循環経済新聞・バックナンバー“2020年2月度”

2月3日号ダイジェストニュース
◇管理型処分場665万m3新設へ
一廃・産廃の破砕選別許可取得
- 大栄環境グループ -
 大栄環境グループ(本部・神戸市、金子文雄社長)は、大栄環境の和歌山リサイクルセンター(和歌山市)において、産業廃棄物(破砕2706.96トン/日、選別4320立方メートル/日)と一般廃棄物(破砕・選別8034.96トン/日)の処理施設設置許可を取得。また、三重中央開発の三重リサイクルセンター(三重県伊賀市)で、新たに約665万立方メートルの管理型最終処分場の設置許可を取得した。

◇輸出価格は上昇に転じる
中国以外が引っ張る/古紙動向
  下がり続けていた古紙の輸出価格の底が見えた。上昇に転じる。2019年の12月の中旬からインドネシアへの輸出が再開したことが大きいと見られる。
 日本国内も年末年始に備えて輸出が伸びたこともあり、価格が上向いた。元々下がりすぎていたとの指摘もあった。

◇リサイクルの体験学習に貢献
メッセージカーの返還式を開催
- JARC -
 (公財)自動車リサイクル促進センター(JARC、中村崇理事長)は1月17日、京葉自動車工業(本社・千葉県四街道市、酒井康雄社長)の更科工場(千葉市)で「子どもメッセージカー返還式」を開いた。展示会で行った自動車リサイクルの体験学習に使われ、子どもたちのメッセージが書かれた廃自動車がリサイクル事業者に届けられた。

◇「ノウフクJAS認証」を取得
障がい者の就労・自立を推進
- 大阪いずみ市民生活協同組合 -
 食品リサイクルループの構築を推進している大阪いずみ市民生活協同組合(堺市、勝山暢夫理事長)のグループ会社「いずみエコロジーファーム」(大阪府和泉市)は2019年12月、障がい者が主体的に携わって生産した農林水産物などを対象にした農林規格「ノウフクJAS認証」を取得した。今回の認証は大阪府で初めて、全国で5事業者目の認証となった。

◇近畿建設R講演会を開催
奨励賞に東海環境が受賞
- 建設副産物対策近畿地方連絡協議会 -
 建設副産物対策近畿地方連絡協議会は1月21日、OMMビル(大阪市)で、近畿地方における建設リサイクルの推進を自主的・積極的に取り組む事業者などの活動を賞する「2019年度近畿建設リサイクル講演会」を開催した。当日は、業界関係者ら約120人が参加。今回で10回目となる講演会では、建設リサイクルに取り組む個人や団体、企業などへの表彰式も行われ、会長賞に長谷工コーポレーションが選ばれた他、東海環境が廃棄物処理業者として唯一、奨励賞を受賞した。

◇処理業務効率化を目指す
賀詞会で高橋会長が表明
- 東産協 -
 (一社)東京都産業資源循環協会(高橋俊美会長)は1月24日、都内で賀詞交歓会と新春講演会、表彰式を開催した。
 高橋会長は中国などの廃プラ禁輸と保管量規制緩和に触れ、「2020年は廃棄物処理法から50年の節目の年となる。これまでは規制強化の半世紀だったが、これからは規制緩和の方向に舵を切り、働き方改革に対応した効率的な業務を推進できるよう、マニフェスト制度の改善策や優良処理業者の育成事業などを協会として提案していきたい」とあいさつした。

◇技術は人なり
既存設備の防音対策で勝負
- 静科 高橋俊二社長 -
 産業界で職場環境改善の取り組みが活発化している。そうした中、引き合いが増えているのが、吸音性能に優れた通気性サンドイッチパネル「一人静」。製造、販売を手掛ける静科(神奈川県厚木市)の高橋俊二社長は2015年社業を継ぐ。既存設備の防音対策に勝負をかけ、事業を軌道に乗せた。

2月10日号ダイジェストニュース
◇食リ飼料化に高いハードル
飼養管理基準で厳格化/新加熱条件は来年4月から
- 食料・農業・農村政策審議会 -
 農林水産省は、1月31日開催した食料・農業・農村政策審議会第40回家畜衛生部会と第52回牛豚等疾病小委員会の合同会議で、食品循環資源の飼料利用に係る加熱処理条件を含めた飼養衛生管理基準の見直しについて最終の審議を行い、答申を得た。改正基準を2月中にも公布し、一定の周知期間を経て施行後、同加熱処理条件については、飼料安全法に基づく規格・基準の設定と併せて来年4月の施行を予定している。

◇19年90万tで前年10%減
マレーシア3割、PET粉砕増/廃プラ輸出動向
 2019年12月の廃プラ輸出量は、8万1147トン(32億9729万円、4万634円/トン)前年同月より1%微減。金額は2億4975万円減(93%)で、単価は2569円下がった。年間累計は、89万8458トン(金額384億6610万円、4万2813円/トン)で、前年同時期の89%で10万9595トン少ない。年間通じてPETフレークが1.3万トン増えて、PETプレス他が4万トンほど減った。インドは年間2.8万トンで急浮上。全体の7割近くが塩ビ系で12月は9割以上を占めた。

◇関東地区で小型家電の引取を開始
リユースから無償・有償引受まで
- ブックオフコーポレーション -
 リユースショップ大手の「BOOKOFF(ブックオフ)」を運営するブックオフコーポレーションは1月20日、関東地区にあるブックオフ23店舗で「使用済小型家電の引き取りサービス」を開始した。有価で取引されるリユースに加えて、無償引き取りや有償処分引き受けも行う。引き取った小型家電は、提携して事業を行う廃棄物処理大手のリバーホールディングス(本社:東京・千代田、松岡直人社長)が再資源化する。

◇野菜廃棄物をゼロに
遠州工場に発酵分解装置
- サラダクラブ -
 パッケージサラダの製造販売などを手掛けるサラダクラブ(本社・東京)は、遠州工場(静岡県周智郡)に発酵分解装置を設置、調理過程から出る野菜廃棄物を肥料化することに成功した。このため、場内から出る飼料化の取り組みとあわせて野菜廃棄物をゼロにしたと発表した。

◇特殊品目統一などへ取り組み
低炭素化にも注力を
- 建設廃棄物協同組合 -
 建設廃棄物協同組合(東京・中央、冨山盛貴理事長)は1月30日、都内で新春セミナー・新春交歓会を行い、低炭素化などにも力を入れていく方針に加え、特殊品目統一ワーキングの取り組みなどを紹介した。

◇中国3省の関係者が訪問
リサイクルプラントを紹介
- ノスヴァモス -
 産業廃棄物の処理・リサイクル事業を展開するノスヴァモス(千葉県市川市、渡辺龍一社長)は昨年12月11日、中国の陝西・福建・山西省の3省の科学技術庁関係者約30人を自社のリサイクルプラントに招待した。

◇業務報告をアプリで省力化
産廃回収の現場で導入
- 西菱電機 -
 自治体や企業向けの業務システム開発等を手掛ける西菱電機(大阪市、西井希伊社長)は、総合物流サービスを展開するSBSリコーロジスティクス(東京・墨田)に、日報・業務報告アプリ「Check-in(チェックイン)」を納入した。産業廃棄物回収業務の省力化につなげている。

2月17日号ダイジェストニュース
◇宮城県の災害廃、受入を開始
都内の清掃工場で処理
- 東京二十三区清掃一部事務組合 -
 台風第19号で被災した宮城県の災害廃棄物の都内清掃工場での受け入れが2月6日から始まった。第一便では、大崎市の稲わらを東京二十三区清掃一部事務組合の新江東清掃工場で受け入れている。

◇袋を分けて一括回収
SDGsでセミナー開催/きれいなプラと汚れたプラを区分
- 白井グループ -
 事業系一般廃棄物・産業廃棄物の収集運搬などを手掛ける白井グループ(本社・東京、白井徹社長、東京フロントオフィス)は、2月6日に東京都内で開催した「廃棄物×SDGsセミナー」で、東京都の「事業系廃棄物3R促進に係る調査業務委託」を受けて、きれいな事業系プラスチックと汚れが付いた事業系プラスチックごみとを異なる色の回収袋に区分して排出してもらい、1台の収集運搬車両で運ぶという取り組みを進めていることを明らかにした。白井社長は、「中国のプラスチックくず禁輸から始まった廃棄物処理・リサイクルの混乱に対して、物流の会社として徹底的に効率化することで問題を解決したい」と述べた。

◇ごみ出しで地域活性化
生駒市で実証を開始
- アミタなど -
 環境ビジネスを展開するアミタは、NECソリューションイノベータ(NES)と共同で、奈良県生駒市の「日常の『ごみ出し』を活用した地域コミュニティ向上モデル事業」の実証実験を開始した。実施期間は昨年12月20日~2月28日まで。ごみ分別ステーションの設置とICT技術を活用したポイント交換などを通じて、統合的な地域課題の解決を目指す。

◇どうなる?エコフィード
猶予期間は1年余/新加熱条件で岐路に
食品残さの飼料利用

 本紙既報の通り、農林水産省は、1月31日に開催した食料・農業・農村政策審議会の合同会議で、食品循環資源の飼料利用に係る加熱処理条件を含めた飼養衛生管理基準の見直しについて答申を得た。同加熱処理条件は、改正基準が一定の周知期間を経て施行された後、猶予期間を経て来年4月施行が予定されている。併せて飼料安全法に基づく関係省令も、同様の加熱処理条件を設定する方向で改正の準備が進められている。

◇袋井市と災害支援協定を締結
複数の処理施設で対応
- リサイクルクリーン -
 解体工事はじめ産廃や一廃、RPFの製造などで実績を重ねるリサイクルクリーン(浜松市、藤城太郎社長)は1月16日、静岡県袋井市と「災害応急対策に関する支援協定」を締結した。

◇「ふくおか3Rメンバーズ」設立
循環型社会へ異業種交流を促進
- 福岡県リサイクル総合研究事業化センター -
 (公財)福岡県リサイクル総合研究事業化センター(北九州市、中村崇センター長)は1月17日、循環型社会へ向けた異業種交流組織「ふくおか3Rメンバーズ」を設立した。博多サンヒルズホテル(福岡市)で開催した設立記念式とニーズ・シーズ発表会には、予定を上回る163人が参加。福岡県の江口勝副知事も出席し、期待を寄せた。

◇新型ホイールローダーを発売
燃費効率が30%向上
- コマツ -
 コマツは、オフロード法2014年基準に適合したホイールローダー「WA470―10」の販売を開始した。初年度は、国内のみで170台の販売を目指す。

2月24日号ダイジェストニュース
◇沖縄で23万m3管理型が着工
湿式トロンメルで混廃処理も
- 倉敷 -
 倉敷(沖縄県沖縄市、南秀樹社長)は、沖縄県うるま市に埋立容量が約23万立方メートルの管理型処分場の建設に着工した。年内には完成する。同時に混合廃棄物を処理するための湿式トロンメルを導入。9月には完成する予定で進んでおり、日量240立方メートルを土砂や有機質に分離していく。

◇Liイオン電池の混入防止
排出事業者に呼び掛け/RPF業界が防火対策徹底
 さまざまな廃棄物処理施設やリサイクル施設でリチウムイオン電池やライターなどの混入が原因とみられる発火事故が多発している中、廃プラスチックや紙くずなどでつくる固形燃料を製造販売する業界(RPF業界)では、排出事業者に対してこれら禁忌品の混入防止を呼び掛けるとともに、万一の際に備えて設備点検や炎検知設備の導入、消火器配備など工場管理の徹底を図っている。

◇4月から埼玉支店を開業
廃タイヤリユースを本格始動
- NKリサイクル -
 NKリサイクル(本社・東京都瑞穂町、小橋克史社長)は今年4月から、埼玉県入間市で埼玉支店の運営を開始する。操業を予定している約700坪の敷地ではリユースタイヤの受け入れ・販売を専門に取り扱い、初年度の売上は3000万円を狙う。本社と程近い距離に位置するため、自社トラックの駐車場としての活用も見込める。

◇新潟で地産地消の食リ事業
優良認定で6号審査/自ら農業法人も
- 不二産業 -
 新潟市内で食品リサイクル事業を手掛ける登録再生利用事業者の不二産業(同市、本間克也社長)は2月10日、(一社)全国食品リサイクル連合会(高橋巧一会長)の食品リサイクル優良事業者認定制度で、第6号検定の現地審査を受けた。農業と食品産業の盛んな新潟で、一貫して地産地消の食リ事業に取り組む同社はコンプライアンスの意識も高く、甲信越・北陸地区の核となる食リ業者としての存在を印象付ける審査となった。

◇南部町でバイオマス発電
ガス化で800kW
- 長大 -
 建設コンサルタント事業を中心にさまざまな関連事業を進める長大は2月13日、山梨県の南部町にて、木質バイオマス発電施設の起工式を開催した。施設の完成は今年11月、来年1月をめどに本格稼働開始する計画となる。発電規模は800キロワット、高効率のガス化発電を行う。長大は、発電事業を行う特別目的会社として、南部町バイオマスエナジー(飯干貴久社長)を設立。また木材の収集などを目的に、南部グリーンエナジーを設立している。

◇環境施設を保有・運営
事業継承の相談が拡大
- シントウキョウグロースキャピタル -
 新東京グループの子会社のシントウキョウグロースキャピタル(東京・中央、山科豊弘社長)では、環境関連施設の保有・運営を行う環境Fintech事業について問い合わせが急激に増えている。同事業は業界初の試みで、注目を集めている。

◇発火を監視、通報システム
2事業者に納入決定
- 富士通特機システム -
 近年、廃棄物処理施設での発火・発煙事故が後を絶たない中、富士通特機システム(川崎市、岩本慎一社長、ビジネス・デベロップメント統括部)が提案する「発火監視通報システム」が、廃棄物業界の関心を集め、今年、2事業者への納入が決まっている。

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