循環経済新聞・バックナンバー“2004年9月度”
9月6日号ダイジェストニュース
◇国をあげて3Rを推進
廃棄物処理・リサイクル関連事項についての2005年度概算要求が明らかになった。容器包装リサイクル法など各種のリサイクル法が施行されてから一定年限を経過していることや三位一体の改革の動きもあり、より効率的・効果的な処理施設の整備や制度自体の見直しなどに関連する施策、バイオマス関連など今後注目される施策が各省から打ち出されている。 ◇容リプラ収集量、42%増
環境省は8月25日、2003年度の容器包装リサイクル法に基づく市町村の分別収集・再商品化の実績を発表した。容器包装プラスチック(容リプラ)の分別収集量は対前年度比42%増、紙製容器包装(紙製)は33%増と急増している。 ◇解体木材のCCA比率を試算
イオリナ(村上泰司代表取締役、東京・目黒)は、神奈川県と明治大学知的資産センターがまとめた03年度の「建設発生木材のリサイクルに関する研究成果報告書」のなかで、CCA処理木材の発生状況についてまとめた。 ◇コンポストの用途拡大
動植物性残さや汚泥の肥料化事業を展開する栃木コンポスト(栃木県矢板市、吉成一社長)は、製品のコンポストを従来の農地還元以外に浄化槽のシーディング剤として用いる用途を開拓し、販売を軌道に乗せている。 ◇容リ法対応に提案
物井工機(東京都・昭島市)は来年の容リ法見直しを見据え破袋機や圧縮機、包装機を組み合わせた容器包装プラスチック・PETボトル減容ミニプラントを開発、発売した。 ◇循環経済推進に関する指導意見
このほど、中国国家発展改革委員会は四つの方面から、八つの措置によって循環経済の発展の推進を加速するよう提案した。 ◇廃車処理月間2000台突破
日本オートリサイクル(富山市、高倉昌子社長)では工場の竣工から1年が経過し、使用済み自動車の処理台数が月間平均2000台を突破した。 ◇太陽電池生産量135MW体制に
三菱電機は、太陽電池セル・モジュールラインを増設し、2005年4月までに現在の生産能力90MWから135MWに増強することを発表した。 ◇小型炉基準見直しに反対
(社)全国産業廃棄物連合会(会長・國中賢吉氏)は小型焼却炉の処理基準見直しの動きを受けて、環境省産業廃棄物課あてに「小型廃棄物焼却炉に係る処理基準見直しに関する意見書」を提出、処理業界として反対する旨を明らかにしている。 ※今号より、1行・11文字のレイアウトに変わり、紙面がより見やすくなりました。
9月13日号ダイジェストニュース
◇処理施設の温暖化対策推進
環境省は2005年度の廃棄物処理施設における温暖化対策事業として、現行の対象施設である廃棄物発電施設・バイオマス発電施設の他に、廃棄物・バイオマスによる熱利用施設やコージェネレーション施設、燃料製造施設を加える方針を明らかにした。予算要求額は24億円で、施設の高効率化を図ることにより追加的に生じる施設整備費用について、対象となる施設整備費の3分の1額を限度に補助する。 ◇第1回容リ法合同部会開催
中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会と産業構造審議会容器包装リサイクルワーキンググループの第1回合同部会が8月31日、東京・霞ヶ関の合同庁舎5号館講堂で開催された。 ◇混廃選別ラインを増設
建設系混合廃棄物中心の産廃中間処理業者・クマクラ(埼玉県新座市、熊倉徴社長)は、同県三芳町の同社中間処理センターに新たな選別ラインを設置、8月から本稼働を始めた。 ◇木炭など利用し養鶏敷料材
清本組(和歌山県上富田町)は、生木を原料とした木炭と生木チップをブレンドした特殊肥料(製品名=「炭バーク」)に、地場産業である梅干製造工場から排出される廃液(梅の漬け汁)を添加した養鶏場向けの敷料材の開発に成功、近く本格生産に入る。 ◇高温高圧でかくはん分解
ガイアクリーン22(北海道・小樽市、志賀治夫社長)は燃焼行程なく、生ごみやプラスチック、医療廃棄物などを分解・炭化することができる廃棄物処理装置システム「ガイアクリーン22」を開発、発売した。 ◇廃棄物・リサイクル事業主要新規事項等の概要
環境省は、2005年度予算概算要求を発表した。廃棄物・リサイクル事業に関連する予算要求の概要を抜粋して紹介する。 ◇リユース部品回収量が増加
国際資源リサイクルセンター(栃木県芳賀町、千田谷直光社長)は使用済みのぱちんこ台やパチスロ機などのリサイクルについて、昨年度実績で約15万4000台を処理した。 ◇自社駐車場にモデル庭園
都市緑化資材の開発・販売を手がける東邦レオ(大阪市、橘俊夫社長)は、自社の敷地内にある駐車場に、屋上緑化用植物栽培マット「エコグリーンマット」を使用したモデル庭園を創設し、先月から一般に公開を始めた。 ◇廃棄物のエネ回収など例示
中央環境審議会は8月、地球温暖化対策推進大綱の評価・見直しに関する中間とりまとめを行ったが、この中で廃棄物関連の追加的な対策・施策の例として、廃棄物処理業者によるプラスチック類・食品廃棄物・家畜排せつ物などからのエネルギー回収や廃棄物焼却炉からの熱回収・利用、廃棄物埋立地からのメタン回収・エネルギー利用などをあげている。
9月20日号ダイジェストニュース
◇中国にリサイクル工場完成
新南(東京・品川、斉藤恭平社長)は、中国・昆山市にチューサイ(静岡県大井川町、渡辺和良社長)と共同で建設を進めてきた廃プラスチックのリサイクル工場を完成、9月9日に竣工式を行った。 ◇古紙、中国への輸出激増
今年7月までの中国への古紙輸出量は、102万2122tとすでに100万tの大台を突破した。輸出全体に占めるシェアも61%と、2位のタイ(16%)、3位の台湾(9%)を大きく引き離している。 ◇バイオマス発電施設を建設へ
加山興業(愛知県豊川市、加山昌弘社長)は、3-5年後をめどに木くずチップなどを利用するバイオマス発電施設を建設する。 ◇2004NEW環境展・大阪会場 記念セミナー講演要旨
◇バイオマス・畜産環境関連事項の概要
本紙既報の通り、農水省は2005年度予算概算要求(総額3兆4212億円)を発表した。この中から、バイオマスと畜産環境対策に関連する事項を抜粋して紹介する。 ◇輸出再開に向け整備進む
ケーイング(三重県上野市、高木義清社長)は、廃プラの輸出再開に向け体制整備を進める。すでに中国輸出に必要な書類提出や登録などを済ませており、受け入れ側の凱鷹再生資源有限公司(中国ケーイング、江蘇省太倉市)では新たに設備投資などを進める。 ◇文具、包装用紙で新基準
エコマーク類型・基準制定委員会(委員長・郡嶌孝同志社大学教授)はこのほど、エコマークの新商品類型の制定などを決めた。 ◇事業系一廃で新対策実施
北九州市は10月1日から、新たな事業系一般廃棄物対策を実施する。ごみ処理経費の削減と、増え続ける廃棄物の減量・再生が目的だ。
9月27日号ダイジェストニュース
◇36t/日の全連続炉竣工
平間環境(宮城県岩沼市、平間庄作社長)は9月13日、1日あたり36tの処理能力をもつ全連続式産業廃棄物焼却施設を竣工した。 ◇容リプラで人工砕石を提案
田中興産(富山市、山本俊治社長)では廃プラと石炭灰を混合、成型して廃材100%で人工砕石・軽量骨材を製造する技術を開発(特許取得済み)。 ◇脱水ケーキを路盤材に再生
中山工所(佐賀県武雄市、中山弘志社長)は、軟弱地盤汚泥や砕石脱水ケーキのリサイクル技術実用化にめどを付けた。 ◇食リ事業に参入
京王電鉄(東京都多摩市、加藤奐社長、事業推進部)は、アグリガイアシステム(千葉県八街市、谷古宇浩之社長)と提携し、食品廃棄物のリサイクル事業に乗り出した。 ◇廃熱利用の生ごみ処理機発売
大和ハウスグループのダイワサービス(大阪市、織田紀久社長)は、環境関連事業に参入する。手始めとして自然エネルギーや廃熱を使用し、環境負荷を抑えた生ごみ処理システムの販売を開始。 ◇産業廃棄物処理業者の優良性の判断に係る評価制度及び評価基準について(報告)
産業廃棄物処理業優良化推進委員会(北村喜宣委員長・上智大学教授)は、環境省において制定することとしている産業廃棄物処理業者の優良性の判断に係る評価制度及び評価基準について、評価基準検討ワーキンググループの検討結果に基づき、報告を取りまとめた。 ◇製材くずを燃料ペレットに
林業や木材加工業の約20社で出資する真庭バイオエネルギー(岡山県久世町、山下豊社長)は9月15日、会社設立式を開き、木質ペレット事業を開始した。 ◇岩綿配合培土で屋上緑化
戸田建設(東京・中央)は石膏ボードと分別した天井廃材のロックウール(岩綿)を再資源化して配合した植物栽培用培土を用いた薄型屋上緑化基盤材を開発し、販売を開始した。 ◇不適正処分が急増
環境省のまとめによると、不正軽油製造などで発生する硫酸ピッチの不適正処分が急増していることがわかった。
2005年度概算要求まとまる/効率的・効果的な施策実施/各種リサイクル法の見直しも
03年度の収集、再商品化量発表
神奈川県と明大の報告でまとめ
浄化槽用シーディング剤に
プラ用プラントを発売
国家発展改革委員会が制定
初年度売上は3億3200万円に
2005年4月までに増設
大小を問わず同じ基準に
熱利用、コージェネ等も追加/業者の廃棄物発電等に補助
容リ協、全都清らが講演
再資源化率、作業効率の向上図る
梅干廃液添加で病害菌抑制効果も
新型処理装置を発売
環境省05年度予算概算要求
使用済み遊技機年間15万台処理
屋上緑化ショールームに
温暖化対策大綱見直しで
月1000tのプラ受入へ
チャイナリスクの懸念も
混廃は日量100tめざす
WTCホール・大会議室
2005年度農林水産予算概算要求から抜粋
月間1000t超える取扱量へ拡大
エコマーク、9月1日制定
民間業者へのシフト進める
宮城屈指の規模、医廃等処理/地元貢献の運営進める
出荷実績は月間40tに
掘削汚泥にも応用図る
アグリガイアシステムと提携
環境分野に本格参入へ
平成16年8月24日(火)
生産量年間5000t目指す
新たな物件ルートへ弾み
硫酸ピッチ、昨年度2.6万本/千葉、茨城、埼玉など多い