリサイクル状況の概略を伝えるとともに、個別品目のリサイクル事例を掲載している。



◇再生量を3倍に拡大
今年度売上6億5,100万円に

- サニックス岡崎工場 -

サニックス岡崎工場(愛知県岡崎市)は廃プラスチックの処理量急増に対応するため、12月完成の予定で貯留塔や大型車両駐車場などの増設工事を行っている。工場の稼働時間は1日当たり8時間で処理量は100tだが、現在拡張申請中で、許可が下りればすぐにでも3交代制で24時間稼働とし、処理量を1日当たり300tまで引き上げる予定だ.



◇再生事業を相次ぎ誘致
01年度3工場が完成

- 水俣市 -

熊本県の水俣市では、エコタウン事業の地域承認取得を目指し、各種環境産業の誘致を展開。これまでに、廃油(鉱物系)や、し尿、家電のリサイクル施設の立地が決定し工場建設に入っており、2001年には一斉に稼動する計画だ。



◇ボードの解体材利用拡大
01年度は7万t超目指す

- 段谷産業 -

段谷産業では、パーティクルボードの製造原料に占める解体材系チップの割合を順次引き上げ、2001年度にはドライベースで年間約9万6,000t使用する原料のうち、7 〜8割まで拡大していく方針だ。



◇処理施設竣工、本格稼働へ
廃プラ、木くずなど破砕

- アーバントラスト -

アーバントラスト(本社・横浜市、森谷行秀社長)は廃プラなどをリサイクルするための中間処理施設「エコプラント」(同市金沢区幸浦)を竣工、11月1日から本格稼働した。投資額は四億円。廃プラや木くずなどを破砕し、有価で引き渡す。生ごみを分解・消滅させる方法での事業計画もあり、現在、実験中だ。



◇廃プラ、砕石などをプレス成形
「マルチプレス」販売へ

- プラコー -

プラコー(本社・埼玉県岩槻市、高寺茂覚社長)は廃プラスチックや砕石などをプレス成形して再製品化する「マルチプレス」を新たに開発した。販売目標は年間5 台以上で、すでに米国、ヨーロッパの代理店からも引き合いがある。



◇建設汚泥Rで技術募集
再生利用率低迷に一石を

- 高知県 -

高知県土木部は、再生利用が低迷する建設汚泥について、再生利用技術などのアイデアを募集している。応募期間は11月15日まで。具体的な募集内容は「建設汚泥を対象とした再生利用品および再生技術のアイデア」で、再生利用品は建設汚泥に処理を施し、結果得られた原材料等の有用物−−。再生利用技術は、建設汚泥を有用物として再生する技術、と定義している。



◇OA機器手分解事業で攻勢
再生量2000台/月に

- フジックス -

使用済みOA機器解体業のフジックス(本社・福岡県)は、大手OA機器メーカーが組織する全国規模の再生利用ネットワークにより、扱い量が急増している。同社はOA機器の解体業としては珍しく、大手メーカーの資本が入っていない独立企業で、最近では様々な機器メーカーからの引き合いも増えているとのこと。



11月13日号ダイジェストニュース

◇灰成分等で受け入れ基準
4月からエコセメ本格稼働へ

- 市原エコセメント -

来年4月1日稼働目標で一廃の焼却灰等や産廃の汚泥・燃え殻等をエコセメントに再生する施設を千葉県市原市内に建設中の市原エコセメント(本社・千葉県)は、廃棄物の受入営業の状況および受入基準の考え方を明らかにした。



◇道外搬入の事前協議に基準
廃棄物等の指導要綱作成

- 北海道 -

北海道は道外で発生する循環資源(廃棄物等のうち有用なもの) の道内搬入についての事前協議制度を盛り込んだ廃棄物等の処理に係る指導指針を策定した。11月15日から施行する。協議対象は排出事業者で中間処理業者や収集運搬業者は認められない。



◇木くず利用見込み約39%
需要、確実に伸び基調

- 日本繊維板工業会 -

繊維板やパーティクルボード原料として利用される建設発生木材等の木くずチップの総原料に占める割合が、今年見込みで38.9%と99年実績の32.0%を大きく上回る見通しにあることが、日本繊維板工業会のアンケート調査結果から分かった。



◇手分解でR率95%に
OA機器再生工場が本格稼働

- リサイクルテック中部 -

使用済みOA機器の再生利用を手がける「リサイクルテック中部」(三重県四日市市)の工場が本格稼働を開始した。同社は、リコーの子会社「リコーロジスティクス」と三菱化学グループの「新菱サービス」が共同出資して設立したもので、中部地域で発生する廃OA機器を月間約100 t処理する。



◇石膏ボ破砕・分離設備導入へ
EMS構築も進行中

- 誠美社工業 -

愛知で建設系廃棄物の中間処理を展開する、誠美社工業(本社・愛知県瀬戸市)では、顧客の再生利用ニーズが高まる廃石膏ボードに対応するため、新たに専用の破砕・選別設備の導入を計画、11月中にも稼動させる予定だ。



◇生ごみ処理機導入相次ぐ
新規7店舗中、5店舗に

- マイカル -

今年6月に施行された大店立地法(大規模小売店舗立地法)を受けて全国的に量販店の“駆け込み”出店が相次いでいるが、量販大手のマイカルグループ(大阪市)では、来年の食品リサイクル法施行も視野に入れた生ごみ対策を強化。新規店舗での設備投資や再生ルート作りを進めている。



◇亜臨海水で生ごみ分解
水熱処理装置を発売

- IHI/新菱冷熱 -

石川島播磨重工業(IHI)と新菱冷熱工業(本社・東京)は、亜臨界水の水熱反応を利用して生ごみを湿式酸化処理し、水と炭酸ガスに分解する動植物残渣水熱処理装置「魔水(まみず)くん」の販売を開始した。水熱反応でダイオキシンを発生させずに生ごみを分解し、下水道放流基準以下のBOD値で放流するもので、日量2t処理の標準仕様で一基9,800 万円。



◇廃プラからディーゼル燃料
自治体向け実用化目指す

- 立命館大学 -

廃プラスチックを熱分解以下の温度で重油と混合しディーゼル燃料に利用するシステムを97年から大手プラントメーカー4 社と共同開発していた立命館大学エコ・テクノロジー研究センター(滋賀県草津市)ではこのほど、実用化のめどがついたとし、トヨタ自動車で実証テストを開始した。



◇焼却灰の埋め立てゼロに
環境ISO年内にも取得

- 日鉱敦賀リサイクル -

日鉱敦賀リサイクル(本社・福井県)では、特管物を含む液状産廃の焼却処理が順調に推移している。中間処理で発生する焼却灰などの埋め立てゼロを実現しているほか、EMSの構築を進めて年内にはISO14001 の認証取得を見込んでいることなどにより、排出事業所からの引き合いが増えているとのことだ。



◇「14年対応」完了は一割
業者炉ではゼロ

- 神奈川県 -

神奈川県は本紙の取材に応え、政令市の横浜市など県内の四市を除いた県域の焼却施設について、いわゆる「14年対応」を終えている施設は稼働中の45施設中、一割程度に止まっていることを明らかにした。焼却業者の炉でクリア済みはゼロで、県担当者は、改造・手続きに必要な時間から逆算して、早急に対応を進めるよう指導する考えだ。



◇私募債1億円を発行
DXN対策やR事業に充当

- オガワエコノス -

広島で一般廃棄物および産業廃棄物の処理・リサイクル事業などを展開するオガワエコノス(本社・広島県府中市)は、このほど広島総合銀行と広島県信用保証協会の共同保証付き第一回私募債を発行した。



11月20日号ダイジェストニュース

◇一廃灰の溶融スラグで単価設定
混入アスファルト合材で

- 千葉県 -

千葉県は11月2日、一廃の焼却灰を溶融したスラグの混入アスファルト合材について、単価を設定したと発表した。これによって県の単独舗装工事での通常使用が可能になり、溶融スラグの利用が促進されることになる。地域で収集した一廃から出る焼却灰をその地域の公共事業に利用することで、埋立処分場の延命につながるほか、ゼロ・エミッションに近づく取り組みとしても注目される。



◇受入能力500t/月
愛知1号の石膏ボード施設

- リプロ -

単品の新築系廃石膏ボードリサイクル施設としては、愛知県下で第1号になるプラントが西春日井郡豊山町に竣工した。リプロ(本社・愛知県尾張旭市)で、渡部工業製の廃石膏ボードの解砕および紙・石膏分離装置を導入し、11月8日付けで愛知県の中間処理業の許可を得た。



◇日監査法人と共同で日本法人設立
LCAコンサル事業を展開

- 仏エコビラン -

LCA(ライフサイクルアセスメント)の世界最大手のコンサルティング会社であるフランスのエコビランは11月6日、中央青山監査法人(東京都千代田区)と共同で、日本法人、PwC・エコビランジャパン(片桐望社長、東京都渋谷区)を設立した。エコビランが日本に進出したことで、企業のLCAによる製品設計、タイプV環境ラベル(環境情報提示)による情報公開などが今後、日本でも普及することになりそうだ。



◇廃電柱からモデル畜舎建設
廃木材利用も視野に

- (社)日本畜産施設機械協会 -

(社)日本畜産施設機械協会(事務局・東京都千代田区)は11月7日、(財)全国競馬・畜産振興会の助成を得て、岩手県滝沢村にNTT廃鋼管電柱を用いた肥育牛舎をモデル整備したことを明らかにした。今後は使用済みのテントハウスや農業ハウスも土工事を補強することで畜舎に利用できないかモデル整備を検討するほか、建物解体系の廃木材の有効利用策も考えていく。



◇木くずチップ資源化に弾み
炭化品、優良ブランドに認定

- 熊谷カーボン -

木くずチップから炭化製品を生産している熊谷カーボン(本社・埼玉)の高機能床下調湿木炭「すこやかもっくんT」と土壌改良用木炭「彩(いろどり)」が、埼玉県知事から今年度の彩の国優良ブランド品に認定された。同認定は埼玉県下で生産される優良商品を推奨し、県民や流通業界等に普及啓発を図る制度。



◇発生土年間60万t利用へ
対前年比120%に伸長

- 近畿地方建設局淀川工事事務所 -

河川改修やスーパー堤防整備事業などを主業務とする、建設省近畿地方建設局の淀川工事事務所(大阪府枚方市)はこのほど、第4種発生土を含む建設発生土の利用量が2000年度、60万m3になる見通しを明らかにした。



◇機密文書R事業を開始
古紙問屋、製紙メーカーと

- オリックス環境 -

オリックス環境は11月8日、機密文書の回収・リサイクル事業を開始すると発表した。安全・確実で効率的な機密書類のリサイクル処理第一段となる新しい処理方法を大手古紙問屋の須賀、大王グループのいわき大王製紙と共同で開発した。



◇民間再生ルートで実績伸ばす
PET、びん・缶選別

- 大阪リサイクル事業協同組合 -

大阪市からPETボトルや缶、びんの選別・保管・再資源化を委託されている大阪リサイクル事業協同組合(大阪市)は、独自の民間再生ルートを活かして取扱量を堅調に伸ばし現在、平均で月間1,500tまで処理実績を拡大している。今後はプラスチック製容器包装の市場にも参入を検討しており、既存の選別ノウハウなどを利用して事業化を探る。



◇除袋システム実証に着手
肥料化設備を1,200万円で

- コスモ -

産廃収運業者のコスモ(大阪府羽曳野市)は今後の新規市場をにらみ、スーパーなどから出る食品残さの肥料化実証を行っているが、11月から新たに社食品需給センターの委託を受け、弁当や惣菜など容器入り生ごみを対象に「除袋システム」と飼肥料化の実証テストを開始した。来年3月までに調査データをまとめる予定。



◇堆肥化プラントが好調
畜ふん・食リ法追い風に

- ジャパンクリエート -

ジャパンクリエート(東京)は、各種有機性廃棄物のリサイクルに堆肥化プラントの販売を強化する。主力の円形発酵プラントに加え、昨年から円形発酵槽と直線型発酵槽を組み合わせたプラントや直線スクープ式のプラントでも実績を重ねており、今後は家畜排せつ物管理・利用促進法や食品リサイクル法を追い風に、今期15億円、来期20億円の売り上げを目指す。



11月27日号ダイジェストニュース

◇産廃溶融灰も一廃規定を適用
溶出基準満たせば利用可能

- 厚生省 -

厚生省は産業廃棄物の燃え殻・ばいじん等の溶融固化物の最終処分や再生利用について、98年3月26日に規定した一般廃棄物の溶融固化物の取扱い通知や一般廃棄物の溶融固化物の再生利用に関する指針の内容を産廃に置き換えて運用できるとの考えを示した。



◇処理実績の報告にも言及
埼玉県環境条例素案


埼玉県は環境保全条例(仮称)の素案を取りまとめた。廃棄物や化学物質管理、地下水・土壌汚染防止など10項目以上の分野別対策を規定を示し、来年度中にも制定する。処理等についての実績報告、多量排出事業者の処理計画や実施状況の報告等は当該年度分を翌年の6月30日までに、事業者の特別管理産業廃棄物管理責任者の設置や変更・廃止の届出は30日以内と、廃棄物処理法改正省令で廃止した旧規定の日程を踏襲している。



◇CCA木材対応で修正
12月にも建リ法基本方針

- 建設省 -

建設省はパブリックコメント等の意見をを受けて修正した建設リサイクル法の基本方針を12月初旬にも明らかにし、年初に告示する意向を示した。分別解体や建設資材廃棄物の処理時における有害物質等の発生の抑制に関する事項、関係者の役割、特定建設資材の資源化目標設定、再資源化促進の基本的方向などで修正が入る見通しだ。



◇建設汚泥を数分で造粒
特殊固化材の活用技術導入

- 五洋建設 -

五洋建設は高含水汚泥やしゅんせつ土を特殊固化材で数分のうちに造粒固化し、土砂状に改質する技術を確立した。建設現場の自己処理向けで導入を図る。リサイクルシステムは、ふるい等で雑物を除いた汚泥をプラントに投入し、特殊固化材と混合かくはんすることで造粒化させるシンプルなもの。



◇12月中に木くず工場拡張
敷料に加え製紙チップ生産

- 永川組 -

永川組(本社・横浜、社長・永川武夫氏)は住宅系の新築木くずを粉砕して家畜の敷料を生産している横浜市瀬谷区の第1中間処理工場を拡張し、製品や廃材のストックスペースを増やすとともに、破砕機を追加整備し、新たに製紙用チップの生産に乗り出す方針を固めた。



◇人工木材で工場建設着工
原料の廃木・プラ地場調達へ

- エコ・ワールド -

エコ・ワールド(本社・大分県玖珠町)は、廃木材と廃プラスチックを原料活用して高耐久性の人工木材を製造する技術についてアインエンジニアリング(本社・岐阜県)からライセンスを取得。すでに専用の生産工場の建設に着手しており、01年4月にも稼動させる。総工費は約5億円。



◇焙焼炉の建設に着工
処分場延命が大きな課題に

- 三重中央開発 -

三重中央開発(三重県上野市)はこのほど、最終処分場の延命策と位置づける焙焼炉の建設に着工した。自社および大栄グループ各社の焼却炉で発生する焼却灰や、現在は最終処分場に受け入れいている自治体の焼却灰を再生利用していく方針だ。焙焼炉の規模は日量200tで、完成は2001年7月末としている。



◇国内最大級のRショップ
大型複合店が千葉で開店

- ブックオフコーポレーション -

ブックオフコーポレーション(神奈川県相模原市)は11月10日、千葉市内に本、子供用品、婦人服のリサイクルショップ(RS)などの大型複合店「東千葉祐光店」を開店した。同社が大型複合店を開店するのは、今回が初めて。RSとしては、国内最大級の規模となる。



◇容器包装プラ化学原料化工場
君津製鉄所で竣工

- 新日本製鐵 -

新日本製鐵が開発したプラスチック製容器包装(容器包装プラ)専用の化学原料化工場が11月17日、千葉県君津市の君津製鉄所で竣工、本格稼働を開始した。今年10月に名古屋製鉄所(愛知県東海市)で竣工した工場に続くもので、同工場としては国内で2番目となる。



◇OA・事務機のR施設竣工
破砕40t/日等、51条クリア

- 要興業 -

廃棄物収集運搬・処分の要興業(本社・東京、藤居秀三社長)ではこの度、同社鹿浜リサイクルセンターに事業系粗大ごみ、事務機器、OA機器などのリサイクル設備が完成、11月17日に竣工式を行った。破砕機・捻砕機・選別機および溶融機などからなり、破砕処理の能力は40t/日(混合破砕時)で建築基準法第51条建築許可施設として東京都都市計画審議会の認可を得た。



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