循環経済新聞・バックナンバー“2003年8月度”
8月4日号ダイジェストニュース
◇今夏に産廃特措法の基本方針
環境省は「特定産業廃棄物に起因する支障の除去等に関する特別措置法(産廃特措法)」に基づく、支障の除去などを計画的かつ確実に推進するための基本方針を今夏をめどに策定する。方針には支障の除去等の推進に関する基本的な方向、特定産業廃棄物に起因する支障の除去等の内容に関する事項、支障の除去等の推進に際し配慮すべき重要事項などが盛り込まれる見通しだ。同法は12年度(平成24年度)までの時限法で97年の改正処理法施行前の案件を対象にしている。深刻な案件を抱える都道府県や保健所設置市は基本方針に基づいて実施計画を策定するが、地方自治体の中には「8月にも方針が策定される」と推察し、具体的な計画策定の準備に入っているところもある。 ◇ガラスびんを軽量骨材に
札幌カンリサイクル(北海道札幌市、橋本晃一社長)は、ガラスびんから多孔質軽量資材である「スーパーソル」を生産するプラントを導入、このほど本格稼働を開始した。 ◇建設汚泥で特許新方式
高知リサイクルセンター(高知市、片岡和男社長)は、建設汚泥のリサイクル方法で、造粒固化システムと再生砂の製造方法で1件の特許を取得し、高知県の「一の瀬第1トンネル工事」の工事現場でリサイクル処理を行うなど、各地で建設汚泥を土木建設資材にする移動式の中間処理施設を稼働、新分野に幅を広げている。 ◇生木や刈草のたい肥化施設が本格稼動
大栄工業(三重県上野市、山本晃社長)は、伐採木や剪定枝、刈草などと食品残さをたい肥化し再生利用する施設を完成、本格稼動に入った。 ◇今秋にも自動分析ソフト
間接水冷・空冷方式の急冷塔を備えた焼却炉の排ガス処理システムを手掛ける村松風送設備工業(静岡県浜松市大久保町1227)は、新たに開発した廃棄物焼却施設の排ガス処理システム等の遠隔監視システムについて、9-10月をめどに自動分析ソフトを活用できるようにする。 ◇「医廃管理条例」を発表
温家宝首相はこのほど第380号国務院命令に調印して、「医療廃棄物管理条例」を発表した。6月26日に新華社より、同条例を全国に公開した。国務院第10次常務会議で可決された同条例は、総則(基本原則)、医廃管理の一般規定、医療衛生機関の医廃に対する管理、医廃の集中処理、監督管理、法的責任、附則からなっている。全部で7章57条であり、公開の日から有効となった。 ◇自動車解体ラインに廃液再生施設を計画
自動車の解体およびシュレッダー業のイワオ(京都府八幡市、ー光一社長)は年内をめどに、自動車解体ラインに廃液再生施設を整備する。解体時に回収するガソリンは自家利用し、廃油や不凍液などは油水分離槽で処理した後に産廃として委託処理しているが、再生施設により油分はA重油の代替として再利用できるようになり、資源の有効利用や処理コストの削減などを期待できるという。 ◇焼却灰など65%混入の下水道管
土木工事や建築工事の企画・設計などを行う10社が加盟するエコセラミック管入替工法研究会(事務局:大林道路)は、既設下水道管を非開削で破砕し、同径以上の新設セラミック下水管を入れ替える「管入替工法」に汚泥焼却灰などを65%以上混入したリサイクルセラミック管を採用すると発表した。 ◇ICタグで産廃を「追跡」
環境関連のNPO(特定非営利活動法人)「エコ・テクル」(事務局・福岡市)は、7月に法人認可されたのを受け、8月からICタグやGPS(全地球測位システム)などのIT技術で廃棄物の処理や移動情報を管理する「環境ガードシステム」の本格運営を開始する。 ---- 8月11日号は休刊です。----
8月18日号ダイジェストニュース
◇来年末に新たな処理施設
住宅系の建廃処理が主力の永川組(横浜・瀬谷、永川武夫社長)は鶴見区大黒町の工業専用地域に建廃の圧縮・破砕などを手掛ける全天候型の中間処理施設の起工式を20日に行う。 ◇エコセメント化施設で調印
東京都三多摩地域廃棄物広域処分組合(管理者・土屋昌忠武蔵野市長)は武蔵野市役所内で7月31日、太平洋セメント・荏原 建設特別共同企業体と、エコセメント化施設に関する建設工事請負を、東京たまエコセメント(尾花博社長)とエコセメント化施設に関する運営業務委託の契約の調印式を行った。 ◇廃材調達が堅調
建設業や製造業などから幅広く固形産廃を受け入れているカナキン(神奈川県平塚市、田代清美社長)の売上が堅調に伸びている。昨年10月に平塚市東八幡の工業団地内に破砕・選別の中間処理施設を竣工し、保管量の変更手続を経て今春から本稼働を始めて以降、廃材の搬入量が毎月増えている。 ◇都内で給食残さを肥料化
五十嵐商会(東京・練馬、五十嵐和代社長)は、練馬区立の小中学校や保育園から出る生ごみを、特殊肥料にリサイクルする事業を軌道に乗せている。1次処理用の発酵装置を備えた施設で、1日平均4.5tの生ごみを受け入れており、今後は処理能力1日5t以上のごみ処理施設として設置許可を取得し、食品リサイクル法の登録再生利用事業の認定も受けたうえで、生ごみの受け入れを都内の他区や民間事業者に拡大することを視野に入れている。 ◇廃食油利用/バイオマス燃焼装置開発
山一金属(静岡県裾野市)は、水分やごみなど不純物が入った状態の廃食用油をそのまま投入して燃料利用できるプラントの開発に成功した。ボイラーでは初めてとなる、(財)日本環境協会のエコマークの認定も受けている。 ◇各地域におけるPCB廃棄物処理事業の進捗状況
環境事業団は「各地域におけるPCB廃棄物処理事業の進捗状況」をまとめた。 ◇廃船処理で報告まとめる
国土交通省は8月までに、今秋予定している総合実証実験について、昨年度の広島に加え、千葉、静岡など全国数カ所で実施することを明らかにした。実験は、2003年度FRP廃船高度リサイクルシステム構築プロジェクトの実施計画に基づくもので、02年度の実績とともに7月までに同省がまとめた。 ◇電子化でグリーン購入促進
ソフトウェアの企画・開発・販売を手がけるファイン(大阪市、古川武志社長)は、グリーン購入時の参照となるエコマーク商品をデータベース化した「グリーンステーション」(GS)の運営を強化する。多数メーカーのエコマーク商品を集め、カタログやCD-ROM、WEB媒体を用いてグリーン購入に必要な商品情報の提供を行うほか、直接見積もり、問い合わせができる。 ◇県医師会と情報交換活発に
(社)神奈川県産業廃棄物協会の医療廃棄物部会(部会長・古敷谷裕二氏)は神奈川県医師会との情報交換を活発に行っており、医療廃棄物適正処理に向け、電子マニフェストによるモデル事業を検討していることを明らかにした。
8月25日号ダイジェストニュース
◇遊技機リサイクルを開始
産業廃棄物、一般廃棄物の収集運搬・処分を手がける丸和産業(山形県長井市、那須和俊社長)は遊技機関連6団体によるリサイクル業者選定を受け、ぱちんこ台、スロットなどのリサイクル事業を本格的に開始した。 ◇容リプラ総合R工場建設へ
廃棄物処理大手のヤマゼン(三重県上野市)は容器包装プラの再商品化から再生原料によるパレット製造まで対応する総合リサイクル工場の建設に着工した。新工場は滋賀県甲南町に設置され、今年11月完成、来年4月の稼働を目指す。 ◇バイオマス 事業可能性を調査
八木建設(徳島県阿南市)は、建設系の木くずなどを原料とするバイオマス事業に着手する。今年度は事業可能性調査を行い、2005年度中に1日当たり5―10tのプラントを建設する計画。木くずから回収した水素ガスを熱源に、地域の事業所に電気などを供給するほか、水素ガスの販売なども構想している。 ◇PFIたい肥施設が順調
岩手県金ヶ崎町で、PFI方式を導入して食品廃棄物や家畜ふんのたい肥化事業を展開しているオーガニック金ヶ崎(永澤良次社長)の施設が、本格稼働から3年目に入り、稼働率は8割に達した。施設の運営費だけでみると、2002年度時点で黒字に転換。 ◇蒸気ジェット乾燥機を拡販
独自の蒸気ジェット式乾燥機を手掛ける三友工学(埼玉県川口市、池上綽彦社長)は、汚泥などの産廃処理用に乾燥機の販売を強化する。処理対象物の性状に応じた最適なシステムを提供するため、真空乾燥機を扱うF・E・C(兵庫県)との間で、このほどクロスライセンスを締結。 ◇ぱちんこ台の自動釘抜き機
遊技機販売のユーギシステム(山形県酒田市、古田寅造社長)が開発、販売している廃ぱちんこ台の自動釘抜き機「マッハ1」(実用新案登録済み)は1枚あたり約60秒、全自動時1サイクル約2分で釘を抜く。 ◇原材料の90%が循環資源
積水化学工業の100%出資子会社で外構工事などを手掛けるセキスイエクステリアは、今月から保水性セラミック建材「エコテリア・保水ペイバー」と屋上緑化を軸に、都市のヒートアイランド対策事業に本格参入した。 ◇跡地利用に早期着手
一般廃棄物と産業廃棄物の処分を手がける千葉産業クリーン(千葉県銚子市、西條昌良社長)は、管理型最終処分場が稼動中の段階から埋立完了後を想定して、処分場内に複数の井戸を設けて内部のガスや水を処理する対策に乗り出した。 ◇2003NEW環境展・大阪会場特集号
今回で9回目を迎える「2003NEW環境展・大阪会場」は、9月3日(水)から6日(土)までの4日間、「人と地球の未来を守る環境革命への挑戦!」とのテーマのもと、インテックス大阪(大阪市住之江区)1、2、3号館、屋外会場で開催となる。開催規模は、過去最高であった前回の記録(214社・758小間・来場者6万6740人)をすべて上回る217社・773小間の出展規模となり、動員計画も約7万人を予定、アジアからの出品や来場者も多く、関西発の環境ビジネスの盛り上がりと期待を象徴する展示会となっている。今回の開催記念セミナーは、(1)改正廃棄物処理法と関係事業者の対応(9月3日・午後) (2)進みゆく食品リサイクル―制度運用と最新事例(9月4日・午前) (3)炭化処理にみるバイオマス利用の現状と未来(9月3日・午後) (4)廃プラリサイクルビジネス最前線(9月5日・午前) (5)施行迫る!自動車リサイクル法のゆくえ(9月5日・午後) (6)産業廃棄物処理業の会計のあり方と税務(9月6日・午前)、と最終日には、「全国産業廃棄物処理業者名刺交換会(9月6日・午後)」を行う。今回初の特別セミナー「失意のどん底からの脱出―実践経営と人間力のすすめ」として、ナニワの名物社長・お好み焼きCHIBO(千房)代表取締役社長の中井正嗣氏から経営ビジネスの話しを聞く。 ■開催概要 9面 ■展示会の見どころ 10,11面 ■展示会の会場図面 15〜17面 ■後援団体メッセージ 18面 ■出品案内 23〜45面
有害廃の補助、1/2想定/性状等から最適処理法
「スーパーソル」のプラント導入
石膏粉混ぜ現場処理も
食品残さもブレンド
焼却監視をネットで代行
国務院常務会議で可決
ASRの固形燃料化施設も順調に稼動
ノリタケと共同研究発表
8月から本格運営スタート
横浜臨海部で日量1000t/住宅の新築建廃に特化
公設民営で契約額764億円
ISO、コンテナ保管奏効
食リ法再生登録も視野に
ランニングコストは6円/リットル
今秋、千葉や静岡などで実験へ
エコマーク商品を一元化
電子マニフェなどを検討
総合中間処理へ、施設整備/6団体選定、手分解2ライン
年間2万t以上、成型品も
地域で木くず循環利用
企業からも残さ受入増へ
対象物に応じて真空式も/食品汚泥用などに提案
今秋にはリサイクル事業も/1枚約60秒、各メーカーに対応
保水セラミックで屋上緑化
炉のDXNは基準の1000分の1/完了後見据え、水等処理
日報イベント主催、2003NEW環境展・大阪会場が開催/人と地球の未来を守る環境革命への挑戦!
過去最高「217社・773小間」規模/1、2、3号館・屋外の4会場で/アジアの環境ビジネス拠点の役割も