循環経済新聞・バックナンバー“2011年12月度”

12月5日号ダイジェストニュース

◇天津近郊に新工場開設
国内では収運業許可取得/再生プラ製品、中国4拠点に

- 大明貿易 -

プラスチックなど再生資源の売買、再生原料による製品製造販売を手掛ける大明貿易(本社・東京、齋藤秀明社長)は11月、中国・天津市郊外に「天津工場」を開設した。日本で集荷した軟質のプラスチックスクラップからフイルム、シート、袋などの製品を製造する。トレーサビリティと安定・継続、再生製品製造を徹底した国際資源循環事業で、中国ではジャオチン(広東省)、上海第一・第二に続く自社工場の4拠点目になる。齋藤社長は「高品質の再生製品製造までできるのが強み。円高でも安定した事業ができる」としている。


◇ボトルtoボトルを導入
約2億5000万本を再生PETへ

- AGF -

味の素ゼネラルフーヅ(AGF)は同社主力商品の「ブレンディ」ボトルコーヒー(2億5000万本相当)すべてに再生PETボトルを用いた「フレンドリーボトル」を導入する。東洋製罐のボトルtoボトルリサイクル技術を用いた取り組みで、来年2月から順次切り替え、来年度中にはすべてをフレンドリーボトルに変更したい考え。取り組みにより原料としての石油資源を60%削減する。


◇センサ追加で微細金属回収
廃車ガラの選別強化

- マキウラ鋼業 -

解体自動車(廃車ガラ)の破砕処理を手掛けるマキウラ鋼業(兵庫県姫路市、薪浦亨社長)は、シュレッディングした自動車のリサイクルラインに金属センサ式選別機を追加導入し、今まで取りきれなかった微細なアルミや銅、真ちゅうなどの有用金属も回収できるようになった。


◇汚泥堆肥化施設が稼働
愛知県内に3施設目/日量240m3の処理体制に

- 小桝屋 -

堆肥・肥料の製造販売を手掛ける小桝屋(名古屋市、小島嘉豊社長)は、愛知県飛島村の木材工業団地内に汚泥などの堆肥化を行う飛島営業所を開設し、今秋から本格稼働に入っている。同社にとって弥富工場(同県弥冨市)、木場エコステーション(飛島村)に続いて3件目となる堆肥化処理施設で、トータルで1日当たり240立方メートルの発酵処理体制が整った。


◇建設混合で日本最大級
日量1200m3、全量再生

- タツノ開発 -

タツノ開発(愛知県半田市、森下松夫社長)は、1日当たり処理量が1200立方メートル以上という日本最大級の建設系混合廃棄物の選別施設「濁池工場」(愛知県常滑市)を稼働し、本格的な受け入れを開始した。濁池工場は、六つの選別ラインと破砕施設を有する。現在、1日当たり200-300トンを受け入れ、今後順次扱い量を増やす計画だ。


◇省スペース型ごみ収集庫
年間180セット販売目指す

- 三協立山アルミ -

三協立山アルミ(富山県高岡市、藤木正和社長)は11月1日、省スペース型のごみ収集庫「ダスティンG ボックススリムタイプ」を発売した。最小で奥行き50センチと出幅を抑え、狭小地や小型マンションにも設置できる。自治体やマンション管理組合に向け、年間180セットの販売を目指す。


◇二次処理への対応が課題
災害廃棄物で専門家が解説

- 神奈川県産廃協など -

公益社団法人神奈川県産業廃棄物協会(西之宮優会長)は11月28日、横浜市内で2011年度技術管理者講習会(共催・かながわ廃棄物処理施設技術管理者協議会)を開催した。今回は、東日本大震災による災害廃棄物処理をテーマに取り上げ、岩手県内の被災した12市町村の実状を現地調査した専門家が事例報告、二次処理についての課題などを解説した。


12月12日号ダイジェストニュース

◇混練・固化処理施設が完成
ばいじんや燃え殻、汚泥等/日量381t処理能力

- ITO -

木くずチップ化、がれき類、廃プラ・金属くずなど総合リサイクル事業のITO(奈良市、伊藤孝助社長)は、大型ボイラー等から発生するばいじんや燃え殻などを受け入れる日量約381トン処理能力の混練・固化処理施設の「天理リサイクルセンター」(奈良県天理市)を完成、来年から本格的に受け入れを開始する。


◇業界初、マーク使用許諾
カーボンフットプリント/木材・プラ再生複合材

- エコウッド -

木材・プラスチック再生複合材の製造・販売を手掛けるエコウッド(本社・北九州市、石本康治社長)は10月27日付で、カーボンフットプリント(CFP)制度試行事業事務局からCFPマークの使用許諾を受けた。同社のエコMウッドシリーズ3商品が対象で、木材・プラスチック再生複合材業界では初になる。


◇複合品を高効率処理
鉄、ステンなど初段階分離/有価物用の破砕機導入

- 興栄商事 北九州事業所 -

各種金属や基板、電子機器などのリサイクルを手掛ける興栄商事(本社・横浜市、岩本守社長)の北九州事業所(北九州市)は、複数種の金属でできた部品や金属・プラスチックの複合品などを高効率に再資源化するため、新たに200馬力の前処理用破砕機を導入した。専用設備を使わず、モーターやコンプレッサーなどの頑丈な部品を粗破砕し、鉄やステンレスなどを処理工程の初段階で分離する。


◇食残の燃料化事業に参入
日量80m3施設が本格稼働

- フジイ -

廃棄物の収集運搬や浄化槽の管理業務などを手掛けるフジイ(兵庫県加東市、小林勝弘社長)は、本社敷地内に有機性廃棄物の燃料化施設「ひょうご再資源化センター」を新設し、食品リサイクル事業を本格稼働させた。生ごみだけでなく、有機汚泥や廃棄飲料など幅広い原料に対応。同施設をモデルとし、プラント自体の販売も行う方針だ。


◇建設系の一貫体制構築へ
汚泥の改良土化設備を竣工

- 佐藤相互建設 -

コンクリート構造物を主とする建設工事や産業廃棄物収集運搬・中間処理などを手掛ける佐藤相互建設(本社・広島県福山市、佐藤英明社長)では11月、工事現場で発生する建設汚泥から改良土をつくる設備が営業稼働を開始した。同社の中間処理施設「再資源工房エコメイク箕島センター」(福山市箕島町)の一角に新設したもので、従来の粗選別、破砕(がれき類、木くず、繊維くず、廃プラ)、圧縮(廃プラ)、石膏ボード再資源化と合わせて、建設系の廃棄物全般を受け入れる体制ができた。


◇世界初の細径線剥離機
雑線有効利用に弾み

- アスク -

金属・樹脂の試作品加工などを中心に事業展開するアスク(大阪府枚方市、山下篤哉社長)は、新たに細径ヨリ線に特化した卓上軽量可搬型の小型被覆剥離装置「電線マン AS-05」を開発、1月20日より販売を開始する。細径線の剥離装置の開発は、世界でも例がない試み。


◇地球温暖化防止への取り組み
処理業界、全国で2016社814事例に/営業面でのメリットやコスト削減効果も

12月は「地球温暖化防止月間」。毎年この時期は地球温暖化防止に向けた、さまざまな催しや取り組みが行われている。企業の取り組みは年々進展しており、廃棄物関連では企業5社が環境大臣表彰を受賞している。一方、処理業界が自主的に取り組んだ「CO2マイナスプロジェクト」は全国で2016社がエントリー、814事例が報告された。CSRの一環として自社の認知度を高めるだけでなく、営業面でのメリットや省エネなどコスト削減効果も出ており、見逃せない。


◇公益社団法人化で臨時総会
フェニックス値上げ案を報告

- (社)大阪府産業廃棄物協会 -

(社)大阪府産業廃棄物協会(國中賢吉会長)は、12月2日、大阪市内のスイスホテル南海大阪で、臨時総会と年末研修会を関係者約150人を集めて開催した。臨時総会は、公益社団法人化に伴う定款の変更などが議決され、年末研修会は、明年に改定される大阪湾フェニックスの基本計画の変更と処分料金改定案について報告があった。講演には、日本の環境行政に尽力してきた日本環境安全事業の取締役である由田秀人氏が登壇した。


---- 納刊のお知らせ ----

2011年は12月12日号で納刊となります。
新年は1月1日号および9日号の新年特集号からの発行です。

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