循環経済新聞・バックナンバー“2017年5月度”

5月8日号ダイジェストニュース
◇仮置場全5カ所で受入開始
熊本市災害廃の処理加速へ
- 鴻池組 -
 熊本市から熊本地震に伴う被災家屋解体廃棄物等処理業務を受託した鴻池組(大阪市、蔦田守弘社長)を幹事会社とする鴻池組・前田産業・前田環境クリーン・九州産交運輸・味岡建設連合体は、同市西区の熊本港仮置場の整備を完了し、市内5カ所すべての仮置場で被災家屋の解体廃棄物の受け入れを開始した。処理速度を加速させ、早期の中間処理完了を目指す。

◇数量は14%増37万t
PETのみ量・単価大幅アップ/廃プラ輸出動向
 貿易統計によると、2017年3月累計は37万547トンで、対前年比4万5672トン増(114%)。金額は、前年比23億7309万円増の155億2650万円(118%)となった。3月のみのPETくずフレークもプレス(その他)も増えて、単価も6000円ほど上がった。

◇相模原に選別・圧縮施設
積保から中間処理に一新
- エスアール -
 関東、北陸を中心に産廃の収集運搬、中間処理などを手掛けるエスアール(神奈川県厚木市、坂口純則社長)は、相模原リサイクルセンター(相模原市中央区田名)を開設、工場系混合廃棄物の受け入れを開始した。既存顧客の混廃だけでなく、新規顧客を拡大し、今年度黒字化を目指す。

◇外食の取組推進へ
食リマニュアルを作成/排出者責任にも言及
- 日本フードサービス協会 -
 (一社)日本フードサービス協会(JF)は、外食事業者が食品廃棄物の発生抑制とリサイクルに取り組むための「食品リサイクルマニュアル」を作成した。食リの基本方針で、外食産業の再生利用等実施率の目標値が従来の40%から50%に引き上げられたことを踏まえ、店舗などの現場で取り組む視点でまとめたマニュアルで、セミナーを通じて会員向けに普及啓発を図る。

◇電子化率実質100%を達成
各支店に数値目標も
- 西松建設-
 西松建設は、このたび電子マニフェストの利用率が4月25日に運用ベースで実質100%を達成したことを明らかにした。この時点で、契約ベースでは97.5%であるが、一部、実働していない業者との契約も含まれているため、25日時点で実質100%となった。

◇減容化施設について検討
今年度内に着工へ/中間貯蔵施設
 環境省は4月24日、東京都内で「中間貯蔵施設における可燃性除染廃棄物等の減容化施設検討会」を行い、福島県双葉町に設置する仮設減容化施設(焼却・熱処理)について今年度内に着工する方針を説明した。

◇優秀製品賞を受ける
納入実績等で高い評価
- プランテック -
 環境プラントの設計・施工を手掛けるプランテック(大阪市、勝井征三社長)は4月20日、東京都内で(一社)日本機械学会(大島まり会長)「2016年度日本機械学会優秀製品賞」を受賞した。独自開発した「竪型火格子式ストーカ炉」の技術とともに、多数の納入実績(29施設・38炉、17年3月時点)を挙げていることなどが高く評価された。

◇世界中から訪問、憧れの島最新産廃情報
再生砕石に高い価値/沖縄特集
 沖縄県は近年、観光客が急増して、2016年度は、877万人で前年1割増となり、過去最高を記録した。13年に641万人、14年には700万人を突破。15年は776万人となった。15年の旅行・観光消費額は6917億円と、過去最高を記録。16年も前年を超える見込み。ホテルや総合ショッピングセンターなど、建設計画も活発。17年3月時点の人口は、144万人(57.5万世帯)。都道府県別の出生率は、最高が沖縄の1.90(同0.04ポイント増)。最低は東京の1.09(同0.03ポイント増)だった。人口・世帯共に少しづつだが増えている。

◇島で必要な循環処理「選別」
海上輸送だけに頼らない再生技術/優良産廃事業者が活躍する舞台
沖縄で躍進する成長企業

新建屋で木くずと大型選別ライン設置
- 大武産業 -
 収集運搬から中間処理まで24年の実績を持つ大武産業(西原町、下地武社長)は、総工費5億円を投入して、500坪の建屋の中に大型選別と木くずチップ化ラインを導入する。今年7月から着工して、年内には木くずチップ化施設を設置、来年7月には大型選別ラインが稼働する計画だ。

5月15日号ダイジェストニュース
◇645社2267小間
激動の時代、“環境”で拓く/省エネ・再エネから3Rまで
- 2017NEW環境展/2017地球温暖化防止展 -
 5月23~26日の4日間に渡り、東京ビッグサイトで2017NEW環境展/2017地球温暖化防止展が開催される(主催・日報ビジネス)。国内外から645社・団体、2267小間が出展する。注目のバイオマス事業から3Rなどに関する最新の技術・サービスが一堂に会するアジア最大級の環境展示会だ。

◇2017NEW環境展/地球温暖化防止展に寄せて後援団体からのメッセージ

2017年度における循環型社会構築に向けた取組
環境省 大臣官房 廃棄物・リサイクル対策部長
中井徳太郎氏

地球温暖化問題解決の鍵となる企業活力
経済産業省 産業技術環境局 大臣官房審議官(環境問題担当)
髙科淳氏

農林水産省におけるバイオマス活用と食品産業の環境対策の推進
農林水産省 食料産業局 バイオマス循環資源課長
川野豊氏

社会的責任を果たして持続可能なビジネス革新を企業に期待
東京都環境局 資源循環推進部長
谷上裕氏

中小企業に対する「環境経営」の普及に向けた取組強化を
日本商工会議所・東京商工会議所 産業政策第二部長
小林治彦氏

COOL・CHOICE国民運動と地域における地球温暖化防止活動
一般社団法人地球温暖化防止全国ネット(全国地球温暖化防止活動推進センター)専務理事
岩田治郎氏


◇現場力とIT化
多様化し、より利用者指向に/バイオマス関連など目立つ
2017NEW環境展/地球温暖化防止展の見どころ

 「廃棄物処理展」という名称で始まり、その後、対象分野を大幅に広げて「NEW環境展/地球温暖化防止展」として昨年には開催年数が四半世紀を超え、新たな時代に入った。出展内容も年々新しいものが増えるとともに、従来からの汎用機器でも細部にまでこだわったユーザー指向が顕著になっている。ポイントは“現場力とIT化”だ。

◇際立つ専門性! 実務・ビジネスに役立つ!
2017NEW環境展記念セミナー
2017地球温暖化防止展 併催 STOP地球温暖化!推進フォーラム

◇2017NEW環境展/2017地球温暖化防止展 出品案内 50音順

5月22日号ダイジェストニュース
◇福島・楢葉に中間処理竣工
残さ造粒で復興資材を生産
- 恵和興業 -
 恵和興業(仙台市泉区、笹川恵一社長)は福島県沿岸部の楢葉町・ならは南工業団地内に、建設混廃の選別・破砕・造粒、廃プラスチック類と紙くずの圧縮梱包などを備えた中間処理施設「ケイワ・ゼロエミプラントならは」を竣工。5月9日に現地で竣工式を挙行した。

◇希望入札制度など議論に
逆有償前提の規定見直しも
PETボトル再商品化

 5月12日、東京都内で「ペットボトルリサイクルのあり方検討会」の第2回会合が開かれ、自治体を対象とした調査や再商品化事業者へのヒアリングをもとに、国から、自治体による「希望入札制度」や逆有償を前提とした現行の規定見直しで効率化や魅力向上を図るなどの提案があった。いずれも現行の入札制度を抜本的に変えようというものだが、委員からは「重要な事項を拙速に決めるべきではない」などの意見もあがった。

◇リサイクルメジャーへ着々
2年以上かけ情報共有
アライアンス、合弁会社で

- スズトクHDなど7社 -
 本紙1面のとおり、スズトクホールディングス(本社・東京)とエンビプロホールディングス(本社・静岡県富士宮市)、イボキン(本社・兵庫県たつの市)、やまたけ(本社・東京)、中特ホールディングス(本社・山口県周南市)、マテック(本社・北海道帯広市)、青南商事(本社・青森県弘前市)は5月8日、7社の特徴を生かした共同事業を推進するアライアンスグループ「ROSE」を形成することになった。従来の包括業務提携をさらに深化・加速するもので、日本型リサイクルメジャー実現を着々と進める。

◇小型メタンガス設備で蓄電
新型の液肥散布車も開発
- ヴァイオス -
 一般廃棄物処理業等を展開するヴァイオス(和歌山市、吉村英樹社長)は、拡販を進める「小型メタンガス発電プラント」で蓄電システムをラインアップに加えた他、副産物の消化液を液肥として畑に散布するための「散布車」も開発し、販売に乗り出した。機器の販売にとどまらず、バイオマス活用、エネルギー創出、副産物の農地還元といった一連の流れを研究し、多様なニーズに応える提案力を強みとする。

◇「エコカル」生産拠点を新設
廃石膏から農業用土壌改良材
- 北陸調製土 -
 北陸調製土(石川県小松市、池田隆夫社長)は、廃石膏を原料とする農業用土壌改良材「エコカル」の生産工場を新設した。石膏再生協同組合(東京・中央)から技術供与を受け、既存の廃石膏ボード破砕施設にエコカルの生産ラインを増設した。宮城・福岡に続く生産拠点となっており、地元や北陸地域の農家向けに同資材の普及を進める。

◇ラオス行政関係者らが視察に
医廃の適切な処理・管理に貢献
- 加山興業 -
 総合リサイクル・廃棄物処理事業を展開する加山興業(愛知県豊川市、加山順一郎社長)に4月25日、ラオスの行政機関や病院の関係者5人が訪れ、リサイクル設備や焼却炉などを視察した。(独)国際協力機構(JICA)から採択を受けた「中小企業海外展開支援事業~案件化調査~」の一環で、医療廃棄物を含む有害廃棄物の処理・管理等について研修を行った。

◇高性能空気分級機を開発
異物の選別、99%可能
- 日本シーム -
 日本シーム(埼玉県川口市、木口達也社長)は新たに高性能空気分級機(エアセパレーター)「疾風」を開発した。  同社は長年にわたり、PETボトルリサイクルプラントの標準化技術として、「PETボトルフレークとラベル」の混合物を湿式比重選別装置で分離してきた。最近の技術革新として、光学式選別装置による精選別が業界に提案され始め、廃棄物の性状や投入状況などから光学式選別装置への投資が増えている。しかし、エンドユーザーから「予想するほど性能が上がらない」との声が多く寄せられていた。さらに、「高性能な選別分離技術でコストが安く、既存のプラントに増設可能な装置」の開発が求められていた。

◇小形風力発電の導入元年
風況の良い土地は奪い合いの様相も
投資目的で設置件数が急増/再生可能エネルギー最前線

 2017年度の固定価格買取制度(FIT)が決まった。今年度から買取価格が3年後まで提示され、太陽光発電では2000キロワット以上は入札制度が始まり、認証制度も大幅な変更となった。毎年、買取価格が下がるなど全体的に再生可能エネルギー(再エネ)導入のハードルが上がりつつある。一方、産業廃棄物処理業者の環境意識の向上や東京電力福島第1原発事故によるエネルギーの意識の高まりや新たなビジネスとして再エネの関心度や導入意欲は年々上がっている。こうした中で買取価格が1キロワット時当たり55円と高い、小形風力発電へ注目が集まっている。昨年は「小形風力発電の元年」と言われるくらい導入件数が伸びた。新たなビジネスとしてまた投資先として注目されている、小形風力発電の実態についてリポートをする。

◇輸入額は68億円超、PKSに比肩
輸入ペレット増加と木質バイオマス発電
 国内の木質バイオマス発電施設が増加するにつれ、輸入燃料も増加している。最も顕著なのはPKSだろう。しかし燃料として増加しているのはPKSだけではない。世界的な流れとして使用量が増加している木質ペレットは、日本でも使用が増えている。2016年の輸入総額についてはPKSが約82億円であるのに対し、木質ペレットは68億円を超え、その市場はPKSに比肩できる規模となる。

5月29日号ダイジェストニュース
◇「成長」と「底上げ」
優良化、許可事務効率化など/産廃業振興方策まとめ
- 環境省 -
 環境省は5月19日、専門の検討会(座長=細田衛士慶應義塾大学教授)による「産業廃棄物処理業の振興方策に関する提言」を明らかにした。産廃処理業の企業として「成長」と「底上げ」の方策で、家業からの脱却を図る道を提案している。

◇一廃系で多角化・効率化
お片付けも出足好調/マットレスや機密文書、PET
- 直富商事 -
 再生資源リサイクルや廃棄物収集運搬・中間処理などを手掛ける直富商事(本社・長野市、木下繁夫社長)は、スプリングマットレスなど処理困難物の再資源化や機密文書の抹消処理・再資源化、PETボトル再生利用の前処理効率化など一般廃棄物・事業系一般廃棄物の事業に力を入れることになった。最近始めたお片付け事業も好調だ。木下賀隆常務は、「鉄スクラップなどの量はピーク時の長野五輪の時に比べると減少幅が拡大しているが、リフォーム系の産廃や処理困難な一廃関連事業は伸びる余地がある。さまざまなサービスを提供したい」と述べている。

◇一刻も早くPCB処理を
保管者向けにわかりやすく/調査から処分まで一括管理
- フロンティア・スピリット -
 フロンティア・スピリット(本社・長野県松本市、横澤英樹社長)は5月18日に長野県塩尻市内で開いたセミナーで、あらためて工場や建物、解体案件で処理申請がなされずに残っているPCB廃棄物への迅速な対応を訴えた。同社の百瀬賢一専務は、「処分の期限まで5年を切っている高濃度PCB廃棄物についても、『どのように対処すればよいかわからない』という事業者が多い。私どもも依頼に応えて道筋を提案したい」と述べている。

◇豊川バイオマスパーク構想
国内外新事業の起爆剤に
- 豊橋技術科学大学 -
 豊橋技術科学大学(愛知県豊橋市)の大門裕之教授らの研究チームは、実証研究「バイオマス・CO2・熱有効利用拠点の構築」(2011~15年度)を完了、先導的モデルを提示したとして各方面から高い評価を受けている。14年には、国土交通省の第7回循環のみち下水道賞・イノベーション部門を受賞。現在、同研究結果を参考にした事業計画が国内外で次々と生まれている。

◇東北4生協とサイサン
バイオマス発電に資本参加
- タケエイ -
 建設系廃棄物処理を中心に再生可能エネルギー事業なども手掛けるタケエイは5月1日、同社のバイオマス発電事業について、サイサン、ならびに東北4生協が資本参加を行うことが決定したことを明らかにした。

◇労災防止へ、全社員が参加
安全衛生決起大会を開催
- ミダック -
 産業廃棄物と一般廃棄物の処理事業を手掛けるミダック(浜松市、矢板橋一志社長)は5月13日、浜松市内で「全社員研修会(安全衛生決起大会)」を開催した。グループの全社員192人が参加し、労働災害防止に向けた説明等を行った。

◇電磁リフマグが好調
毎月1~2台を出荷
- エーイーエム -
 エーイーエム(長野県上田市、加藤嘉幸社長)が開発した電磁リフマグ「エンマグ」の売れ行きが好調だ。2015年春の販売開始以来、金属スクラップリサイクル業者を中心に毎月1~2台を出荷している。

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