循環経済新聞・バックナンバー“2002年3月度”
3月4日号ダイジェストニュース
◇容器包装プラスチックをリサイクル
愛知県内にプラント新設
- トウエイ製作所 -
トウエイ製作所(愛知県豊橋市)は新規事業として、2002年度から容器包装プラスチックのリサイクル分野に参入する。愛知県豊川市内に急ピッチで再商品化ラインを建設中で、4月からの本格稼働を目指している。新設する再商品化プラントは、処理能力が年間1,500t。大誠樹脂(東京・江東)のマテリアルリサイクル技術を導入した。
◇栃木のB工区安定型処分場が竣工へ
埋立物に厳しい品質管理
- 東都IWD -
建廃総合中間のアイダブリューディ(神奈川県海老名市)グループの東都アイダブリューディー(栃木県黒磯市)は、黒磯市内のB工区安定型処分場が工事の最終段階に入り、近く竣工する。既設で供用中のA工区処分場と合わせて約90万立方メートルの総埋立容量となる。同社の処分場事業では埋立物の厳しい品質管理と周辺環境への徹底した配慮が特徴になっている。
◇廃プラ油化装置が稼動
1日1.5tを重油に
- 東洋環境 -
産廃の収集運搬と中間処理を行う東洋環境(本社・京都市)は、日量1.5tの廃プラを重油にする「廃プラ油化施設」を新設、2月18日に火入れ式を行い、本格稼働した。同施設は、粉砕したプラスチックやフィルム・シート類、発泡スチロールなどを350〜450℃の熱分解釜でガス化し、冷却して液体の油に戻す。
◇再生利用事業者の登録審査は最終段階に
申請数は30件超、3月中にも第1号
- 食品リサイクル法 -
食品リサイクル法で規定する「登録再生利用事業者」の申請書類の審査が最終段階を迎え、早ければ今月中にも第1号の登録事業者が誕生する。環境省リサイクル推進室によると、2月21日現在で申請数は30件を超え、地域別では北海道と近畿地方を除いては、ほぼ全国から申請が届いている。またメタン化事業に関する申請は現時点ではない。
◇ホテルの生ごみを飼料化
幕張に第1号機、全国展開も
- NREハピネス -
ホテルニューオータニの関連会社でプラントの設計・販売を行うNREハピネス(東京・千代田)は、生ごみリサイクルシステムの販売に乗り出す。第1弾として昨年末、ホテルニューオータニ幕張(千葉市)へ乾燥型生ごみ処理機を納入し、3月下旬には本格稼働に入る。乾燥品は千葉県内の養鶏農家で飼料として使用し、鶏肉や卵をホテルが食材として購入する仕組み。
◇日量5t処理のたい肥施設が完成
家庭系生ごみをモデル回収
- 水口テクノス -
水口町で家庭系生ごみのたい肥化実証を進めている町委託業者の水口テクノス(滋賀県水口町)は、全戸回収に向け、日量5t処理のプラントを完成した。できたたい肥を家庭に還元するのが特徴。生ごみの臭気抑制・水分調整材の代替として使用でき、分別意識の向上につなげる。現在、システム特許を申請している。
◇再生原料80%のブロック工場を展開
第1号は関電等と合弁で
- 亀井製陶 -
亀井製陶(岐阜県笠原町)は、再生原料80%利用の無焼成ブロック「スクラッチ」シリーズの工場を各地の企業と提携して建設する。97年から同社が製造(販売はグループ会社のエコ・エンジェルズ)してきたもので、昨年10月には関西電力などとの合弁企業、共生(兵庫県姫路市)の工場が竣工した。現在も東日本や西日本など各地の企業と計画を進めており、地域循環型の再資源化網の確立を目指す。
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3月11日号ダイジェストニュース
◇木くず660t、プラ等混廃500t
24時間稼働で青梅に新工場
- 青南建設 -
建廃の破砕・選別や焼却中間処理を手掛ける青南建設(東京都八王子市、志賀泰隆社長)は4月中をめどに青梅市新町の工業地域内に木くずチッププラントや混合廃棄物の破砕・選別ラインを備えた中間処理施設を竣工する。約1,000坪の敷地内に鉄骨ALC造の建屋を設け、機器・装置関係はすべて屋内に置く。処理品目は廃プラスチック類、木くず、紙くず、繊維くず、ゴムくず、金属くず、ガラス・コンクリート・陶磁器くず、がれき類──など。処理能力は1日24時間稼働で、木くずの破砕が661トン、混廃の破砕・選別ラインが廃プラ換算で503トンと充実している。
◇段ボリユースなど多彩に
古紙他用途利用を強化
- ユニクル -
資源リサイクル業者のユニクル(大阪府茨木市、入江金男社長、TEL: 0726-30-6720)では、段ボールのリユースや古紙のRPF化など事業多角化で経営基盤を強化し、低迷する古紙業界での生き残りをかけた新たな事業モデルを展開している。
◇外部からも積極受入へ
来年度12億円の売上目標
- エコシス埼玉 -
昨年6月に埼玉県杉戸町の工業専用地域内に屋内型建廃破砕・選別ライン等を竣工したエコシス埼玉(埼玉県杉戸町、山口賢一社長)は、昨年11月期の売り上げが目標の3億円に対して3億6,000万円と20%増を達成し、02年度の売り上げ目標を12億円に設定した。これまで自社車両による搬入が主だったが設備の安定稼働や作業員の事業ノウハウが向上したのを受けて、4月から外部収運業者からの持ちこみ産廃を幅広く受け入れ、建設業界や製造業に積極営業を展開する方針も併せて明らかにした。建廃については社内にゼロエミセンターを設け、新築現場等における建設会社のゼロエミッション活動も支援する。
◇汚泥、有機性の総合施設へ
ISO認証も取得
- タカヤマ -
汚泥、動植物性残さの処理を行うタカヤマ(埼玉県所沢市、斉藤吉信社長)の「エコビジネスセンター」(埼玉県児玉町、TEL: 0495-72-6565)はこのほどISO14001の認証を取得した。また埼玉県が計画中の「彩の国資源循環工場」へ、たい肥化施設計画を提案中で、既存設備の充実と合わせて有機性廃棄物の総合的なリサイクル施設を目指す。
◇油化発電システム販売
廃プラ利用しコスト削減
- 東タイ -
東タイ(東京・台東、真野哲郎社長、TEL: 03-3833-4141)は、発泡スチロールやフィルムメーカーの工場内などから出る廃プラスチックを油化し発電するシステムの販売を開始した。端材を利用して工場内の電力をまかなえるため、廃棄物処理費の削減につながるほか、電力費用の一部を補うことで、大幅なコスト削減を実現する。
◇グリーン購入法対応カーテンが好調
循環システムの構築も進める
- 川島織物 -
川島織物は、2001年10月に発売したグリーン購入法対応のカーテン「グリーンデイズ」が順調に売り上げを伸ばし、カーテン部門の10%を占めていることを明らかにした。今のところ国公立病院での需要が特に高いが、今後は地方公共団体への営業活動を強化していく方針だ。
◇「環境物品等の調達の推進に関する基本方針」の一部変更について
2月15日に閣議決定
- 環境省総合環境政策局環境経済課 -
国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(平成12年法律第100号)第6条第1項の規定に基づく環境物品等の調達の推進に関する基本方針の一部変更について、2月15日に閣議決定した。主な変更点について表を掲載した。
◇ガラス製品認定基準を公開
エコマークの新商品類型に
- 日本環境協会 -
日本環境協会(東京・港、TEL: 03-3508-2653)は先ごろ行われたエコマーク類型・基準制定委員会(委員長・郡嶌孝同志社大学教授)で決定したエコマーク新商品類型認定基準「ガラス製品」の公開案を公表した。6月1日に制定する予定。これに伴い、既存の「廃ガラス(カレット)を再生利用した製品」の認定基準は廃止する。4月22日まで意見の受け付けを行う。
◇循環ビジネス拡大を
小宮山、田辺両氏が説明
- 中環審循環型社会計画部会 -
中央環境審議会の循環型社会計画部会は2月26日、東京・千代田区の経済産業省別館会議室で第7回会議を行った。経済財政諮問会議循環型経済社会に関する専門調査会の小宮山宏会長と経産省リサイクル推進課の田辺靖雄課長がそれぞれ説明を行った。
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3月18日号ダイジェストニュース
◇焼却の技術基準、見直しへ
開発進み、新たに類型整理
- 環境省 -
環境省は産廃焼却処理システムの技術上の基準を見直す。これまでは主にガス化改質炉とそれ以外の焼却の主に2つのカテゴリーで構造・維持管理基準を定め、炭化炉やセメント焼成炉などで一部基準の適用を除外するなどで対処してきた。燃焼や熱分解、排ガス処理、焼却後の灰の有効利用など多様化が進み、中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会の処理基準等専門委員会(委員長・田中勝岡山大学教授)で、焼却技術の類型を整理し、類型化された各分類ごとに技術上の基準を定めるための検討を行う。
◇炭化技術普及へ工業会設立
加盟100社を目標に
- 日本炭化工業会 -
国内の炭化装置・製品メーカーなどの有志で構成する任意団体「日本炭化工業会」(事務局・名古屋市)が2月27日、発足した。会長にエイコーシステムズ(福岡市)の山崎嘉郎副社長が就任。現在までに関東・関西・九州・四国から約50社が同工業会への加盟を申し入れており、今年上半期で100社の会員を目標としている。
◇蛍光管再生プラントが竣工
丸管も毎時1,500本処理
- ジェイ・エム・アール -
ダイソーエンジニアリングが100%出資するジェイ・エム・アール(兵庫県尼崎市)では3月6日、蛍光管再生工場が竣工した。処理能力は直管が毎時2,000本、丸管が毎時1,500本。蛍光管は先端を切断し、エア洗浄で蛍光粉を回収、水銀を除去する。ガラスは薬液洗浄と乾燥を経て回収。アルミ製の口金も回収する。
◇有効利用を軸に破砕処理
東京・瑞穂町に施設竣工
- 総合整備 -
総合整備(東京)は東京都瑞穂町の工業団地内に廃プラスチック類や木くずなどの原燃料化、炭化等を手掛ける産廃の破砕中間処理施設「瑞穂トータル・ウェイスト・リバイブ」を竣工した。廃プラ類4.8t/日、木くず3.6t/日、金属くず45t/日、ガラスくず及び陶磁器くず(現ガラス・コンクリート・陶磁器くず)27t/日など。
◇合併で新会社設立
愛知の計画は凍結、川崎工場建設を推進
- ペットリバース・日本ポリエステルリサイクル -
ペットリバース(東京)は4月15日をめどに日本ポリエステルリサイクル(東京)と合併する。合併後の社名はペットリバース。新会社は今後、川崎市の工場建設に注力し、日本ポリエステルリサイクルが愛知県内に建設を予定していたPETボトルのケミカルリサイクル工場は建設を凍結する。
◇容器包装プラを光学選別
設備改良で人件費1/3に
- 三重中央開発 -
三重中央開発(三重県上野市)は、容器包装プラスチック再商品化施設の改良に伴い、新たに近赤外線・光学式の樹脂選別装置を導入した。一度に2種類の樹脂を指定し除去できる技術で国内初の事例となる。昨年5月から石川島播磨重工業と共同で高精度自動選別機の実証を開始。今年2月から同機を正式採用し、商用運転を開始した。
◇廃木炭化実証プラント立上げへ
高度分溜で有害物も除去
- 大幸TEC -
大幸TEC(大阪府吹田市)は、廃木材の炭化技術を軸にした資源循環システムの実証プラントを年度内にも立ち上げる。1日当たり20-60tの処理能力で設定する。炭化と発生する煙を高精度に分溜する技術を一体化し、炭の製造と高純度の木酢液を回収する。精製過程で有害物等を分離・除去するので、CCA処理木材にも対応できる。
◇たい肥施設が稼働間近
外食などの食リ拠点に
- 百姓倶楽部 -
農事組合法人百姓倶楽部(茨城県下妻市)の食品廃棄物のたい肥化施設が完成し、3月末までにも稼働できる見込みとなった。密閉型の高速発酵機2基と熟成槽8ピットなどからなり、1日10tの処理能力がある。稼働後は外食店舗から分別回収された生ごみや、食品工場から排出される動植物性残さを受け入れる。
◇中国提携先にプラ設備
国内の家電リサイクル等を補完
- リーテム -
リーテム(東京)が業務提携している中国のリサイクル会社(浙江省台州市)はプラスチックリサイクル設備を新設し、4月をめどに稼動させることになった。リーテムの指導管理の下で日本の家電リサイクル会社から買い取ったプラスチック部材を洗浄、選別して再生ペレットに加工する。
◇PCリユースで名古屋に進出へ
支店4月、店舗は年内に開設
- パシフィックネット -
パシフィックネット(東京)はパソコンリユース事業の拡充を図るため名古屋支店を4月1日に開設する。再生したPCを販売する店舗は年内に開設する考えで、これで国内3大電気街のある東京(秋葉原)、大阪(日本橋)、名古屋(大須)のすべてに拠点ができることになる。
◇釘抜き・セル剥離を自動化
パチンコ台処理を省力化
- 山口電機 -
山口電機(名古屋市)は2000年から製造販売している廃パチンコ台の自動釘抜き機「ピンサー・セブン」(オープン価格)に加えて、釘抜き後のパネル表面の樹脂を剥ぎ取る「セル板剥離機」を開発した。釘抜き機とともに95年から開発に着手したもので、現在最終的な試験を行っており、5月をめどに製品化する。
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3月25日号ダイジェストニュース
◇乳酸発酵で食品残さから肥飼料製造
神奈川県内にプラント建設へ
- 醗酵インベンション -
醗酵インベンション(神奈川県平塚市)は、独自の乳酸発酵技術を用いた、食品残さの肥飼料化プラントシステムの製造・販売に乗り出す。5月中に神奈川県内で日量2t処理の実証プラントを稼働させ、年内にも産廃・一廃の処理業許可を取得し、同県綾瀬市内に日量20tの肥料化施設を建設、事業化を目指す。
◇プラスチック・貝殻混入の生ごみを分解
摂南大と装置を共同開発
- サンフェイス -
サンフェイス(大阪府吹田市)は、摂南大学と共同で、プラスチックや貝殻などの混入した生ごみを微生物により短時間で分解できる装置を開発した。土壌菌の組み合わせなどで分解率を高めた複合菌と、特殊なセラミックを用いる。日量300kgのデモ機を使ったテスト処理で良好な結果を得ており、近く公共施設などに実機を納入する。
◇焼却炉解体で20者スクラム
安全、コスト1/2の技術確立へ
- 阪和興業・福岡大学など -
鉄鋼商社の阪和興業やゼネコン、福岡大学など20者は焼却炉の低コスト・安全解体技術の確立を目指して異業種研究会「炉解体環境対策研究会」(花嶋正孝会長)を3月26日に正式発足する。同研究会の解体技術は、炉材に付着したダイオキシン類を薬剤塗布で固着する乾式処理で、水洗浄を伴う通常の湿式に比べてコストが2分の1で済むという。九州経済産業局の補助金も決定している。
◇大規模総合リサイクルセンターが着工
生ごみ、びん・缶など7品目、日量228tの処理能力
- トムラ/岡谷 -
ノルウェーの飲料容器リサイクル会社・TOMRA(トムラ)社の日本法人、トムラ・システムズ・ジャパン・アジアパシフィック(東京都港区)は3月7日、神奈川県愛川町で日量228tの処理能力を持つ大規模総合リサイクルセンターに着工した。廃棄物処理業の岡谷(神奈川県相模原市)と共同で、生ごみや紙、びん・缶、PETボトルなどの容器包装廃棄物をセンター内で中間処理、再資源化。首都圏全域をエリアに事業展開する。
◇RPFを4月から本格供給
初年度は6,000tを製造
- 豊田ケミカルエンジニアリング -
豊田ケミカルエンジニアリング(愛知県半田市)は、4月から廃プラ、木くず、繊維くずなどを原料に、石油代替燃料としてのRPF製造事業を開始する。2月には工場が竣工しており、現在最終的なテスト稼働を行っているところ。近隣の工場などユーザーの開拓にも力を入れており、初年度は6,000tの製造を計画している。
◇発泡スチロールを直接再生発泡ビーズに
1年内に日量500kg規模などの商用装置販売へ
- スタイロジャパンなど -
スタイロジャパン(鹿児島市)や鹿児島県工業技術センター、鹿児島大学など産学官の共同研究体はこのほど、使用済み発泡スチロール(EPS)を減容し、ペレット工程を経ずに直接、再生発泡ビーズを製造できる新技術の開発に成功した。1-2年内に日量500kg規模を中心として装置の販売を目指す。
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