循環経済新聞・バックナンバー“2013年5月度”

5月6日号ダイジェストニュース

◇廃石膏ボR品製造、新施設が稼働
津波被害の工場改修

- Ri-so環境有限責任事業者組合 -

 中央環境開発(横浜市金沢区、太田敏則社長)やリアス(岩手県陸前高田市)、ソーセキ(栃木県佐野市)の3社はRi-so環境有限責任事業者組合(LLP)を組み、3月11日に岩手県陸前高田市に再生石膏粉を原料とした中央環境開発の農業用土壌活性剤「エコカル」の製造プラントを稼働させたことを明かにした。新プラントでは主として県内から収集した石膏粉を利用して月当たりおよそ100トンのエコカルを製造する。


◇おもてなし経営企業に選出
生活支援サービスも強化

- 共栄資源管理センター小郡 -

 共栄資源管理センター小郡(福岡県小郡市、野外字千尋社長)はこのほど、経済産業省が選定する「おもてなし経営企業選」に選出された。50社中、一廃の収集運搬業者では同社のみ。廃棄物処理関連企業の選出は極めてまれで、収集運搬サービスの質の高さなどが選出理由に挙げられた。


◇製造から廃棄まで対策強化
再生業は許可制に

- フロン法改正案が閣議決定 -

 「特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律(フロン法)」の改正案が4月19日に閣議決定した。フロン類の製造から廃棄までライフサイクル全体を見据え、包括的に対策を強化する。


◇“食リに行政の支援を”
首都圏の課題浮き彫り/排出者、収運業者交え議論

- 全食リ事務連・南関東 -

 全国食品リサイクル登録再生利用事業者事務連絡会(全食リ事務連、石島和美会長)南関東ブロック協議会は4月19日、第5回ブロック会議を東京八重洲ホール(東京・中央)で開催した。オブザーバーとして川下の排出事業者や収集運搬業者のほか、農水・環境の両省と一部自治体の担当者など行政関係者も出席。


◇災害残さをさらに精選別
仙台市の委託で専用施設

- 仙台環境開発 -

 仙台環境開発(仙台市青葉区、渡邊晋二社長)は仙台市からの委託で、青葉区芋沢の自社中間処理施設内に災害廃棄物の精選別施設を開設した。若林区井土の仮置場でスクリーンに掛けた混廃残さを受け入れ、再度精選別する。処理予定の混廃量は8万5000トン。先月に本稼働を開始し、11月末までに終了する予定だ。


◇高濃度臭気も一瞬で分解
ごみ焼却や堆肥施設にも/食品工場で低コスト脱臭

- プラズマフロンティア -

 プラズマフロンティア(岡山市北区、湯川隆社長)は、低コストで脱臭ができる方式として、昨年12月、関西地区の調味料製造工場に独自の「プラズマ脱臭装置」を民間施設ではじめて設置した。
 同装置は、プラズマを活用した脱臭方法を採用したもの。


◇指定廃棄物量を公表
福島県で2万1052t増加

- 環境省 -

 環境省は4月22日、都内で第2回指定廃棄物処分等有識者会議を開催した。市町村長会議で使用処分場の安全性の資料を改定されたほか、指定廃棄物の指定状況(3月31日時点)が報告された。昨年12月28日時点に比べ、指定を受けた指定廃棄物の量は、福島県で約2万1052トン、茨城県で約425トン、栃木県で約217トン、千葉県で約691トンの計約2万2385トン増加したことが明らかになった。


5月13日号ダイジェストニュース

◇2013NEW環境展/地球温暖化防止展 特集号
新ビジネス展開へ技術・システムが一堂に
605社2063小間で開催

web情報はこちらから>>  ◆2013NEW環境展 ◆2013地球温暖化防止展

 “環境ビジネスの展開”をテーマに、5月21日から24日までの4日間、東京ビッグサイト(東京・江東)東1-6ホールで「2013NEW環境展/地球温暖化防止展」(主催=日報ビジネス)が開催される。出展規模は605社2063小間と前回を上回った。低炭素で持続可能な循環型社会の構築へ優れた技術やシステムが一堂に集まる。本号は展示会特集号として、開催概要や見どころ、各社の出展内容を紹介する。

●後援団体メッセージ 2〜3面
●見どころ 4〜5面
●記念セミナー案内 6〜7面
●出展案内 9〜51面


5月20日号ダイジェストニュース

◇フラフ燃料、月間700t製造
150kW/時の太陽光発電を併設/混廃破砕・選別の新工場

- 総合整備 -

 一般廃棄物・産業廃棄物収集運搬・中間処理などを手掛ける総合整備(本社・東京都杉並区、松島修社長)では、工場系や事業系などの混合廃棄物を破砕・選別し、セメント工場向けの廃プラスチック燃料(フラフ)を製造する「瑞穂第2工場」(東京都瑞穂町)が本格稼働を開始した。現在、廃プラフラフを月間約700トン出荷している。


◇容リプラ利用の薄肉フイルム
ごみ袋や物流向けに展開

- クリーン技研 -

 クリーン技研(本社・広島市、黒田七郎社長)は、容器包装プラスチック(その他プラスチック)製の再生原料と産業系のポリエチレン(LDPE)のスクラップでつくった100%リサイクル原料による薄肉フイルムを開発、ごみ袋や物流梱包材向けに販売することになった。独自の相容化技術などにより、0.04ミリメートルという薄さで高い強度を持つ。黒田社長は、「容リプラの品質も向上した上、技術的な工夫をした。中国製の安い製品にも対抗できる」と述べている。


◇PC再資源化で国際貢献
紛争地域に人道支援

- 安田産業 -

 総合リサイクルに取り組む安田産業(京都市、安田奉春社長)は3月、PCのリサイクルを活用した人道支援プロジェクトを新たに開始した。事務機器メーカーや国際NPO法人と協力し、レアメタル原産国であり深刻な紛争が続くコンゴ民主共和国への支援活動を強化する。


◇ネックは自治体の対応?
リサイクラー、川下が提言/食リ見直しへ、ヒアリングがスタート

- 食農審/中環審 -

 食品リサイクル制度の見直しに向けた食料・農業・農村政策審議会と中央環境審議会の合同会合は、4月26日に第2回、5月10日に第3回がそれぞれ開催され、関係団体および事業者、計11組からのヒアリングが行われた。発表者の中でも、リサイクラーや川下の食品関連事業者からは、食リ制度に対する自治体の対応改善や取り組みの促進を求める要望が数多く出された。


◇JRCリサイクルプラントを完成
建設汚泥を主原料に

- ジャパンリコロジー -

 京葉鈴木グループのジャパンリコロジー(千葉県東金市、堀川豊彦社長)は5月10日、建設汚泥を主原料に再生砂・再生土を生産する「JRCリサイクルプラント」を完成させた。生産能力は1日当たり1000立方メートル。グループ会社のKSJ(東京・江戸川、今西勇社長)が販売する。


◇廃プラを切断、洗浄、脱水
リサイクル品質向上、コスト削減/食品残さ・汚れ・土砂付きに対応

- 日本シーム -

 日本シーム(本社・埼玉県川口市、木口達也社長)は、食品残さや汚れ、油脂、土砂が付着した軟質系廃プラスチックを切断、洗浄、異物分離、脱水まで一貫で連続処理する切断式洗浄機「破!洗」を開発、販売を開始した。焼却処理や埋立処分するしかなかった廃プラをマテリアルリサイクルにまわすことができ、コスト削減にもつながる。PETボトルや弁当ガラなどの硬質プラも処理可能だ。


◇想定通りだった二極化
専業の実状把握が課題

- データでみる産廃処理業〜全国処理業実態調査から〜 -

 環境省が3月に公表した「産業廃棄物処理業実態調査」で4%の処理業者が売り上げ全体の50%を占めているという大手による二極化の様相が浮き彫りになった。しかし、処理業界の受け止め方は想定の範囲内と冷静だ。むしろ、驚きだったのは専業率の低さで想定のレベルを上回ったとの見方がある。今回の調査は、適正処理をはじめ処理業者の優良化などを推進する基本情報となるが、実質的な処理業者、つまり、専業の実状把握や解析も重要な課題として明らかになった。


◇2013NEW環境展記念セミナーのご案内
2013地球温暖化防止展併催/「STOP地球温暖化推進フォーラム」のご案内

web情報はこちらから>>  ◆2012NEW環境展セミナー情報



◇収運時間・ルート再検討
安全を基盤に効率向上/道路交通安全ISO39001取得

- 大昭工業 -

 大昭工業(本社・名古屋市、木村諭意智社長)は、3月25日に道路交通安全マネジメントシステムISO39001を取得、交通事故ゼロに向けて廃棄物収集運搬の時間帯やルートなどを再検討することになった。従来から取り組んできた運転手の状況把握については、全員による自主安全活動表での心身の詳細な危険予知チェックにも着手した。


5月27日号ダイジェストニュース

◇廃石膏ボ、リサイクル工場竣工
解体系から無水石膏を生産

- エコテックワールド岩手 -

 エコテックワールド岩手(岩手県二戸市、河野滋社長)は5月18日、岩手県二戸市にある廃石膏ボードリサイクルの新工場で竣工式を行った。同社は岩手県および二戸市の誘致企業として認定されているほか、本事業は県の3R認定事業の認定も受けている。


◇CFRPから炭素繊維回収
省エネ、低コストで/大量の連続焼成目指す

- カーボンファイバーリサイクル工業 -

 カーボンファイバーリサイクル工業(本社・岐阜県美濃加茂市、板津秀人社長)は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の端材などからの炭素繊維回収事業について、現在のバッチ式焼成システムを大量処理が可能な連続焼成システムに発展させる意向を明らかにした。基本技術は2段階の加熱・焼成で樹脂成分を除去して炭素繊維を回収するもので、今年は連続焼成プロセスのレベルに発展させ、さらに大量、低コストで加工できるものにする考えだ。


◇廃液処理工場を本稼働
中京圏ベースに受け入れ

- ミダック関事業所 -

 ミダック(本社・静岡県浜松市、矢板橋一志社長)は、関事業所(岐阜県関市)の廃液処理施設を4月から本格稼働した。1日当たりの処理能力は300立方メートル。中京圏から排出される廃液を中心に受け入れる。
 処理品目は廃酸と廃アルカリ。特別管理産業廃棄物の腐食性廃酸、腐食性廃アルカリ、特定有害廃酸、特定有害アルカリも扱う。


◇工場のパンくずを飼料化
“リサイクルは宣伝費”

- 天幸物流 -

 食品残さの飼料化に取り組む天幸物流(神奈川県厚木市、東専太郎社長)は、パルシステム生活協同組合連合会と連携・協力、グループ会社から出るパンくずの飼料化を本格化させている。同連合会は、飼料化に伴う経費増にも理解を示し、それをエサに飼育した豚肉の販売にも意欲的だ。


◇廃瓦リサイクル製品の販路を確保
砂利に代わる骨材で舗装材利用など

- 寄棟瓦工事店/宇佐美組 -

 瓦の中間処理業で実績を持つ寄棟瓦工事店(岐阜県大野町、細健二社長)は、総合建設業の宇佐美組(岐阜県大垣市、坂井稔社長)が4月から販売、施工を開始した瓦骨材利用舗装材「K-グランド」の原材料として、自社で加工した瓦チップを利用する契約を締結した。最大の課題であった販路の確保を実現。今後、国・県市町村(K-グランド製品)や下水・ガス管・地中線工事(瓦砂)なども対象にさらなる販路拡大を図っていく。


◇産廃・一廃・有価物を統合管理
スマホ利用のASPシステム

- ネオネット -

 ネオネット(東京・港、塩垣武彦社長)は、スマートフォンを活用した、企業の環境マネジメント支援システム「Neo Go Green System」(NGGS)のASPサービスを提供開始した。排出事業者からの産業廃棄物と一般廃棄物、有価物を統合的に管理できる。専用のアプリをスマホにダウンロードするだけで利用できるため、専用機材などを購入する必要がなく、実質的に初期費用をかけずに導入することが可能になる。


◇924万tの処理が完了
災害廃処理工程を改定

- 環境省 -

 環境省は5月7日、「東日本大震災に係る災害廃棄物の処理工程表」を改定した。岩手、宮城、福島の3県の2013年3月末時点での災害廃棄物処理量は、約924万トンで、うち約770万トンが再生利用された。津波堆積物の処理量は約319万トンで、うち約317万トンが再生利用された。


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