循環経済新聞・バックナンバー“2017年3月度”

3月6日号ダイジェストニュース
◇大手2社が業務提携
収運+再資源化で相乗効果/産廃に加え、一廃に力
- オリックス資源循環/都築鋼産 -
 オリックス資源循環(本社・埼玉、花井薫一社長)と都築鋼産(本社・東京、都築基社長)は2月10日、廃棄物処理事業について業務提携で合意した。オリックス資源循環の完全再資源化と都築鋼産の強力な収集運搬業務を組み合わせ、これまでより広範囲の自治体や排出事業者に、運搬・中間処理一括サービスを提供するとともにその充実を図る考えだ。

◇小学生を対象に環境教育
施設見学で処理を学ぶ
- ミダック -
 産業廃棄物と一般廃棄物の処理事業を手掛けるミダック(浜松市、矢板橋一志社長)は2月22日、富士宮市立山宮小学校の児童28人(教師の付き添いを含めると30人)を対象に環境教育を実施した。

◇16年度決算説明会を開催
若手起用で改革を加速
- アミタホールディングス -
 処理大手のアミタホールディングスは2月24日、2016年12月期決算説明会を開催した。京都本社と東京本社をネット回線でつなぎ、2会場で同時開催。決算説明の他、来期の事業推進方針、長期的ビジョンについても説明した。15年から開始した業態改革を進めるとともに、海外事業、地域デザイン事業に注力することで、事業採算性の向上を目指す。

◇国内バイオガス事業の普及へ
装置拡販で啓発にも注力
- ハイポテック -
 環境エンジニアリング事業を展開するハイポテック(東京・中央、佐竹英明社長)は、「膜式バイオガス精製装置」と「メタン発酵バイオガスパイロット装置」の拡販を進め、国内におけるバイオガス事業の普及を目指す。設備の販売と併せ、顧客や地域に先進的なバイオガス事業の在り方を伝え、再生可能エネルギーの拡大につなげていく。

◇FIT発電、情報公開へ
事業社名、区分、出力など
- 全国木材資源リサイクル協会連合会 -
 全国木材資源リサイクル協会連合会(東京・中央、鈴木隆理事長)は2月22日、都内で「木質チップに係る需給問題検討会」を行い、参加した経済産業省の担当者が、新たな改正FIT法の下、木質バイオマス発電事業者を含むFIT発電事業者名や区分、出力などを公開し、より幅広い情報公開を進める予定であることを明かにした。同担当者は「公表し、より地域に根付いた企業として成長すべきだと考えている」と述べた。特に木質バイオマス発電では素材生産量、使用計画の整合性などの事前の確認を都道府県と連携する形で進める予定であるという。

◇水銀、法改正をテーマに
適正処理へセミナー開催
- 北海道産廃協 -
 (公社)北海道産業廃棄物協会(時田茂会長)は2月21日、札幌市内で「産業廃棄物の適正処理に関するセミナー」を開催した。水銀に係る規制や廃棄物処理法改正の動向、(公社)函館市医師会の水銀回収事業をテーマに講演が行われた。

◇時短ソリューション
期限切れのリスク回避
- ユウトハンズ -
 ユウトハンズ(東京・渋谷、城野徹社長)は、産廃業向けの時短ソリューション「オフィスッキリfor産業廃棄物処理業」の販売を開始した。電子化による事務作業の効率化とともに、許可証の有効期限切れなどが事前にわかり、リスク回避に役立つとしている。

3月13日号ダイジェストニュース
◇植樹を通じて絆深める
震災復興がテーマに/仙台に全国の会員が集結
- 全産連青年部協議会 -
 全国産業廃棄物連合会青年部協議会(仲田陽介会長)は3月4日、仙台市で第10回全国大会を行った。全国から500人以上の会員が集まり「47の絆と汗」をスローガンに被災地の視察や記念植樹などの震災復興をテーマにした活動を通じて絆を深めた。

◇安堵と不透明感入乱れ
トランプ為替・中国規制注視/プラ再生 動き再び(上)
 原油安や中国の規制・需要変化で、昨年末まで「真っ暗闇」(関東のリサイクル業者)と言われたプラスチック再生事業が再び動き出した。米国トランプ政権発足に反応した円安効果が大きいとされるが、産油国や米中両大国の政策に影響される“乱気流”や低グレード品の「産廃化」に対してビジネスモデルを再構築しようという事例もある。

◇CEへの関心高く
環境ビジネスの推進も
- 近畿経済産業局 -
 近畿経済産業局は3月2日、京都市内の会場で環境ビジネス推進セミナー「欧州発! サーキュラーエコノミーの概要と日本企業に求められる戦略的対応」を開催した。近畿経産局からの情報提供とともに、関心が高まるサーキュラーエコノミー(CE)の動向について講演があり、聴講者は今後の環境ビジネスの知見を深めた。

◇子牛2頭購入で畜産スタート
エコフィードの普及へ
- エコマネジメント -
 産業廃棄物処理業を展開するエコマネジメント(和歌山市、阪口宗平社長)は2月21日、子牛を2頭購入して畜産事業を開始した。今年中に、さらに3頭を購入する方針。自社で生産するエコフィードを活用して育成し、より質の高いエコフィードの製造・普及につなげる考えだ。

◇石膏再生協同組合に合流
西日本支部が誕生
- 石膏ボードリサイクル推進ネットワーク -
 NPO法人石膏ボードリサイクル推進ネットワーク(大阪府摂津市)は、2月24日に解散に伴う清算総会を大阪市内で開催、あいさつに立った藤中秀基精算人(元理事長)は「これまでリサイクル石膏の利用拡大に向けて、講習会や現場見学などさまざまな取り組みをしてきた。しかし、石膏再生協同組合と目指す道が同じであり、活動内容もほぼ一緒だった。リサイクル石膏の販路拡大に力を合わせていくことを目的に、NPO法人を解散することになった。ただ、解散といっても発展的解散であり、従来通り力を合わせて進んでいきたい」と話した。

◇適正価格と信頼がテーマ
活動成果発表会を開催/産業廃棄物処理業経営塾OB会
 
 産業廃棄物処理業経営塾OB会(中野宇喬会長)は2月24日、東京都内で2016年度のワークショップ活動成果発表会を実施した。今年度の共通テーマとなっている「適正価格と信頼」に合わせ、各ブロックから報告が行われた。

◇基本料金など値下げ
4月から電子化拡大で/排出者の負担軽減図る
- JWセンター -
 (公財)日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)は少量排出事業者を中心とする利用者の経済的負担の軽減を図るとともに、電子マニフェストのいっそうの普及拡大を図るため、4月1日から料金を値下げする方針だ。

3月20日号ダイジェストニュース
◇雑品スクラップに規制
電マニ、一部で義務化/改正案を閣議決定
廃棄物処理法/バーゼル法

 政府は3月10日、廃棄物処理法の改正案と特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律(バーゼル法)の改正案について閣議決定した。雑品スクラップ等への規制やマニフェスト制度の強化、特定有害廃棄物等の範囲の見直し、輸入に係る認定制度の創設などが盛り込まれている。同案は第193回国会に提出されて審議に入る。

◇先が読めない乱気流
米中に翻弄されない道を/プラ再生 動き再び(中)
輸出再生ドリームの背景

 2000年代からの中国を始めとする新興国での旺盛なプラスチックスクラップ需要が、いわゆる「プラ輸出再生ドリーム」を生んだが、その下地はすでにあった。1985年のプラザ合意で円高が進み、軽工業から重化学工業、電機、自動車、ハイテク産業までが主要生産拠点を海外に移転したのだ。再生原料の質と需要構造が全く変わってしまった。

◇自リ事業が安定基調
設備増強や雇用安定策も
- 安部工業 -
 産廃中間処理と収集運搬の安部工業(宮城県大和町、安部竜司社長)は、自動車リサイクル業者から預かった重量破砕物の分選別事業の実績が、過去数年間で毎年4000トン前後と、安定推移の状況に入ったことを明らかにした。

◇地産地消ループ構築へ
市が全面的に後押し/関東で第2プラントも
- 牧ノ原バイオガス発電所 -
 このほど竣工した牧ノ原バイオガス発電所(静岡県牧之原市)は、食品リサイクル施設が不足している県内にあって、1日当たり80トンという東海地区最大規模の処理能力を持つバイオガス施設として、食リの貴重な受け皿を提供することになる。事業計画にあたってアーキアエナジー(東京・港、植田徹也社長)がこだわったのは、原料の収集から発生した電気、その他の消費までを完全に地産地消で行うことだった。

◇燃料好調、3年で1万6000t
チップ専用車両を採用
- 伊賀林業 -
 伊賀林業(三重県伊賀市、仲晃男社長)は、林業伐採や治山、宅地造成、太陽光発電、大型道路工事等で開発伐採される工事支障木をチップ化しており、2013年10月に発電利用に供する木質バイオマス証明事業者認定を取得。過去3年間で約1万6000トンの燃料チップを製造し、中部地方のFIT発電所に供給してきた。需要が急増した製品チップの運送を専属で協和運送(三重県松阪市)に委託することで、チップ事業に注力するとともに、円滑な流通を実現した。

◇排出者を対象にセミナー
処理法や違反事例で学ぶ
- 千葉産廃協 -
 (一社)千葉県産業廃棄物協会(石井邦夫会長)は3月8日、千葉市内で「企業のための廃棄物処理セミナー」を開催した。排出事業者を対象に排出者責任や廃棄物処理法改正動向、罰則規定などについて講演した。

◇都市型ごみ収集車を発売
スライド天蓋で作業性高める
- 極東開発工業 -
 極東開発工業(兵庫県西宮市、髙橋和也社長)は3月13日、都市部での作業に適したごみ収集車「スライドパック GB40‐520」を発売した。車両の後方と側方のどちらからでも収集物の積み込み可能なスライド天蓋などを備え作業性を向上し、狭小路にも対応するよう車両を設計。東京23区役所や区内事業者向けに先行販売を行い、すでに導入先から好評を得ている。価格はシャシ価格を除き365万円(税別)で、年間50台の販売を目指す。

◇震災からの復興がテーマに
被災地仙台で親交を深める/北海道・東北ブロックが主管
- 全産連青年部協議会 -
 今回で第10回目を迎える全国産業廃棄物連合会青年部協議会(仲田陽介会長)の全国大会が震災から6年を経過した仙台市で3月4日に行われた。「47の絆と汗」をスローガンに主管の北海道・東北ブロック(千葉智英ブロック長)が企画・運営を担い、植樹や被災地視察など「目で見て、足で感じる」活動が展開された。

3月27日号ダイジェストニュース
◇「何らかの目標設定を」
廃棄物との区分も重要/第20回会合で委員が指摘
- 使用済製品等のリユース促進事業研究会 -
 環境省が3月17日、東京都内で開いた「使用済製品等のリユース促進事業研究会」(座長・三橋規宏千葉商科大学名誉教授)の第20回会合で、委員から「すでに20回も会合を重ねてきた。リデュースやリサイクルは数値目標が設定しやすいが、リユースは難しい。ただ、リユース業界での先行的な取り組みなどを参考に何らかの目標、あるいは当初の目的でもあったリユースに関わる法制度を今一度検討してほしい」という意見があがった。

◇新たなカスケード利用へ
処理費上昇、事業に影響/プラ再生 動き再び(下)
「市況連動に馴染まない」

 輸出再生が広がったからと言っても、国内と海外での再生プラ原料に対する要求品質や需要は異なる。国際市況製品になったとはいえ、樹脂や顧客によっては「国内価格」と「海外向け価格」は違うことは多々あるが、国際市況に左右されるようになったというのは、プラスクラップの排出元企業などからの買値について、国内メインのリサイクル業者と輸出再生バイヤー・ディーラーとが競り合わざるを得ないからだ。原油やナフサなど新材原料の価格のみならず、再生プラの場合は「国内VS海外輸出」の営業合戦でスクラップ買取価格、再生原料売値が左右される。

◇トータルサービスを推進
顧客ニーズに積極対応
- ダイカン -
 産廃の焼却処理を中心に事業展開するダイカン(大阪市、吉村太郎社長)は、廃棄物の総合管理までを含めたトータルサービスを展開。コンプライアンスや組織改革などのソフト面を強化し、顧客ニーズへ積極的に対応していく。

◇超高温菌処理で特許
ふん尿対策など経費削減/発酵中は最大107℃に
- リサイクルファクトリー -
 北海道で産廃・一廃の処理と総合リサイクル事業を手掛けるリサイクルファクトリー(札幌市、黒田早知子社長、千歳事業所)は、国立研究開発法人産業技術総合研究所と共同で特許出願していた好気性超高温発酵菌「ちとせマグマ」を使った有機性廃棄物の処理方法で、1月20日付で特許を取得した。畜産農家や自治体、産廃処理業者を対象に、ふん尿や生ごみの処理に提案していく。

◇ガイドライン作成へ動き加速
研究費の支援が決定/品質管理と社会実装へ
- 全国石膏ボードリサイクル協議会 -
 全国石膏ボードリサイクル協議会(太田敏則代表、事務局・(一社)泥土リサイクル協会)は3月15日、都内で第3回の会合を行い、同協議会の進める廃石膏ボードのリサイクル促進へのガイドライン策定に向けた研究が、環境省が実施する2017年度「環境研究総合推進費」の新規課題に採択されたことを報告した。

◇不法投棄物を一斉撤去
関係者約100人が参加
- 奈良産廃協 -
 (一社)奈良県産業廃棄物協会(川崎勝也会長)は3月17日、県や市町村、県警本部と協力し、県内の不法投棄物の一斉撤去を実施した。協会員など関係者約100人が参加。23市町村で撤去作業を行い、使用済み家電製品や廃タイヤなど約130トンを回収した。

◇「iFデザイン賞」を受賞
ごみ収集車として史上初
- モリタホールディングス -
 特装車大手のモリタホールディングスは、連結子会社であるモリタエコノス(大阪府八尾市、白井幸喜社長)のプレス式塵芥収集車「Press Master(プレスマスター)」が、世界的に有名なドイツのデザイン賞「iFデザイン賞」の「プロダクト」部門において、「iFデザイン賞」を受賞したと発表した。ごみ収集車としては、同賞史上初の受賞だ。

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