循環経済新聞・バックナンバー“2002年5月度”
---- 5月6日号は休刊です。----
5月13日号ダイジェストニュース
◇国内最大のマテリアルリサイクル工場が竣工
東総リサイクルセンター(品村清社長)は今年7月、容器包装プラスチックの再商品化工場を千葉県八日市内に総投資額7億円で完成する。年間処理能力は1万5000tで、容器包装プラのマテリアルリサイクル工場としては国内最大規模となる。4月22日付で一般廃棄物の処理施設の許可も取得済み。 ◇軟質・硬質の廃プラスチックをペレット化
チューサイ(代表取締役・渡辺和良氏)は、廃プラスチックの破砕・洗浄、ペレット化を行うリサイクル工場「アースプロテクションセンター再生工場(第2工場)」を静岡県大井川町に竣工した。処理能力は、ペレットの吐出量で300kg/h。ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンを中心に食品系フイルムなどの軟質プラスチックから硬質プラスチックまで幅広く対応する。 ◇古畳飼料等から化学物質が検出
農林水産省は先月、古畳を原料とする飼料から指導基準値を上回るBHCやディルドリンが検出されたことを受けて、都道府県知事へ、農家に対して古畳を原料とするわらを家畜用の飼料、堆肥、敷料(敷草)に使わないよう指導通知を示した。当該わらが指導基準を満たすと確認されれば飼料として用いることができ、BHC、DDT、アルドリン、ディルドリン、エンドリン、クロルデン、ヘプタクロルが検出されないことが確認されている場合は、堆肥や敷草に用いることができるとしている。 ◇新潟で食品リサイクルセンターを開設
新潟県内で事業系一般廃棄物と産廃の収集運搬を主に事業展開する榑井清掃(榑井昭七社長)は、村松町内の本社敷地内に「村松食品リサイクルセンター」を開設した。食品工場から動植物性残さを受け入れ、破砕・乾燥して家畜用の飼料にリサイクルするもので、1日2.4tの処理能力がある。2月から月間約30tのペースで飼料化を行っている。 ◇RPFを農業用の温室加温燃料に
エコネックス(中尾吉孝社長)は、廃プラスチックをRPFし、農業用の温室加温燃料に利用する計画に着手した。来秋にも、愛知県内に日量100t処理のRPF製造工場を建設する予定で、RPFの受け皿を確保するため、農業用のガラス室・ハウス用加温機の販売も始めている。 ◇容器包装プラのガス化施設を増設
イーユーピー(福田俊男社長)は、山口県宇部市の容器包装プラスチックのガス化施設を約40億円かけて増設する。今年9月に処理能力日量65tのプラントが完成、10月から本格稼働を開始する。増設工事に伴い、既存のプラントは半年間休止する。新プラントが完成すれば従来のラインと合わせ、日量95tになる。 ◇再生事業者で登録
マテリアル東海は、岐阜県知事の再生事業者登録を受けた。廃棄物処理法施行令第16条の規定に基づくもの。再生事業の内容は古紙・空きびん・金属くずの再生で、圧縮施設では1日70tの処理能力があり、産廃では主に金属くずと廃プラに利用している。同社は一般廃棄物の収集運搬業と処分業の許可も受けており、家電リサイクル専用の施設やダムなどに流れてくる流木の再生利用処理も本格的に行う。 |
5月20日号ダイジェストニュース
◇2002NEW環境展・東京会場特集号
日報主催の「2002NEW環境展・東京会場」が5月28−31日までの4日間、東京・有明のビッグサイトで開催される。出展規模は5月7日現在で528社1,767小間と、社数が前回の506社から22社増となり、小間数も前回の1,581小間から186小間増えており、過去最大規模を更新した。東館全ホール(1-6ホール)を使っての開催になる。一般消費者や産官学の環境への関心が高まる中で新規出展も目立っている。傾向としては、前回以上に多様化・専門化が進み、機械技術に加えて電子による環境管理や維持管理などソフト面に着目した出展も充実している。期間中、20万人の来場者数を見込んでいる。
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5月27日号ダイジェストニュース
◇新日鉄が42%と圧倒
日本容器包装リサイクル協会がまとめた今年度の容器包装プラスチックの再商品化手法別落札状況では、新日本製鉄(コークス炉化学原料化)が12万1,471トンと、容器包装プラ全体の42%を確保し、他の手法を圧倒した。これは、同社の持つ再商品化能力のほぼ100%に当たる。 ◇解体系も有効利用に道筋
戸田建設は、セメントメーカー、石膏ボードメーカー、産廃処理業2社で組織する廃石膏リサイクル研究会を通じて解体工事から発生する廃石膏ボードの石膏粉をセメント混合材として利用できることを確認した。今後は研究会メンバーを通じて基本システムを構築し、リサイクル促進を図る。研究会に参加した処理業2社=東明興業(東京・練馬)、高俊興業(東京・中野)の中間処理施設でセメントメーカーのスペックに合う石膏粉の搬出が可能になり、セメントメーカーでは、まずは1カ月当たり200トンの石膏粉の受け入れからスタートし、当面は1カ月当たり1,000トンの受入事業を検討している。1,000トンの受入体制を整えるため、2社に加えてセメントメーカーが求める品質に合う石膏粉を生産できる処理業の事業参加を募る。 ◇たい肥化施設稼動へ
熊本清掃社は6月、熊本市内に日量180トンの生ごみたい肥化施設を稼動させる。01年9月6日、市から中間処理施設設置の許可を取得し、5月8日、再生利用事業者に登録された。稼働開始と同時に肥料の販売も開始する。プラントは、約8億円を投じて熊本港に近接した沖新町内に完成。悪臭対策を強化した大型施設が市街地に建設されたとして、関係業者などから注目を集めているという。処理料は、1トン当たり5,000円を予定しており、熊本市の一廃処理料の半額に相当するという。市の処理料は、97年に比べて2.5倍に高騰していることなどから、今後、生ごみの受け入れを本格化していく。 ◇環境装置受注状況 140社の動向
(社)日本産業機械工業会が大手プラントメーカーなどの会員140社を対象に調査する環境装置受注状況で、2001年度(4−3月)のごみ処理装置受注額が4,386億9,900万円となり、前年度を47.7%下回った。ダイオキシン規制に伴なう都市ごみ焼却施設の新設受注が昨年度にピークだった反動が大きく、最近5年間ではもっとも低い額となった。 ◇循環型目指す条例を策定
岡山県は、くだもの王国で、全国9割のシェアを占める温室ぶどうや有名なマスカット等があるが、耐火レンガ(全国シェア33%)や学生服(同60%)や事務用制服(同27%)等が、全国1位の製造を誇る。同県は、瀬戸内海臨海部の工業地帯として代表的な水島コンビナートを抱え、現在でも県内の約6割の産廃は、ここから発生している。人口約200万、産業と生活の色彩豊かな岡山県の廃棄物事情を紹介する。 ◇EPS再生プラント
ロードウェイは廃EPS(発泡スチロール)を再生するプラントを今後少なくとも全国に5基設置していく方針だ。すでに今年3月、1基目を茨城県守谷市に設置。2基目を四日市市(三重県)に設置するため現在準備を進めており、9−10月にも竣工する見通しだ。プラントは同社が構築するEPSリサイクルシステムの中核となるもので、溶剤でゲル状に減容した廃EPSを分離蒸留して溶剤とポリスチレン樹脂に再生する。処理の過程において煙、臭気、汚水は発生しない。 ◇包装に生分解樹脂採用
ユニ・チャームは、今春発売した赤ちゃん用紙オムツ「ムーニーさらさらコットン(M・L)」のパッケージに、生分解性プラスチック(グリーンプラ)を採用した。使用素材や環境への配慮が消費者の重要な選択基準となってきていることから、グリーンプラを採用したもの。採用したのは、7枚入りのコンビニエンス・ストア販売用パッケージ。コンビニでは環境対応に力を入れる企業が多く、流通業界から好評を博しているという。生分解性樹脂には、石油系のポリブチレンサクシネートを使用している。 ◇優良業者選定へ独自の取組み
(社)東京都医師会は、医療廃棄物の処理業者を選定するためのチェックリストを作成、都内の地区医師会に配付した。行政の許可制度だけでは優良業者の選定は難しいとの認識から個々の医療機関が許可証以外にどのような項目についてチェックすれば良いかを示している。 |