循環経済新聞・バックナンバー“2002年11月度”


11月4日号ダイジェスト

◇中国への大量輸出で急騰
店頭価格が1キロ2円上昇/古紙価格

 

古紙問屋の古紙店頭価格が10月下旬に入って急騰している。古紙ジャーナルによると、新聞古紙の店頭価格は10月下旬に入って急上昇。中国が「国慶節」明けで荷が動きが出したのが原因か、10月下旬に入って北海道、東北、関東、静岡で同2円アップし、北海道は同11円、東北、関東、静岡は同10円と、同月中旬の同8円(北海道は同9円)から25%も上昇した。中部以西でも、近畿、中四国、九州で一律同2円アップし同10円となった。


◇RPF事業が黒字に転換
供給量は年間約2万tに

- 知多イー・アンド・エム -

RPF(古紙と廃プラスチックの固形燃料)化事業を行う知多イー・アンド・エム(愛知県知多市、植松義昭社長)では近年、順調にRPFの製造量を伸ばしており、単年度収支で黒字経営に推移。02年度の年商も対前年度比で約3割増の4億2000万円になる見通しを明らかにした。


◇グリーン購入大賞と環境大臣賞決定
ネット上の情報公開など評価

- 大松土建 -

建物解体および中間処理業を展開する、大松土建(大阪市北区、新城匡司社長)は、第5回「グリーン購入大賞」の中小事業者部門の大賞および環境大臣賞の受賞が決定、11月13日に東京で開催される表彰式に臨む。同大賞での、解体・処理・再生業界からの受賞は初めて。


◇廃食油Rに全国対応
回収と再生を一括管理

- ジェー・キュリアス -

廃食用油回収業の神戸商店の関連会社で、店舗管理業務を手掛けるジェー・キュリアス(東京・葛飾、神戸純社長)は、外食店舗などから廃食用油を回収し、リサイクルするまでの一連のシステムを構築する事業に乗り出した。


◇灰溶融炉を本格販売へ
全都清の技術検証が終了/コークスベッド式を採用

- 古河機械金属 -

古河機械金属(東京・千代田、吉野哲夫社長、環境システム部)は、コークスベッド方式のごみ焼却灰溶融炉を独自に開発し、栃木県の今市市清掃センターで一般廃棄物焼却灰を対象にした実証運転を行ってきたが、100日間の実証運転を経て、10月23日付で(社)全国都市清掃会議(全都清、中田宏会長)の技術検証・確認概要書を取得した。


◇都市ごみ処理を産業化
ごみ回収システム実現へ

- 国家発展計画委員会/建設省/国家環境保護総局 -

国務院の批准により、国家発展計画委員会、建設省、国家環境保護総局は、このほど「都市汚水及びごみ処理の産業化についての具体案」をそろって発表し、都市環境インフラへの投資、建設、運営、管理などの問題について、全面的な改革案を提出し、併せて適切な経済政策を打ち出した。


◇事前選別ガイドライン等叩き台に
解体業・破砕業の基準検討開始

- 産構審・中環審 -

産業構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会自動車リサイクルワーキンググループ許可基準等検討タスクフォースと中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会自動車リサイクル専門委員会許可基準等検討小委員会が10月28日行った第1回合同会議で、解体業者に義務づける再資源化基準について、「シュレッダー処理される自動車及び電気機械器具の事前選別ガイドライン」(95年6月、厚生省(当時))などの内容を踏まえて検討することなどが提言された。


◇古紙製コーンホール発売
収納スペースの確保が容易に

- クリーン・エコ -

クリーン・エコ(名古屋市、平岡加津泰社長)は古紙を60%以上使用したコーンホール「フォールドコーン」を10月1日から発売、工事現場での利用を見込むほか、道路公団や警察などを対象に販路を拡大している。


◇無許可5年、管理票違反1年
広域指定除外・取消しで

- 環境省 -

環境省廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課は10月17日付けで、産業廃棄物の広域再生利用指定について、メーカーなどの申請者や指定を受けた者(処分の再委託先を含む)が廃棄物処理法に違反する行為が認められる場合、指定を除外する期間を設ける旨の通知を行った(環廃産第618号)。



11月11日号ダイジェスト

◇廃プラ等、セメント原燃料へ
屋内型の破砕・減容施設が竣工

- ショーモン -

廃プラスチック類の圧縮や感染性廃棄物等の焼却処理を手掛けるショーモン(さいたま市・松澤博三社長)は、総工費約10億円を投じて、新たに埼玉県白岡町下大崎の工業団地内に破砕および破砕・減容施設を整備、今月12日に竣工式を行う。


◇7社体制で1万3500t能力
容器包装プラをペレット化

- リプラスチックスグループ -

福田商会(埼玉県朝霞市、福田正俊社長)は現在、リプラスチックスグループを7社体制で、容器包装プラスチックのペレット化までの再商品化を行っている。グループ加盟企業は福田商会のほか、ビーカム(埼玉県入間郡三芳町)、鈴木運輸(東京・板橋)、明円工業(北海道歌志内市)、山興樹脂(栃木県下都賀郡都賀町)、リサイクル・エヌ・エス(茨城県北茨城市)、飯山陸送(長野県飯山市)の7社。


◇木・紙・繊維を有効利用へ
圧縮梱包・破砕施設を整備

- クマクラ -

建廃中間処理が主力のクマクラ(埼玉県新座市、熊倉徴社長)は三芳町内の同社中間処理施設に圧縮梱包施設を導入、再生利用可能な紙くず、繊維くずで日量処理能力40tの業許可を取得するとともに、既設の破砕機等の活用で木くず破砕4.8t、廃プラスチック類3.7tの許可も併せて取得した。


◇バイオガス事業を普及へ
自治体、関連企業など/推進協議会が発足


有機性廃棄物を有効利用するバイオガス事業の普及発展を目指し、自治体や関連企業、学識経験者などが「バイオガス事業推進協議会」を発足、東京・千代田の中央大学駿河台記念館で10月31日、設立総会を行った。初代会長には京都府八木町の岸上吉治町長が就任。特別会員を含め、団体、法人、個人からなる64会員でスタートした。


◇紙おむつ炭化し一廃処理可能に
月間20台の販売目指す

- テックコーポレーション、オークス -

テックコーポレーション(広島市、中本義範社長)は紙おむつを炭化できる「マジックダイバー150」を開発した。オークス(愛知県一宮市、都竹節雄社長)が販売する。今後、月間20台の販売を目指す。


◇管理型は残余・計画合計で24年分
エコタウンも着々稼動/一廃ごみ焼却は11カ所に集約へ

- 秋田県 -

秋田県では、産業廃棄物最終処分場をバックに安定した減量化・リサイクル事業を進める条件が着々と整備されつつある。一方で、青森・岩手の大規模な産廃不適正処理事件を重くみた県は、産廃税や県外物搬入課徴金、搬入事前協議の義務化などで北東北3県との広域的連携を進める。


◇液状産廃の再生ニーズ高まる
関西の新工場が稼動

- ダイセキ -

ダイセキは11月1日、西日本の産廃再生事業の核となる関西事業所(兵庫県明石市)を竣工した。ダイオキシン類の規制強化などによって廃油・廃水の再生利用へのニーズが高まっており、これに応える形で事業を展開していく考え。


◇「ミックス古紙もカラー用紙に」
ミーティングで事例紹介

- 白色度70クラブ -

白色度70クラブ(リーダー・三橋規宏千葉商科大学教授)は10月18日、東京・港の虎ノ門パストラルで第3回ミーティングを開催した。「白色度70」の活動事例報告の後、事務局から白色度70啓蒙小冊子と小冊子の活用方法を提案、意見交換を行った。/FONT>


◇マイクロ波設備導入へ
感染性処理を県内で

- 高知県医療廃棄物処理センター -

高知県医療廃棄物処理センター(高知市)は、明年7月にマイクロ波で医療廃棄物を処理する方式を採用し、稼動させることを理事会で承認した。現在、県外の処理業者に委託処理してきたものを2年前と同じように県内で処理する体制を構築する。ダイオキシン類も発生せずに、初期投資も従来タイプよりも少なくてすむため関係者からは期待を集めている。



11月18日号ダイジェスト

◇日量11t処理工場完成
廃プラ乾留油化を導入

- 海青 -

産廃の収集運搬や中間処理・汚染土壌の焼成による無害化処理を行う海青(愛知県瀬戸市、杉原盛秀社長)は、日量約11t処理が可能な「廃プラ乾留油化プラント」を導入した新工場(愛知県西春日井郡)を完成して、現在テスト運転を実施、03年1月から本格的に稼動する。


◇EPS再生新工場が始動
月間120t処理目指す

- エー・エフ・シー -

エー・エフ・シー(鹿児島市)では、建設中だった使用済み発泡スチロール(EPS)の再生拠点「川内工場」(鹿児島県川内市)が10月に完成し、このほど、本格操業を開始した。今年度は安定稼働を確立し、2003年度にはプラント販売も含めて年商4億円以上を目指すとしている。


◇石膏ボードのR工場完成
分離粉の新規用途開発にも着手

- 岩田組 -

岩田組(岐阜県高山市、岩田敏一社長)は、廃石膏ボード再生利用事業の拠点としてリサイクル工場(岐阜県高山市下切町)を完成、11月1日から本格稼動に入った。


◇生ごみたい肥の品質判定
簡易栽培装置など開発

- 農業技術研究機構 -

家畜ふん尿や生ごみで作ったたい肥を利用する上でネックとなっている品質評価を、農家やたい肥センターが簡易に行うことができるツールが登場した。独立行政法人農業技術研究機構の中央農業総合研究センター(茨城県つくば市)が、民間会社などと共同でコマツナの発芽試験を正確かつ迅速に行う発芽シートと簡易幼植物栽培装置を開発。いずれも富士平工業(東京・文京)が商品化している。


◇プラ容器R施設を拡販へ
独社の技術を提案/長野、茨城で1、2号実績

- アドニス -

アドニス(千葉県流山市、新堀永友社長)は、ドイツのリサイクル機器メーカー、ヘルボルト社の「プラスチック製容器包装類再資源化施設」を、国内のリサイクル業者向けに拡販する。


◇一廃は埋立3割減目指す
公共関与への依存高まる

- 愛知県 -

約700万人と中部圏の中で最も人口が多く、日本を代表する産業県である愛知県。製品出荷額は33兆円と全国の約1割を占める。昔から自動車関連など製造業が盛んな土地柄で各種の産廃処理ニーズも高い。また、全国第三の都市・名古屋市は近年、大幅なごみ減量化に成功し、自治体の間でもモデル的な存在に変わりつつある。2005年の愛知万博を控え、環境側面でも何かと注目される愛知県だが、現在の廃棄物事情から県内の動向を紹介。


◇蛍光灯R施設を完成
受入量月間7000t

- 野村興産 -

使用済み乾電池や蛍光灯のリサイクルを行っている野村興産(本社・東京)は、北海道のイトムカ鉱業所に自社技術による大型蛍光灯リサイクルプラントを完成、試運転に入った。


◇生分解性の新素材
従来の3分の1価格で展開

- 絆コーポレーション -

生分解性樹脂の研究開発を行い販売までを行なう絆コーポレーション(愛知県岩倉市、江口勝康社長)は、フスマやオカラ、米ぬか等の食品残さを原料にした生分解性樹脂の新素材「セシル」を開発、従来の生分解性樹脂の3分の1の価格で様々なプラスチック製品化することができる特徴があり、幅広い分野に向けて販売を開始した。


◇廃棄物・リサイクル制度の基本問題に関する制度面の
 見直し等について(報告)

※制度見直しの主な論点のうち見直しの方向性を抜粋

- 中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会
廃棄物リサイクル制度専門委員会 -


◇灰溶融スラグの舗装試験開始
公共事業での利用目的で

- 横須賀市 -

横須賀市は、同市のごみ焼却灰溶融スラグを道路用舗装材料などとして公共事業で利用するための試験を行うことになり、11月7、8日にかけて市内長坂埋立跡地の搬入道路の1区画に施工した。



11月25日号ダイジェスト

◇埋め立て容量52万m3の管理型処分場がオープン
減容固化してシュレッダーダストも受け入れ

- 北陸環境サービス -

北陸環境サービス(石川県金沢市、伊藤次夫社長)は11月12日、管理型最終処分場(金沢市平栗)の竣工式を行った。埋め立て容量は52万8000m3で、主に燃えがら、無機汚泥、鉱さい、廃プラなどを受け入れる。シュレッダーダストも受け入れていく方針で、03年6月ごろには減容固化のための施設を稼動させる。


◇RDF施設運営を民間委託
43億円、15年間の契約で

- 奥能登クリーン組合 -

石川県の珠洲市など1市3町村で構成する奥能登クリーン組合では、RDF(ごみ固形燃料)製造施設の運営・維持管理などについてHitz日立造船に業務委託することを決定した。期間は来年3月から2018年3月までの約15年間。総発注額は約43億円。民活方式の採用により、人件費の合理化などを図りたいとしている。


◇特に事前調査を重視
木造建物で解体指針案

- (社)日本建築学会 -

(社)日本建築学会は国土交通省や建設業界、建物解体業界、学識者等の協力を得て、建設リサイクル法の本施行を踏まえた「木造建築物等の解体工事施工指針(案)・同解説」を取りまとめ、今月12日の東京会場を皮切りに全国5カ所での講習会を開始した。


◇有機農産物の流通整備
生産者と消費者を橋渡し/食リ肥料で事業拡大へ

- 太陽農産 -

食品廃棄物の肥料化事業を展開する太陽農産(群馬県前橋市、木村和雄社長)は、県内で同社の肥料を使って有機農法に取り組む生産者を組織化する一方、会員の生産者が栽培した有機農産物を“太陽ブランド”として流通させる機構の整備に乗り出す。


◇小型、低価の炭化機開発
外食向けに来春拡販へ

- 未来環境 -

未来環境(東京・新宿、澁谷正男社長)は、外食店舗などから発生する食品廃棄物を、発生源で炭化処理するコンパクトかつ低コストの装置を開発した。来春をめどに、1バッチ15リットル処理の機種を定価75万円(見込み)で発売する予定で、11月13、14の両日には、東京都内で行われたJF食材・産品フェア2002(主催・(社)日本フードサービス協会)に試作機を出展した。


◇家電リサイクル法におけるフロン対策の強化について

- 産業構造審議会・中央環境審議会 -

国の産業構造審議会環境部会「廃棄物リサイクル小委員会電気・電子機器リサイクルワーキンググループ」と中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会「家電等リサイクル専門委員会」はフロン回収破壊法の完全施行(今年10月)などフロン対策の進展に合わせて、家電リサイクル法でのフロン対策の強化について検討を行った。


◇自動車再生工場が03年初夏に稼動
内装材の再生手法も確立

- 豊富産業 -

豊富産業(富山県上市町、高倉可明社長)は富山市エコタウンに建設する使用済み自動車の再生工場について、12月初旬に着工する。03年初夏ごろに竣工し、新工場稼動後は自動車処理を全て移行する考え。再生手法については「自動車リサイクル法の動向を見てから決定したい」(高倉社長)としており、シュレッダーを用いるかどうかはまだ決定していない。


◇廃トレーをペレット化
県R制度の認定製品に

- 紙工芸やまだ -

紙工芸やまだ(香川県丸亀市)は、廃トレーの再生ポリエチレン樹脂をペレット化して、卓上カレンダー「スクリーンメモ」を開発し、本年、香川県のリサイクル認定制度の製品に選ばれたことで、グリーン製品として展開する。


◇羽田中継センターが完成
感染廃など収運を効率化

- 日本MWM -

感染性廃棄物を収集運搬している日本メディカル・ウエイスト・マネジメント(東京・港区、宮崎崇社長)は特別管理産業廃棄物などを保管積替できる羽田中継センター(東京都大田区東糀谷)を完成、11月8日開所式を行った。



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