循環経済新聞・バックナンバー“2004年1月度”
2004新春特別号No.1 04年の新年第1号となる本号は、89年(平成元年)4月の弊紙創刊から数えて通算700号に当たり、この春には創刊15周年を迎える。この間、廃棄物処理法は91年、97年、00年、03年と4回にわたる大型改正が行われ、廃棄物対策も適正処理システムの確立、適正処理の厳密化、基本法や個別法と連動したリサイクル促進など様々な重点施策を打ち出してきた。特に、03年の法改正で自主的なEPRとも言える広域認定制度が導入され、循環型経済社会の構築がまさに廃棄物対策のめざすべき方向として本格的に進む兆しが出てきた。 ◇大きな目標は処理コストの内部化
03年6月に成立した改正廃棄物処理法が昨年12月1日から本施行した。不法投棄等の防止とリサイクル促進制度の創設が2つの大きな柱だが、処理法は91年以降、わずか12年の間に今回を含めて4回に及ぶ大型改正を行っており、小幅とは言え、1月に開会する通常国会で再び改正案を提出するという情報もある。本紙では元全国産業廃棄物連合会事務局長で廃棄物処理法に精通している木村博昌氏に廃棄物制度と処理事業の現在・過去・未来について、昨年6月の改正法の要点も交えて聞いた。 ◇広域認定、委託処理も対象
03年6月に成立した改正廃棄物処理法が昨年12月1日に本施行した。同日までに条文・政令・省令のすべてが出そろい、11月28日付けで環境省から各都道府県・政令市の主幹部局長宛てに施行通知が発令されており、細則も明らかになった。制度の全容が明らかになったので、本紙では改正法の各要点ごとに概説してみた。(※作夏までに制度の全容がほぼ明らかになった廃棄物処理施設整備計画の関連を除く。) ◇新春インタビュー 加藤修一環境副大臣
◇環境装置生産実績 02年度は1兆5674億円に
(社)日本産業機械工業会は、2003年11月末までに02年度の環境装置生産実績の調査結果を明らかにした。同調査は、1966年から行われているもので、02年度は同工業会と優良環境装置協議会の会員145社を対象にアンケート調査を実施。このうち、官公需に主軸を置く大手プラントメーカーを中心に、環境装置関連の生産実績があると回答した109社の集計を行った。同工業会がまとめた資料から、調査内容を抜粋して紹介する。 ◇資金運用見直し背景に
建機や建設資材のレンタル業界から、環境産業に熱い視線が向けられている。建設業界では公共事業の縮小から建設業者の経費削減が進んでいるが、建機ももちろんその対象となっており、必要な時にだけ調達できる建機レンタルへの依存度が高まっている。レンタル各社の動向をまとめ、環境機器レンタルの現状を探ってみたい。 ◇旧軍毒ガス弾の危険再浮上
環境省は、毒ガス弾等による被害の未然防止を図るため、関係省庁と都道府県などの協力を得て、1973年(昭和48年)の「旧軍毒ガス弾等の全国調査」のフォローアップ調査を行い、その結果を公表した。11月28日には内閣官房長官、環境大臣名で、今後、政府一体となって、毒ガス弾等による被害の未然防止のために適切な対応をとっていく必要があるとの声明が出された。 ◇資源R対応など地域で格差
本紙編集部では、2003年11月から12月にかけて東京23区を含めた全国47都市69自治体への一般廃棄物アンケート調査を実施した。回答数は68自治体で、有効回答率は98・5%。行政の分別収集状況や古紙の回収動向、事業系一廃の処理料金、清掃工場への搬入規制、事業系生ごみの自治体対応などを一覧表にまとめてみた。容器包装リサイクル法に伴う資源収集の実態や古紙の抜き取り問題に対する取り組み、自治体によって大きく異なる事業系ごみの搬入手数料、廃プラなどの受入規制、行政の要望事項などを参考に大都市圏を中心とする一廃処理事業の現状をクローズアップしてみたい。 ◇再生利用等20%の期限まで2年余
食品リサイクル法の施行に伴い、食品関連事業者に対して再生利用等20%の達成が求められるようになる2006年度まで、残すところ2年余りとなった。今年から本格的な対策に乗り出す事業者も少なくないと思われるが、同法の"再生利用等"には発生抑制、再生利用、減量の3つが含まれ、いずれの方法で目標値を達成するにしても、業種や事業所の規模に応じてさまざまな取り組みのパターンが想定される。ここでは、最近の関連事業者の動きを追うと同時に、新たに再生利用等に取り組む場合の課題や問題点を、再生利用の区分ごとにまとめてみた。 ◇病院が処理業者の後始末をさせられる?
「注射器や針などの医療廃棄物の処理は許可業者に任せてある。問題があるわけない」。病院など医療機関の考え方として当然といえば当然のようだが、近頃、そうともいえない事態が起こっている。2001年4月から施行された廃棄物処理法により都道府県が行う行政処分基準が強化され、行政処分情報の公開が進んでいる。医療廃棄物の不適正な処理事例を追ってみた。 ◇インタビュー (社)全国産業廃棄物連合会医療廃棄物部会長 渡辺昇氏
医療廃棄物が直面する処理の現状は依然として厳しい。後を絶たない不法投棄や不適正処理事例に排出・処理双方で危機感が強まっている。一方、事態打開の鍵として始まった処理業界の資質向上運動、ADPP(適正処理推進プログラム)が曲がり角に来ている。一貫して推進してきた(社)全国産業廃棄物連合会・医療廃棄物部会の渡辺昇部会長にこれまでの総括と現状、今後の展望を聞いた。 ◇排出者責任追及で危機感強めた医療機関
戦後最大規模といわれる青森・岩手県境の不法投棄事件だが、排出地域に首都圏が多いこと、しかも、1万574件の排出事業者のうち、主要業種別では、医療業が2727件と約4分の1を占めており、医療機関関係者を驚愕させている。廃棄物処理法改正により、医療機関にもその責任を追及することになった。昨年5月から東京都が都医師会などと共同で実施している「医療廃棄物適正処理モデル事業」は、こうした事件を背景に、医療機関関係者が危機感を強めたことが動機付けとなっている。本紙では、モデル事業の誕生とその背景についてまとめてみた。 ◇インタビュー 財団法人東京都環境整備公社 上田忠彦参事に聞く
(社)東京都医師会、(社)東京産業廃棄物協会、(財)東京都環境整備公社の三者共同による「医療廃棄物適正処理モデル事業」が2003年5月からスタート。医療廃棄物の処理について、透明性の高い管理システムの構築が注目を集めていたが、同公社が完成させた「医療廃棄物適正処理管理システム」は、現行のマニフェスト制度の活用に加え、排出、収集運搬、中間処理施設への搬入まで一元管理できるのが特徴。本紙では、一貫してこのシステムの構築に尽力してきた上田忠彦同公社参事に、受付から管理追跡までシステムの詳細を聞いた。 ◇廃瓦リサイクル最新動向
最終処分場の深刻な不足から廃瓦リサイクルが注目を集めてきた。各地の瓦メーカーも中間処理工場とタイアップする動きや地域の製造者が集まり組合方式でリサイクルを推進するところもある。廃瓦の現状は、生産工程から発生する産廃が約9万t、解体工事で約15万t、屋根のふき替えで約60万tの合計約84万tが1年間で発生しているとの説もある。廃瓦リサイクルの最新動向を探ってみる。 ◇廃石膏ボード再生利用の展望
石膏ボードの年間生産量は、468万tで、この中で実際の建築物に使用されるものが426万tと推計されている。新築時に発生する廃石膏ボードは42万tで、建築物の解体時に排出する廃石膏ボードは、53万tと推計される。製造時にも生産量の約5%(約23万t)が産廃で処理されているが、ほとんどが工場に戻り原料となっている((社)石膏ボード工業会・2000年)。新しい利用方法を生み出す処理業者を中心に今後の廃石膏ボードのリサイクル処理事業を展望してみたい。 ◇西日本木くずリサイクル事例集
バイオマス・ニッポン総合戦略が閣議決定され1年が経過した。製紙、セメント、エネルギーなどはこれを受け、木質チップの利用拡大を念頭に設備投資を行っているところだ。西日本の供給側業者の事例を集めることで木くずリサイクル動向を探ってみたい。 ◇自動車フロン回収量を報告
環境省と経済産業省は2003年12月3日、平成14年度のフロン回収破壊法に基づくカーエアコンからのフロン類の回収量等の報告の集計結果を公表した。その全文を掲載する。 ◇トップインタビュー サニックス宗政伸一社長に聞く
昨年10月、サニックスエナジーの苫小牧発電所(北海道苫小牧市)が竣工し、世界初の廃プラスチック専焼炉による発電事業が本格スタートした。これから正念場を迎える売電ビジネスや環境事業の現状など、同社の宗政伸一社長に心境を語ってもらった。 ◇全国の体制構築を推進
昨年11月、環境省は北海道と室蘭市に対して、環境事業団が行う北海道PCB廃棄物処理事業の対象地域を東北、北関東、甲信越、北陸にまで拡大し、これら15県分のPCB廃棄物の処理を受け入れることについての検討を要請した。 ◇最終処分場の現状と展望
日本国内では最終処分場が深刻な不足を迎えており首都圏や都市部から排出されるものは、200〜300kmの移動で最終処分場に行くことは普通の状況になってきた。最終処分場を目指して走る車輌は、日増しに距離が遠くなり、問題解決の出口の灯りが見えない状況でもある。新しい流れを中心に最終処分場の跡地利用を紹介してみる。
2004新春特別号No.2 家畜排せつ物法と食品リサイクル法――。国内で発生する廃棄物総量の約6割を占めるといわれる生物系廃棄物の処理で、この2つの法律が関連業界に及ぼす影響は大きい。家畜排せつ物法が本格施行されるのは今年11月。一定規模以上の畜産農家にとって、ふん尿対策は"待ったなし"だ。食品リサイクル法でも再生利用等20%の達成を関連事業者に義務付けるまでの期限が2年半を切り、「そろそろ何らかの対策を」と考えている事業者は少なくないだろう。いずれの場合も、対策の具体的な中身として主流になると思われるが、肥料化(たい肥化)による農地還元だ。生物系廃棄物のリサイクルではもっとも馴染みがあり、現状でリスクの少ない方法という意味で有力な選択肢といえるが、一方でたい肥の供給過剰が予測されるため、その対応も考える必要がある。 ◇エコタウン事業で導入の動き
家畜排せつ物法や食品リサイクル法の施行に伴い、生物系廃棄物を従来の肥料化(たい肥化)や飼料化とは異なる、新たな方法で有効利用する手段として注目を集めるようになったのが、メタン発酵によるバイオガス化だ。昨年後半以降に、本紙で追ってきた生ごみ・食品廃棄物に関する事例を中心にまとめてみた。 ◇地域のバイオマス事業を模索
中四国木材資源リサイクル協会(広島県三和町、佐藤光利代表理事)は11月4日、鳥取県西部福祉保健局大会議場(鳥取県米子市)で「バイオマスと環境ビジネス」フォーラムを開催した。解体業者や木材チップ加工業者で構成する同協会が、バイオマスの普及や環境ビジネスの隆盛を図る活動の一環として実施したもので、産官からバイオマスや環境ビジネスの専門家を講師として招いた。木質バイオマスの大口需要家となる両社がどのような戦略を展開するのか、また経済産業局がどのような施策を展開しているのか、フォーラムの講演から探ってみたい。 ◇大阪府循環型社会形成に関する基本方針骨子(案)
大阪府は2003年4月に施行した「府循環型社会形成推進条例」に関して、施策の基本方針を策定するため学識経験者で構成する検討委員会による討議を行ってきたが、先ほど中間報告として基本方針骨子案を取りまとめた。ここでは方針案の全文を掲載する。 ◇徹底検証・RDF事故から見た今後の課題とは
2003年8月19日の午後2時17分、三重県のごみ固形燃料(RDF)発電所・貯留槽で爆発事故が発生し、消防士2人が殉職、作業員1人が負傷した。本号では、RDFの事故を教訓に安全性をめぐる今後の課題とポイントを徹底検証してみたい。 ◇炭化また蓄熱した固形燃料の混入が火種に
2003年8月、三重県企業庁でのごみ固形燃料の保管設備での爆発事故が発生したのをはじめ、福岡県や石川県でも保管設備内で発熱・発火を生じる事故が発生しており、原因究明と再発防止策が求められていた。環境省は03年9月にも「ごみ固形燃料適正管理検討会」(座長・武田信生京都大学大学院教授)を発足、全国ごみ固形燃料に関する実態調査を実施。早くも03年12月9日に「ごみ固形燃料の適正管理のあり方」(以下、適正管理指針)を策定している。爆発事故等再発防止へ適正管理の徹底が急務となっているが、本紙では、これまでの知見を踏まえ、全国のごみ固形燃料の製造・利用施設の現状及び課題についてまとめてみた。 ◇廃棄物処理の規模は2.4倍に
環境ビジネスの市場の展望に期待が集まっている。環境省が昨年発表した「わが国の環境ビジネスの市場規模及び雇用規模の現状と将来予測についての推計」で、前回の予測を上方修正したもので、各分野で市場規模が上向きに訂正されている。特に今回の廃棄物処理の市場規模は、2000年時点で2兆9134億円から10年には6兆9981億円と2.4倍以上に成長すると推測しており、20年には10兆5586億円まで伸びるとしている。 ◇廃プラの中国輸出事業
中国は、海外からの廃プラ輸入を年々増加させており、欧米からも輸入をスタートさせた。年間50万t以上輸入している日本の廃プラにも一層期待をしているようだ。一方、廃プラを原料化する工場も日本からの進出が目立つようになってきた。新しい展開を見せる「廃プラの中国輸出事業」を紹介してみたい。
◇空き缶リサイクルビジネス特集
◇空き缶リサイクルビジネス特集
日青鋼業、北九州エコタウン、タケショウ、安田産業グループ、山一金属、ハイネット、アニメックス、都市クリエイト、近畿コカ・コーラボトリングの事例紹介。 ◇2004年度の指定法人(日本容器包装リサイクル協会)に登録した再商品化事業者
◇規制対応とともに細かい事業分析が必要に
建廃事業は00年度(平成12年度)の廃棄物処理法の改正と建設リサイクル法の成立を受けて、確実に転換期に入っている。排出事業者にマニフェストを活用した最終処分先までの確認を義務付け、木材やコンクリートなど建廃の分別・リサイクル体制の有無が実質的な委託処理の原則になった。 ◇廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律の施行について(通知)
◇今後の処理制度見直しに向けた要点
昨年6月の通常国会で抜本改正を行い、先月から本施行を始めたばかりだが、環境省はさらに法改正も含めた廃棄物処理制度の見直しに踏み出した。一昨年12月の中央環境審議会による意見具申「今後の廃棄物・リサイクル制度の在り方について」で施策の方向性が明文化され、昨年6月の処理法改正が意見具申に基づくものだった。 ◇自動車R法施行へ、動き徐々に
自動車リサイクル法の引取りに係る登録、解体業・破砕業に係る許可の関連事項が今年7月に施行されるのを受けて、関連業界を巡る動きがにわかに慌しくなってきた。 ◇協力業者のネット化進める
(社)日本自動車工業会(自工会)と(社)日本自動車車体工業会(車工会)は、商用車架装物リサイクルの進捗状況について、募集をかけている処理・再資源化協力事業者ネットワークへの参加予定業者が10月現在で67社(施設数82カ所)にのぼっているとした。フロンを含む断熱材や架台木材、FRPの処理・リサイクルを行う処理業者に対してアンケートを行うとともに、ネットワークへの参加を呼びかけたもの。 ◇ASRリサイクル
自動車リサイクル法では、自動車再生利用において障害となっているフロン・エアバッグ・シュレッダーダスト(ASR)の3品目について、メーカーにリサイクルを義務づけることとなる。3品目のうち、最もリサイクルが困難なのは言うまでもなくASRだ。ASRの再生利用については、各シュレッダー業者も取り組んでいるところだが、決定的な手法は開発されておらず、今のところは熱溶融による減容固化から最終処分という処理方法が一般的なようだ。 ◇タイヤリサイクル
廃タイヤのリサイクルシステムが変わり始めた。製紙業、鉄鋼業などが現在進めている受入拡大で、新たに年間30万t程度の大口需要先が出現し、処理業者によるチップ化施設が整備される。その一方で、メーカーはサーマルリサイクル依存からの脱皮を模索し、処理業者にも大口需要のみに依存しない独自のリサイクルを進める動きがある。今回は製紙、製鉄、メーカーの取り組みを追ってみた。 ◇臭素化DXNで初の調査
環境省は、2002年度に行った臭素系ダイオキシン類の排出実態などの調査結果をまとめた。臭素系ダイオキシン類の排出実態などの把握を目的に、臭素化ダイオキシン類の暫定マニュアルに基づき行った初めての調査になる。 ◇広域認定制度が始動
昨年の廃棄物処理法改正の中で、注目される項目の一つとして、廃棄物の広域的処理についての認定制度があげられた。ここではこのうち主に建設系の産業廃棄物について、新制度導入に伴ってどのような事業動向の変化があるのか検討する。 ◇環境企業誘致で産業活性化
エコタウン、リサイクルポートの承認、指定が広がり、事業も様々な成果をあげつつある。東北地方でも既存のインフラや技術を活用した事業が展開されているが、今回はその中の秋田北部エコタウンと酒田リサイクルポートの概要をまとめてみた。 ◇クローズアップ・産廃版新東京ルール
全国に先駆け、適正処理を徹底し、不適正処理の要因を断ち切る取り組みは、東京都の産廃行政に課せられた責務――。都は新たな東京ルールを策定する意向を固めている。都廃棄物審議会の産業廃棄物部会(部会長・小泉明・東京都立大学大学院教授)での議論をふまえ、新たな東京ルール策定の背景や狙い、課題について探ってみた。
1月12日号ダイジェストニュース
2004新春特別号No.3 廃棄物処理法施行規則を改正する省令が12月24日公布され、今年1月1日から施行された(一部は来年1月1日施行)。来年1月1日から完全施行となる自動車リサイクル法やBSE(牛海綿状脳症)に係る死亡牛の適正処理、ダイオキシン類対策特別措置法施行令の改正に対応するためのもの。 ◇段ボ古紙の回収、強化へ
一廃大手の都市クリエイト(大阪府高槻市、前田晋二社長)はリサイクル工場の新設に伴い、事業系容器のほか、段ボール古紙の回収事業を強化する。現状で月間1000t程度の古紙取扱量を5倍の5000tまで拡大したい考え。 ◇塩ビ管Rシステムを拡充
塩化ビニル管・継手協会(東京・港)は12月17日、従来の塩ビ管リサイクルシステムを拡充し、受入拠点として新たに産廃中間処理会社と契約を結んだことを明らかにした。現在メイナン(千葉県市原市)、タツノ開発(愛知県半田市)の2社と契約しており、04年度に7社、05年度には16社、最終的には30社程度と契約する計画だ。 ◇バイオディーゼル燃料を普及へ
動植物性油脂を原料に生成されるバイオディーゼル燃料の普及促進を目指し、プラントメーカーや廃食用油回収・燃料化業者からなる「日本バイオディーゼル燃料協議会」がこのほど設立された。会長には、緑産代表取締役会長の小管定雄氏が就任。燃料化技術としてメチルエステル化のほか、エマルジョン化による燃料への利用を含めた事業をトータルで推進する。 ◇高水分残さをペレット化
宮本製作所(群馬県松井田町、宮本忠社長)は、食品工場から排出される動植物性残さや汚泥を短時間でペレット化する造粒乾燥システムを開発した。含水率85%の原料に対応でき、素材によっては処理後に土壌改良材として利用することも可能。すでに味噌の絞りかすを処理する用途で、群馬県内の処理業者に第1号機を納入している。 ◇国家「生産者責任延伸制度」制定へ
10月30日、国家環境総局の指導のもと、国内外携帯電話生産・販売・原材料供給・アフターサービス企業30社以上が、環境にやさしい製品の製造開発を呼びかけ、責任を持って自発的に廃棄携帯電話と部品回収を行うことを共同で提議した。国家環境保護総局・潘岳副局長が出席して演説した。 ◇上海に処理施設を新設
廃プラを破砕し輸出する新南(東京・品川、斉藤恭平社長)は、上海にリサイクル施設を新設する。横浜にも新たに施設を設置する予定で、来年度売上7億円を目指す。 ◇ディーゼル車を天然ガス燃料に
CSK(名古屋市)は、現在使用中のディーゼルトラックに使用されている軽油燃料を天然ガスに取替え、天然ガス自動車として運行する改造技術を確立し、来春をめどに営業を開始すると発表した。当初は、いすゞ自動車のエルフKC-NPR71-LR改型の2〜3t車に限定して対応するとしており、初年度500台の付け替えを目指す。 ◇DXN削減目標達成へ
環境省は都道府県等の89地方公共団体からの報告に基づき、02年4月1日から03年3月31日までを対象として、ダイオキシン類対策特別措置法の施行状況等を取りまとめた。 ◇エコタウン事業の最新動向
エコタウン事業は、全国的に着々と進展を見せており、各地の産業構造や地域ごとのオリジナリティーあふれる方式を採用し、独創的なリサイクル処理を行っている。稼働率などに課題を残すが、最終処分場や中間処理工場の建設が困難な現在、期待は大きい。最新の動向を探ってみた。 ◇土壌汚染対策レポート
土壌汚染対策法が施行されて後1カ月で1年を迎える。調査対策事業を展開する参入企業の増加や、金融機関の土地担保に対する新たな評価手法の導入など、法施行の影響は大きく広がった。一方で法運用上の課題も浮上してきているのが現状だ。施行状況のほか、東京都や企業などの取り組みをまとめた。 ◇事業者の最新動向
土壌浄化市場は、一部の有力コンサルタントやゼネコンのグループ化が進み、中小規模の独立系の調査機関には参入が難しいとされるが、この状況を変えようとする事業者も出てきた。 ◇土壌汚染浄化特集
指定区域の台帳に記載された土地は評価をゼロとする。――2003年2月17日、滋賀銀行(本店・滋賀県大津市、高田紘一頭取)の汚染土壌への方針が朝日新聞の第一面で報道され、大きな反響を呼んだ。 ◇平成14年度ダイオキシン類に係る環境調査結果について
環境省は2003年12月5日、ダイオキシン類対策特別措置法に基づき02年度に国および地方公共団体が実施した全国の大気・水質(底質を含む)・土壌のダイオキシン類環境調査結果を取りまとめた。調査結果の一部を抜粋して掲載し、特に大気中の濃度について現状を見ていきたい。 ◇カナダ環境産業視察・関西メディアミッションレポート
日本の国土の26倍にあたる997万km2のうち、7割を広大な原生地域で占めるカナダ。自然豊かな風土に育まれた経済と産業、確立された州政府自治。その中で、持続的開発という理念に基づいた新しいエネルギー生産への取り組み。そしてそれらを支えるため、磐石な環境技術の成長が期待されている。ここでは、昨年11月29日から12月7日にかけてカナダ政府が実施した「カナダ環境産業視察・関西メディアミッション」から、国内6000社を超えるとされる環境関連企業のうち、カナダ西部に位置するアルバータ州で、廃棄物処理に取り組む企業・行政の事例を紹介するとともに、アルバータ州環境大臣ローン・テイラー氏にお聞きした「州が進める環境政策」について紹介する。 ◇減量化・リサイクル時代の管理型処分場
最終処分場は“残余容量があと○○年しかない”とか“容量が逼迫して処理料金も上がるだろう”とか、とかく一般的に語られることが多い。そうかと思えば、“リサイクルが時代の流れ”などとその存在意義を軽視する論調もしばしば見受けられる。実際の状況はどうなのか。管理型最終処分場について、公共関与のものを中心にごく簡単にまとめてみた。 ◇放置艇問題、解決なるか
国土交通省と水産庁が2003年9月に公表した調査結果によると、全国で約13万4000隻のプレジャーボートが放置艇にあたることが確認された。国土交通省はセメント燃成によりFRPを原燃料に利用する「FRP廃船高度リサイクルシステム構築プロジェクト」を立ち上げ、05年度の事業化を目指して実証試験や検討を進めてきた。民間企業でも取り組みが進み新製法による微粉末化や成形ブロックに再生するなどマテリアルリサイクルへの道が拓かれてきた。FRP処理が実験の段階から現実化することで、放置艇問題解決への糸口が少しずつ見えてきたようだ。 ◇業務用生ごみ処理機の市場動向
業務用生ごみ処理機メーカーを対象に、本紙編集部が昨年12月に行った実態調査から、有力メーカーを中心とする55社の累計納入台数が1万4439台に達していることが明らかになった。年度別では、2000年度をピークに01年度、02年度と減少。03年度は前年度並みのペースで推移している。食品リサイクル法対応に関連した需要増の傾向は見られないが、処理型式別では小型を中心に乾燥型が上向きにあること、減容・消滅型では菌床の取り出し・交換を行うタイプと、排水処理と組み合わせて処理するタイプがシェアを2分していることなどがわかった。調査は例年通り、メーカーへのアンケートをベースに行い、納入台数のほか、微生物資材や副資材の使用状況、処理生成品の扱い、処理機のタイプ別にみた本体価格の平均などを調べた。 ◇処理室爆発事故の概要と今後の対策について
昨年11月に起きたイオン大和ショッピングセンター(SC)の生ごみ処理室爆発事故は、2006年の食品リサイクル法完全施行に向け、対策を検討していた排出事業者をはじめとする関係者に大きなショックを与えた。今回の事故によって、生ごみ処理機業界全体が、処理機の安全管理に関する認識を高め、具体的な取り組みを強化するチャンスが到来したといえる。そこで、事故の詳細を明らかにするとともに、今後、関係者に求められる対応を模索していきたい。 ◇建設廃棄物・電子マニフェスト特集 傾向と事例
昨年6月の改正廃棄物処理法の制定時に、衆参両院の付帯決議で義務化も視野に入れつつ普及拡大を図ることと示されたのを受けて、電子マニフェストの義務化が議論の的になっている。システムや制度自体の課題は別として、建廃マニフェの電子化に当たっては建設業界間、建設業と処理業、1次中間処理業と2次以降の処理・処分業者など関係間の連携が欠かせない。電子化を巡る建廃分野の動向や建設会社の一部個別事例を追ってみた。 ◇建設副産物の展望
国土交通省の建設副産物実態調査(2000年度)によると建設廃棄物の排出量は、約8500万tで産業廃棄物総量約4億tの21%を占めている。建設系の中で品目別に見ると最も多いコンクリート塊が3500万tで、アスファルト・コンクリート塊=3000万tの2種類で建設系全体の排出量の約76%となっている。建設混合廃棄物(年間500万t)も最終処分場に持ち込む量が限られており、トロンメル等で残土分を取り除くケースは増えている。今後、課題となる残りの建設汚泥(800万t)や建設発生木材(500万t)を中心に現状と展望を探る。 ◇産廃業界の労働災害の現状と課題
2000年度の全製造業の1事業場あたりの災害件数は0.054件だが、産廃処理業の災害発生件数は0.34件で6倍強。社団法人中央労働災害防止協会が産廃処理業者を対象に実施した「安全衛生管理実態調査報告書」では、改めて業界の安全衛生対策の遅れが浮き彫りになっている。報告書では産廃処理業の特性を踏まえた分析を試みており、産廃の爆発物や感染性廃棄物などが混入していたケースが平均で36.5%の事業場で経験していること、最終処分場に持ち込まれた産廃が原因で火災や爆発事故を起こした事業場は全体の6.7%を占めていることなど、処理業界が今後、安全衛生活動に本格的に取り組む上で示唆に富む内容となっている。
◇インタビュー「展望・産廃業界の安全衛生活動」
(社)全国産業廃棄物連合会は、中央労働災害防止協会(以下、中災防)の指導のもと、今年4月をめどに連合会内に安全衛生協議会を発足、各都道府県産廃協会の安全衛生協議会と連携しながら、労働災害防止へ業界を挙げて取り組む体勢を構築、会員業者の全事業場で安全衛生活動を活発化させる方針だ。本紙では、こうした活動を一貫して主導、推進してきた梅田佳暉・全産廃連理事・安全衛生基盤整備委員長に、安全衛生活動への取り組みや今後の展望を聞いた。 ◇インタビュー「環境ISO14001と廃棄物処理業」
近年、環境マネジメントシステムの国際規格「ISO14001」を取得する廃棄物処理業者が急増している。2003年10月末現在658件の取得があり、業種別で第8位と上位に上っている。廃棄物処理業界で多数の実績があるトーマツ環境品質研究所の中作憲展氏は「事業そのものが環境保全事業といえる処理業者が、環境ISO14001を取得するメリットは大きい」と処理業者の取得を勧めている。本紙では、同氏に環境ISO14001の取得のためのポイントや取得によるメリットについて聞いた。 ◇全国初の処理業者格付け
産業廃棄物処理業者を格付けする全国初の事業がいよいよ岩手県で始まる。1月5日には申請受付を開始した。「岩手県産業廃棄物処理業者育成センター」が実施機関となり、そのセンターとしては(社)岩手県産業廃棄物協会が岩手県知事から指定された。処理業者の事故時の対応として保証金預託制度も同時に実施される。 ◇焼却規制で破砕再利用へ
ダム工事など大規模な土地造成や森林開発などに伴って発生する伐採木について、国の工事事務所やゼネコンなどの顧客がリサイクルを求めるケースが増えてきた。今回は、最近本紙で紹介した事業の一部をまとめてみた。 ◇機密書類リサイクル最前線
機密書類のリサイクルが加速している。これまで、シュレッダーをかけてから焼却処理されているのが通常だったが、国や県の機関、ISO14001取得企業を中心に機密書類までリサイクルに回す企業が現れたからだ。現在、どのような企業が機密文書をリサイクルしているのか、最新の状況を紹介する。
1月19日号ダイジェストニュース
2004新春特別号No.4 (財)新潟県環境保全事業団(新潟市、理事長=平山征夫新潟県知事)の廃棄物処理施設「エコパークいずもざき」(新潟県出雲崎町)で、12月末までに管理型最終処分場の第2期目76万9000m3が完成した。99年度から稼働している第1期目はすでに53万m3程度が埋まっており、ほぼ計画通りに2期目に移ることになった。今年4月から供用を開始する。 ◇適正管理へガイドライン通知
環境省は昨年12月25日、「ごみ固形燃料適正管理検討会」(座長・武田信生・京都大学大学院工学研究科教授)がまとめた製造・利用に関するガイドラインの報告を受け、同日各都道府県に周知・徹底を図るよう通知した。 ◇固定式汚泥処理施設を導入
廃木材やコンクリート廃材のリサイクル、土木工事、建物解体工事などを営む岡田産業(長野県須坂市、岡田勇社長)は03年11月、固定式汚泥処理の許可を取得し、操業を開始した。無機の建設汚泥が対象で、処理能力は最大で1日8時間当たり120m3となっている。 ◇バイオマス発電所を建設へ
ファーストエスコ(東京都中央区、筒見憲三社長)は、バイオマス発電施設を山口県岩国市に建設し、2006年4月に本格稼動を開始する。木質系専焼の発電所で、年間に7万5000t〜8万tの建設廃材、せん定枝などを活用する見込みだ。 ◇牛1頭も丸ごと連続処分
オーエスサービス(西村博志社長、京都研究所)はこのほど、生ごみや家畜・動物など高含水率の廃棄物処理に威力を発揮する小型焼却炉「ケマドーラ21型シリーズ」を開発し、本格販売を開始した。BSE(狂牛病)対策に伴い、牛1頭丸ごとや肉骨粉など処理困難物も対応できる。 ◇インタビュー「容リ法にEPRの徹底を」
◇タイヤR装置で売上8億円に
タイヤのリサイクル装置などを手がけるサカモト(大阪府交野市、坂本力社長)は、今期の売上高を約8億円と見込んでいる。自動車リサイクル法やバイオマスの盛り上がりを受け、需要が伸びているところ。 ◇ダム流木を再生利用
関西電力の社内ベンチャーとして発足したかんでんエルファーム(富山県上平村、岩崎実社長)は、水力発電所のダム流木を循環利用する取り組みを強化する。地域に根ざした事業とするためさらに広範な原料資材の調達と提携企業を募る方針だ。 ◇炉解体レンタルに追い風
日建リース工業(東京・千代田、関山正会長)は焼却炉解体分野の機材レンタル事業について、今期の売上目標を、前期から5割アップとする。2003年後半から民間の小型炉の解体需要が増えており、都市ごみ焼却施設解体の補助のスタートと合わせ、追い風と見ている。 ◇自動車サービス業界の廃棄物対策
自動車リサイクル法の完全施行を来年に控えて、使用済み自動車関連業界の動きが活発になる一方で、自動車関連サービス業界でも不適正処理防止やリサイクル向上に向けた取り組みが広がっている。リサイクル業界でも動きがあるが、これがどのような変化をもたらすのか。 ◇昨年の新規登録の傾向と今後の展開
2003年1月の時点で25業者だった登録再生利用事業者は、同9月末までに13業者が新たな登録を受け、38業者となった。3月から5月の始めにかけて7業者、6月末に2業者、9月中に4業者が認定されている。処理方法別にみると、肥料化が8業者、飼料化が4業者のほか、油脂化が1業者新たに加わった。バイオガス化はまだ登録がない。 ◇登録再生利用事業者の動向(本紙アンケート調査結果より)
食品リサイクル法に定められる再生利用等の目標値達成義務が生じる2006年に向け、各排出事業者は大手を中心に様々な取り組みをすでに開始している。本紙編集部は、03年8月の時点で登録が公表されていた再生利用事業者32業者に対し、その現状と登録制度の効果を把握するため、アンケート調査を行った。アンケート調査後、新たに6事業者が登録を受け、西日本の事業者が増加するなど現状はすでに変化しているが、登録制度施行の全体的な現状を読み取る材料として、調査結果及び分析結果を公表する。 ◇現場発 食品R事業の実際
食品リサイクル法への対応を図る食品関連事業者にとって、重要性が改めてクローズアップされるようになったのが、肥飼料化の受け皿となる再生利用事業者の存在だ。再生利用等20%の目標値を達成するために、外部委託によるリサイクルは有力な選択肢といえるが、関連事業者が信頼できる委託先を見つけることが困難なケースもある。そこで設けられたのが登録再生利用事業者制度で、登録を受けた処理業者は、いわば国の"お墨付き"を得た形になる。本紙ではこの制度にスポットを当て、実際に登録を受けた事業者の具体的な事業の内容や規模について取り上げる連載を、一昨年から続けている。ここでは、昨年1年間に掲載した登録再生利用事業者の記事を、ダイジェストで紹介する。 ◇全国47都道府県 グリーン購入とリサイクル製品認定制度に関する調査(2004年版)
このたび編集部では、循環型社会の形成に重要な鍵を握るとされるグリーン購入とリサイクル製品認定制度または、それに類似する自治体独自の取り組みについて、全国47都道府県に対しアンケート調査を行った。(回答率=100) ここではアンケートの回答を元に自治体のグリーン購入の実態とリサイクル製品認定制度(または類似する制度)の基準などを一覧するとともに、こうした取り組みが社会全体にもたらす効果、循環型社会形成との相関について改めて検証してみたい。
◇中国最新ごみ事情
中国は、2008年の北京オリンピックの開催や10年の上海万博に向けて急激にインフラ整備を進めており、ごみ処理に関しても様々な技術やシステムを各国から導入している。日本からの廃プラや古紙、鉄スクラップに非鉄などを再資源化する工場も次々と立ち上がり事業を始めている。昨年末の12月15日〜18日まで北京市で開催された中国国際環境展(CIEPEC2003)の出展内容も焼却技術が飛躍的に増加する等前回とは大きく変化を見せている。同展示会と廃プラを日本から輸入する企業と非鉄回収企業の現地ルポも同時に紹介する。 ◇二輪車リサイクルシステム確立へ
社団法人日本自動車工業会(自工会、東京・港)に所属する二輪車メーカー、ホンダ・ヤマハ発動機・スズキ・川崎重工業の4社は使用済みの二輪車両について今秋、リサイクルネットワークを本格的に稼動する。 ◇環境と自動車の未来
現在、世界の人口は約61億人。走行する自動車はおよそ7億6000万台に達する。都市環境の破壊、地球温暖化の起因、石油枯渇と新エネルギーの生産など、自動車と環境を取り巻く問題は、世界共通の課題として時と共に複雑化している。ここでは、昨年10月から首都圏で開始されたディーゼル車の走行規制に関わる状況と技術革新の目覚しい"究極の低公害車"燃料電池自動車の実用化に向けた動向に着目したい。 ◇トップインタビュー・末吉興一北九州市長に聞く
現在、全国19カ所まで広がりを見せるエコタウン。その中でもモデル的な存在として、ひときわ関心を集めているのが、1997年に国内第1号として始動した北九州市のエコタウンだ。かつて公害問題に苦しんだ同市は以後、公害克服の経験を活かして環境産業の集積地へと劇的な変身を遂げた。今や「環境首都」を目指すまでに発展した北九州市だが、その背景には強力なリーダシップを発揮する末吉興一市長の存在がある。独自の“環境哲学”を唱える末吉市長に今後の戦略などを聞いてみた。 ◇廃プラリサイクル特集 建設系(1)
建設現場から排出される廃プラスチック類は、これまで塩化ビニル管・継手協会のルートを通じるなどで塩ビ管等がマテリアルリサイクルされてきたのを除くと、大半が埋立処分されてきた。処理業界の大勢はサーマル、ケミカルだが最近になってマテリアルリサイクルに積極的に取り組む事例も出始め、コスト面でも安定型処分やサーマルに比べて優位だという。ここでは建廃プラの排出状況と、今のところ希少なマテリアルリサイクルの事例について触れてみる。 ◇廃プラリサイクル特集 建設系(2)
建設系廃棄物の中で廃プラは、分離が困難で、容量が大きいこともあり処理が難しいとされている。建設系廃棄物の廃プラ処理の現状を紹介してみたい。 ◇廃プラリサイクル特集 建設系(3)
建設系の廃棄物の中で、軽量のため物流コストが大きい廃プラは、再生利用するためには様々な課題を含んでいる。建設系廃プラをマテリアルリサイクルしている処理業者を中心に廃プラユーザーと合わせて紹介する。 ◇廃プラリサイクル特集 容器包装
容器包装リサイクル法について、見直しの声が全国的に高まる中、同法の中心部分に当たるプラスチック製容器包装(以下、容リプラ)の問題が顕在化している。02年12月には、全国容器包装プラスチックリサイクル促進協議会(飛田尚芳会長)が設立され、経済産業省と(財)日本容器包装リサイクル協会(以下、容リ協)に意見書を昨年、提出したほか、容器包装プラスチック油化事業者協議会(上山元雄会長)は02年6月に経済産業省など関係5省庁を回って油化工程について、高炉原料化といかに違うかを説明するなど、生き残りに必死に動いている。環境省、経産省が、容リ法の見直しについて検討を始めた中、再商品化委託費用の多くを占める容リプラの今後の動向が注目される。 ◇廃プラリサイクル特集 工場・使用済品
工場系の廃プラと一口に言っても、成型品材料の余剰品などバージン材とほとんど品質が変わらないものから、再生利用がほぼ不可能で焼却・埋立するしかないものまで、その性状は様々だ。 ◇廃プラリサイクル特集 使用済品(PC等)
◇PRTR情報を活用する
日本の画期的な有害化学物質管理制度であるPRTR制度(化学物質排出量・移動量届出制度)による01年度データが、昨年初めて公開された。環境報告書を作成する企業数も年々増加するなど、環境情報開示の動きはさらに広がる勢いだ。PRTR制度に基づく廃棄物の状況や、環境会計の現状等をまとめた。 ◇ダイオキシン類特別措置法の施行状況等 焼却施設廃止5772件
環境省は02年度のダイオキシン類対策特別措置法の施行状況とダイオキシン類の排出量の目録(排出インベントリー)をまとめた。
1月26日号ダイジェストニュース
◇ASRリサイクル施設竣工
シモダ産業(新潟県柏崎市、霜田彰社長)は12月、同社荒浜工場内に自動車シュレッダーダスト(ASR)などを処理するガス化溶融リサイクル施設を竣工した。処理能力は1日(24時間)あたり100tになる。自動車リサイクル法の再資源化基準となるASR投入施設活用率0.4以上を満たす施設として、シュレッダー業者の他、自動車メーカーからも注目されている。 ◇容リプラのRPF化を開始
一廃・産廃処理業の安山クリーンサービス(兵庫県姫路市、安山乗基社長)は1月から地元・姫路市の容器包装プラスチックを固形燃料(RPF)化する実証テストに着手した。容リプラを独自ルートで燃料利用するのは、全国的にもまれなケースで今後、品質や歩留まりの改善を図りながら実用化への可能性などを探っていく。 ◇京阪神から混廃受け入れへ
神戸ポートリサイクル(神戸市、松本隆也社長)は今年から混廃の受け入れを本格的に開始する。同社は海上バース(船着場)に隣接した中間処理施設として昨年7月に稼動を開始。木くず、廃プラ、廃タイヤの3品目について受け入れ、処理を行ってきた。今後、京阪神地区を中心に受け入れ強化を図っていく。 ◇ラーメン店の豚ガラ利用
共栄美化(神奈川県海老名市、菅野二郎社長)は、食品廃棄物をペットフードにリサイクルする事業に乗り出す。ラーメン店から排出される豚骨ガラを主原料に、独自のノウハウで1日300sの犬用ペットフードを製造する計画を進めており、海老名市内に空き工場を借り入れて設備を導入し、2月末から3月かけて事業をスタートさせる。 ◇小型ガス化発電システム
小型廃棄物ガス化発電システムの開発を進めてきたマイクロ・エナジー(東京都町田市、橋本芳郎社長)は、24時間連続運転を含めた200回以上の実証試験を終え、商品化の仕上げに入った。年度内にも食品加工メーカーや製材所向けに、フィールドテストを兼ねて木質廃棄物を対象にしたシステムを計4台導入し、稼働状況を確認したあと、7月からの全国販売を目指す。 ◇プラ処理協調査 プラスチック製品の生産・廃棄・再資源化・処理処分の状況(02年)
プラスチック処理促進協会(東京・中央)は、02年の「プラスチック製品の生産・廃棄・再資源化・処理処分の状況」をまとめた。 ◇蛍光灯リサイクルの新工場
JFE環境(本社・横浜市、福武諄社長)では同社中間処理工場(横浜市鶴見区)に隣接するJFEエンジニアリング鶴見事業所の敷地内に、廃蛍光灯リサイクルの新工場が完成、今月末から稼働を開始する。 ◇NPO連帯で都市緑化に弾み
ビルの屋上や公園など都市部の緑化を円滑に進めるため、環境・教育・エネルギー事業関係者およそ15人が発起人となったNPOグリーン・アライアンス(NGA)(神戸市、杉野慶一代表)が来月創設される。 ◇低濃度PCB対策委で指摘
PCBを使用していないはずの変圧器などに低濃度のPCBに汚染された絶縁油を含むものが存在することが発覚した問題について、昨年12月26日に開かれた低濃度PCB汚染物対策検討委員会の席上、数名の委員から国側に対して「対策を検討するというだけでなく、至急、変圧器の所有者に対して(具体的な対応が決まるまでは)『すぐに捨てないでほしい』という緊急措置を申し入れることが必要」などとの指摘がなされた。
1月1日号ダイジェストニュース
◇短期間で4回にわたる大型改正
「循環型」「適正処理」両軸の徹底、いっそう大切に/今年は、再び処理法改正も
廃棄物対策の激変とともに15年、創刊700回を迎える
廃棄物制度と処理事業−その現在・過去・未来−
廃棄物処理法03年6月改正の概説
「環境立国」実現へ/廃棄物処理法改正案を提出
研究開発費は削減の傾向/ごみ処理装置は8000億円台
建設業の影響で各社注力/機運高まる環境機器レンタル
環境省がフォローアップ調査/茨城・神栖の事件きっかけに/環境調査、安全確保必要に
全国47都市・一般廃棄物アンケート調査から見た自治体動向
食リ法対応の課題と関連事業者の動向/取組方法は多様化
処理費二重取りとの反発必至/リポート 不適正処理事例を追う
曲がり角に来ている医療廃棄物ADPP/注目度が高まるほど中身が問われる
リポート 青森岩手県境不法投棄事件と医廃適正処理モデル事業/医療業2727、県境不投で排出者業種別で最多
医廃の排出から収集、処分まで情報を一元管理/徹底した追跡管理で透明性高いシステムを
年間約84万tの再生利用/エコマーク商品や透水タイルにも/製造者責任を組合方式で
増加予想に対応する事業者/受け皿分だけ処理量も増加/年間200万tの発生量の課題
需要増見据え動き活発に/安定供給と品質がカギ
初年度は半年で389t
廃プラ発電ビジネスが始動/04年からが「正念場」に
環境事業団のPCB処理事業/東北分などは北海道に打診/収運基準検討も最終段階へ
西日本で跡地利用が活発化/掘返し実験が延命化に
1月5日号ダイジェストニュース
◇主流はやはり農地還元
畜ふん、食品廃棄物のたい肥化と製品需要/家畜排せつ物法、食リ法で供給過剰?
素材ごとに異なるリサイクル事情
一廃生ごみ用で本格稼働も/生物系廃棄物のバイオガス化――官民の取組状況
バイオマスフォーラム講演録/製紙や発電で研究進む
安全性など根本から見直し/広域処理のため必要性も…
全国ごみ固形燃料製造・利用施設の現状と課題/爆発事故等再発防止へ適正管理の徹底が急務
環境ビジネスの市場展望/持続可能な経済社会の構築へ
ビジネス新展開で扱い増加/再生利用工場の設置も
スチール缶からアルミ分離/全国でプラント導入盛んに
多様化する処理システム/事業系など潜在需要に期待
施設充実で協調と競争の側面/これからの建廃事業像
一部は今国会で法改正も/「環境立国」実現のための廃棄物・リサイクル対策(全文)
業界の再編はあるか/提携や多角化、フロン処理まで/業者指導に乗り出す県も
自動車業界が架装物Rまとめ/家電R施設での実験実施も
鉱山や製鉄が受け皿に/手解体と電炉の台頭も進む/西日本エリアの事例まとめ
新たな大口需要が出現/製紙、製鉄でセメント並に利用へ
臭素系ダイオキシン類排出実態調査/難燃プラ工場、家電R工場対象に
広域再生利用制度が大幅政変/「委託」「熱回収」も可能に
地場インフラ、物流基盤活かす
よりいい業者を評価すれば他の業者が追随/情報公開に前向きな業者は優良との期待
◇処理法施行規則が改正
廃車保管は3〜4.5m以内/BSE死亡牛処理の特例も
月間5000tを視野に
中間処理会社も受入拠点に
全国組織の協議会が発足/プラントメーカー、廃食油業者など
造粒乾燥システムを開発
国内外携帯会社が共同回収
破砕機、圧縮機など自社製/廃プラ事業で、横浜にも計画
性能回復率20%を実現
97年比で排出量9割削減
全国で19カ所が承認実績/地域で独自性活かした処理
汚染調査猶予、実施の3倍/法運用上の課題も浮上
中小調査機関の巻き返し成るか
インタビュー/顧客と環境リスクを共有
新エネルギー生産と廃棄物対策/個人の認識レベルにある環境問題
県ごとに進む公共関与/困難物の処分で対応必要に
FRP廃船処理の取り組み進む/国交省は05年に事業化目指す
食リ法施行3年目も低調/不況下で先送りの傾向も
生ごみの過乾燥と異物の混入を確認/積極的な安全管理対策を
個々の独自性尊重しつつ、業界横断のルール作りへ/処理側からひも付け改善求める声/義務化も視野に入れ、導入検討が本格化
廃木材のリサイクル率38%/建設系8500万tの行方
1事業あたりの災害件数が全製造業の6倍強/処分場に持ち込まれた産廃が原因で火災、爆発も
安全衛生に前向きな業者は適正処理にも前向き/厚労省認定、労災ワーストワンからの挑戦
環境と経営を両立させるツールとして導入を
岩手県で育成センター始動
大型造成など顧客も再利用要望
広がる機密書類のリサイクル/焼却から再生処理まで
◇第2期目77万m3が完成
エコパークいずもざきの管理型
基準値満たさない場合焼却か返品/水分10%以下、外気温度まで冷却
移動式と合わせてニーズに対応
廃木材など年間8万tを活用
DXN対応の小型炉を開発
全国的に署名運動を展開
自リ法とバイオマスに焦点
地域企業とのタイアップで
売上前年比5割増目指す
多方面で共同の取組展開/不適正処理防止と経費節減
登録再生利用事業者/1年で新たに13業者が認定/西日本地域での登録増える
一廃搬入に直接的なメリット7割強/1次処理物の受け皿にも?
食リ法 登録再生利用事業者事例/注目集まる肥飼料化の受皿/食品廃棄物以外の品目は?
循環型社会形成の切り札なるか?!/"モノ”の購入から"サービス”の購入へ
北京で国際環境展を開催/焼却システムや医廃処理が増加
4大メーカーが自主取り組み/今秋にも本格的に稼動
進む法整備と技術開発/燃料電池自動車2010年に市場形成
「環境首都」目指す時代に/人材や研究部門の競争へ
マテリアルR進展の兆し/シートや管材、樹脂別分別へ
光の波長で分離、再生利用/費用対効果上げる手選別も
マテリアルで物流費削減/排出者と処理業者が協力
注目される容リプラの行方/ケミカルリサイクルが主流に
サーマル、海外Rで事業再編/大規模Rには独自色で対抗
ペレット化の割合が最多/パソコンの筐体プラR方法
広がる環境情報開示/環境会計は「発展途上」
02年度、排出基準強化が影響
シャフト炉式の溶融炉を採用/投入施設活用率0.4以上
委託事業で独自ルート実証
積替保管取得し処理拡大
ペットフードにリサイクル
全国展開の体制も整う/開発ほぼ完了、今夏発売へ
有効利用率55%に拡大/輸出が5年で4倍以上増加/排出量は前年比26万t減少
環状管、ボール型にも対応/処理能力年間5000tに増強
設計や施工費など一切不要
まず捨てないことが必要/変圧器に混入発覚の問題で