循環経済新聞・バックナンバー“2004年4月度”
4月5日号ダイジェストニュース
◇首都圏最大級の管理型107万m3
新井総合施設(本社・東京、新井隆太社長)では、2001年に着工した産業廃棄物管理型最終処分場「君津環境整備センター」(千葉県君津市)が完成、3月30日に竣工式を行った。 ◇青ナンバー取得義務付けへ
国土交通省は、一般廃棄物の収集運搬業者に対して、貨物自動車運送事業法(トラック法)の「青ナンバー」の取得を義務付ける方針を固めた。これに対して、廃棄物業界は反対を主張しており、今後の行方が注目される。 ◇建設系の総合工場が竣工式
建設系廃棄物の中間処理と収集運搬を行う誠美社工業(愛知県瀬戸市、高木本春社長)は、3月27日に関係者を集めてドーム式の中間処理工場「暁リサイクルセンター」の竣工式を新しい工場内で開催した。 ◇畜ふん、せん定枝など利用
神奈川県藤沢市は、市内で発生する家畜ふん、せん定枝、食品残さをPFI方式でたい肥化する「藤沢市有機質資源再生センター整備運営事業」(仮称)について、3月末までに特定事業を実施する民間事業者の技術審査対象参加者を絞り込んだ。 ◇有機物を分子レベルに分解
白磁社(横浜市)は、あらゆる有機性廃棄物に対応するロータリーキルン型高温熱還元装置を開発、実用化した。年内にも、埼玉県寄居町内で民間業者が計画している木質廃棄物のガス化発電施設用に、日量13t処理の炉を納入する。 ◇10万tの廃食用油を重油に
現在、福建省ではバイオ重油の産業化が徐々に実現している。福建龍岩卓越エネルギー有限公司・葉活動董事長は次のように話した。「バイオ重油プロジェクト」は福建省経済貿易委員会と科技庁が奨励しているもので、企業にゆとりある環境を提供している。廃油回収利用の管理を強化。龍岩卓越社では現在、バイオ重油産出量は年間2万tで、原料の80%が廃油だ。北京・上海・広州・重慶などと相次いで提携に向けての契約を交わし、シンガポール・香港との提携も順調に進展しており、1、2カ月後にはプロジェクトが立案、実施されるだろう。2期工程の総投資額は5500万元で、バイオ重油の年産10万tの生産ライン建設工事が現在、進められているところだ。生産開始後の年間生産額は3億元以上に上ると予測される。今年末の生産能力は5万tに達する。 ◇廃プラで医廃容器等製造
産業廃棄物・一般廃棄物の収集運搬・処分、リサイクルを手がけるデスポ(本社・横浜市、竹田知社長、池辺工場)は、使用済みの各種プラスチック製品、PETボトルなどの廃プラスチックを原料に感染性廃棄物容器やトレイなどの再生製品を製造している。 ◇九州最大級の風力発電操業
東京電力とトーメンが出資するユーラスエナジーホールディングス(東京・港、永田哲朗社長)の100%子会社で、国内向け風力発電事業を展開するユーラスエナジージャパンは、鹿児島県輝北町で建設を進めていた「輝北ウィンドファーム」を完成させ、総出力2万800kWの営業運転を開始した。 ◇1年弱で約60基の実績
東芝グループで土壌・地下水の浄化や調査・分析、廃棄物処理・リサイクル、建物解体などを手がけるテルム(本社・横浜市、本間正俊社長、環境エンジニアリング本部施設工事部)は、昨年5月から取り組んでいる小型焼却炉解体事業で、これまでに約60基の処理実績をあげた。
4月12日号ダイジェストニュース
◇特管産廃の許可を取得
一廃や産廃の中間処理と収集運搬を行う明南環境(奈良県御所市、杉田正文社長)は、大阪市内で特別管理産業廃棄物処分業の許可を取得して、日量108tの処理能力を持ち、薬剤による無害化のコンクリート固化施設(大阪市西淀川区)を完成、4月から本格的に受け入れを開始した。 ◇2004NEW環境展・東京会場
日報グループの日報イベントが主催し、日報アイ・ビーが特別協力する2004NEW環境展・東京会場が5月25日-28日の4日間、東京ビッグサイト(東京都江東区有明)で開催される。東ホール全館を使用し、出展規模は536社2072小間と過去最大を更新した。
環境浄化・環境保全、土壌・水処理、収集運搬・搬送・回収、有機性廃棄物処理、破砕・選別・減容関連、焼却・炭化・乾燥関連、測定分析・情報処理、新エネ・省エネ・バイオマス、ヒートアイランド対策、産学連携・TLO、環境対応包装・新素材・エコ製品、海外出展、各種キャンペーンのゾーンで来場者を迎える。
期間中にビッグサイトの会議棟で開催する記念セミナーは廃棄物処理法改正や中国リサイクルの動向、自動車・食品・建設リサイクルなどをテーマに行う。
◇「ボトルtoボトル」が始動
化学分解方式でPETボトルの「ボトルtoボトル」リサイクルを展開する帝人グループでは、このほど、再生ボトルの安全性が国から確認されたことにより、4月内にも再生PET樹脂の本格出荷を開始し、飲料ボトル商品が店頭に並ぶことを発表した。 ◇木質破砕施設が本格稼働
建設系産廃の中間処理から建築設計、工事まで幅広く対応するアオキ建設(鳥取県関金町)は、自社「リサイクルセンター」で、新しく処理能力が日量84.7tの廃材・木くず等の木質系の破砕施設が本格稼働を始めた。従来のガラスおよび陶磁器くず、がれき類(アスファルト)等建設系の廃棄物の破砕による再生利用処理に、木くず処理とチップ製品化が加わる。 ◇食リ法の06年度対応へ
ジャパン・リサイクル(千葉市、丸島弘也社長)は、JFEスチール東日本製鉄所内で昨年から稼働させている食品廃棄物のバイオガス化施設で、フル稼働に向けた準備を進めている。食品リサイクル法の2006年度対応を視野に、従来はリサイクルが難しかった食品廃棄物を中心に受け入れを徐々に拡大し、原料に応じた最適な運転条件を検討しながら稼働率のアップを図る。 ◇油泥から再生油を回収
ジェット・リ・サイクル(東京・港、古川治人社長)は、油汚染土壌などをジェット噴流で処理する乾燥・粉砕装置「ジェット・リサイクルシステム」(JRS)の実用機を完成させた。 ◇PRTRデータ比較(02年度、01年度)
経済産業省、環境省は02年度のPRTR(化学物質排出移動量)データをまとめた。化学物質排出把握管理促進法に基づき事業者から届出のあった化学物質の排出量・移動量等について集計等するもので、今回は同法施行後2回目となる。以下、01年度データとの比較内容を紹介する。 ◇廃基板など再生事業進む
新日鉱グループの日鉱敦賀リサイクル(福井県敦賀市、福田和人社長)では、廃電子基板や使用済みリチウムイオン電池などの再生事業が好調だ。廃棄物処理事業でも月間約2600t程度を受け入れており、今後も処理技術の向上による数量および処理品目の拡大へ注力していく。 ◇エコマーク対話集会開催
(財)日本環境協会(東京・港)は3月26日、東京・永田町の星陵会館ホールでエコマーク対話集会を開催した。早稲田大学の寄本勝美教授による基調講演のほか、「消費者の視点からグリーン商品の普及を考える」をテーマにした対話集会では、活発な議論が行われた。
4月19日号ダイジェストニュース
◇日量50tのバイオガス化施設稼動へ
カンポリサイクルプラザ(京都府園部町、山田実社長)は4月7日、日本初の乾式固形方式によるバイオガスプラントを竣工した。発酵槽のサイズは世界最大級で、食品残さやせん定枝などを日量50t処理することができる。 ◇全天候型の古紙ヤード竣工
古紙業者の旭宝紙業(大阪府門真市、右松久男社長)はこのほど、古紙事業の強化を図るため、新たに大阪府摂津市内に選別・圧縮ベール加工を行うための「鳥飼工場」を建設し、本格運転を開始した。新工場は全天候対応のカマボコ型設計で、大型トレーラでも工場内を反転できるように工夫されている。 ◇木質ボイラが2005年末に稼働
東海パルプは2005年末をめどに、木質バイオマスボイラを島田工場(静岡県島田市)で稼働させる。木くずの消費量は月間約6000tで、既存ボイラと合わせると受け皿は1万tに達する。既存ボイラは近隣の製材所や家具工場などが排出する木くずを主に受け入れていたが、新ボイラは中部・東海・関東から広く建廃木くずチップを受け入れる方針だ。 ◇生分解性ごみ袋で収集へ
カンポリサイクルプラザで4月7日に竣工したバイオガスプラントは、乾式固形方式によるもので、スイスから技術導入した。メーカーを中心として京都市で設立した「バイオガス研究会」幹事会社のタクマが、京都市で実証実験を4年間続けてきたプラントのちょうど10倍の規模だ。 ◇感染性廃の滅菌装置を開発
上田工業(北九州市)はこのほど、松田工業(同市)との共同研究を経て医療廃棄物の加熱滅菌装置「松田式・滅菌機」を開発、商品化した。すでに沖縄県の特管産廃処理業者1社に納入が決定している。年間10台以上の販売を目指す。 ◇廃プラの再生利用を推進
産業廃棄物・一般廃棄物の処理・リサイクル、ビルメンテナンスなどを手がける西谷商店(静岡県袋井市、西谷京三社長)は、廃プラスチック類の分別・マテリアルリサイクルを中心に事業を拡大している。樹脂、品位ごとに細かく分けて破砕、溶融などの処理を施し、中国などへの輸出向けや発電を行うサニックス向けなどに加工する。 ◇造粒タイプ路床改良材を開発
土木工事および建設汚泥処理などを手がける蓮井建設(香川県高松市、蓮井健司社長)は、建設汚泥の脱水ケーキを造粒した再生改良土を新たに開発した。今春より施工される国道およそ8000m3に採用されることが決定している。 ◇処理施設がフル稼働
ミダックふじの宮(静岡県富士宮市、熊谷勝弘社長)の処理施設がフル稼働の状況だ。廃棄物処理業のミダックとプラントメーカーのタクマが共同出資(資本金4億円)して02年12月に稼動を開始した同社の施設は、一般廃棄物等を処理する静岡県内最大規模の焼却施設(日量132t)や廃液処理施設などを備える集合型施設として順調に稼動を続け、産業廃棄物の受入量も順調に増加、飲食料品や化粧品などの商品廃棄が中心で、一般廃棄物の処理契約は当初10自治体だったが、現在20自治体にまで拡大した。
4月26日号ダイジェストニュース
◇改正廃棄物処理法が成立
廃棄物処理法の改正案が4月21日、参議院本会議で全会一致で原案通り可決・成立した。28日に公布し、半年以内の施行に向け、施行令・施行規則など詳細規定の本格検討に入る。昨年の法改正に比べ約1月早い成立となった。 ◇容リプラでパレット製造へ
エコパレット滋賀(滋賀県甲南町、奥田貴光社長)は、かねてより同町フロンティアパーク内に建設中だった容器包装プラスチックの再商品化・パレット成型拠点「リサイクルパレット製造工場」が完成。5月11日、関係者らを招いて竣工式典を行う。 ◇石膏ボードR工場が竣工
大将興業(名古屋市、大村吉正社長)は4月、廃石膏ボードを専門に処理する「守山リサイクルセンター」(名古屋市守山区)を竣工した。分離後の石膏粉を、0.5mmアンダーに粉砕できるのが特徴。 ◇食リ発電の構想進める
千葉県市川市で、一般廃棄物の収集運搬・処理を主に事業展開する中塚クリーンセンター(中塚吉明社長)は、食品循環資源を使ったエコ発電事業に乗り出す。2007年度をめどに、市内でバイオガス化施設を設置する構想を進めており、日量20t処理の規模で、缶・びんのリサイクルと福祉までを兼ね備えた事業を目指す。 ◇食品排水を純水レベルに
日本商品開発研究所(滋賀県大津市)は、食品加工排水などを処理して全量を循環利用できるレベルに浄化する「GFWROCシステム」を開発した。流体圧力で排水の原子を磨き、原子の振動数を変えるという従来にない方法を採用しており、排水の放流を不要にするゼロ・エミッションシステムとして各方面に提案していく。 ◇広域認定制度の申請の手引きを発表
環境省は、製造事業者等が製品の性状等を熟知していることを活用し、広域的な適正処理が確保されると認められた場合には業許可を不要とする「広域認定制度」の申請要領を発表した。 ◇総取扱量月2万8000tへ
プレスおよびギロチン業者のヤマコー(広島市、山本義祐社長)は使用済み自動車(ELV)の解体ラインを自動化、生産効率の向上を図っている。システムはグループ会社のヤマコーツーリング(広島県海田町)と共同で開発。速度調整できるコンベアと反転機の組み合わせにより液抜きおよび粗破砕は重機の操作を含め2-3人で作業できるという。 ◇56製品をリサイクル認定
和歌山県はこのほど、2回目となる2003年度和歌山県認定リサイクル製品の認定審査の結果を発表した。認定数は38社56製品。環境関連イベントや認定製品の展示、積極的なグリーン購入などにより、認定製品の普及を図っていきたいとしている。 ◇DXN除染ブースを設置
空調・塗装設備の製作・工事・メンテナンス、産廃・特管産廃収集運搬などを手がける生島工業(本社・神奈川県平塚市、生島彰社長)は2002年から本格的に始めた焼却炉解体事業で、全国市町村の大型焼却施設から各種工場の小型炉まで10数基の処理実績をあげている。
君津環境整備センターが竣工/8層の遮水構造、漏水検知
廃棄物収集車に国交省が方針
木くずや石膏、廃プラも
PFIでたい肥化を計画
高温熱還元装置を開発/900℃以上で間接ガス化
生産ラインを建設
自動成型機で1日600個/病院に納入、自社で処理も
06年、全国30万kW運転目指す
小型炉解体事業が好調/市から洗浄で中間処理許可
日量108t処理施設完成/無害化固化施設が本格稼働
5月25日から、536社2027小間で
PET樹脂の安全性を立証
日量84tでチップ製品も
バイオガス事業を本格化
ジェットで粉砕・乾燥/1t/時の実用機が完成
マンガン廃棄、5500t増加/総排出量・移動量は2万t減
数量と処理品目拡大へ注力
グリーン商品の普及を議論
日本初の乾式固形方式を採用
受入れ能力は月間1万tに
木くず月間1万t受け入れへ
余剰電力の販売も視野に
間接加熱でDXN類を抑止
品位・樹脂毎に分別して出荷/音響関連機器解体も堅調
現場流用土と配合で地盤強化
一廃・産廃、日量132t焼却
廃棄物埋設地の形質変更に基準/衆参各11項目の附帯決議/大規模不投の全国調査求める
工場完成、5月に竣工式典/処理能力は年間2万t以上
全量0.5mmでタイルや肥料に
日量20t規模で事業化へ
ゼロエミのシステム開発
広域適正処理が確保なら業許可不要
ELVラインなど整備進める
グリーン購入で普及促進へ
洗浄車等で現場解体・洗浄も/市町村や各種工場の炉解体