循環経済新聞・バックナンバー“2005年11月度”
11月7日号ダイジェストニュース
◇吹付アスベスト廃棄物
環境省廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課は10月31日、04年度の吹付けアスベストなど飛散性アスベスト廃棄物の処理状況を公表した。 ◇PETボトル9100円/t
日本容器包装リサイクル協会(東京・港)によると、来年度のPETボトルの再商品化委託単価は前年度比3分の1以下の1トン当たり9100円(対前年度比29.1%)に下落した。 ◇連合会員で約197万tチップ生産
特定非営利活動法人(NPO法人)全国木材資源リサイクル協会連合会(彦坂武功理事長)は、九州地域を除く連合会会員の年間廃木材入荷量とチップ製品出荷量を公表、合計の廃木材入荷量が211万5897トン、チップ出荷量が197万104トンにのぼったことを明らかにした。 ◇廃食油リサイクルで全国展開
廃食用油回収業を営む神戸商店の関連会社で、店舗管理業のジェー・キュリアス(東京・葛飾、神戸純社長)は、食品リサイクル法の2006年度対応に向けて、廃食用油の回収・リサイクルや食品廃棄物のロス管理を中心にした企画提案型の営業を強化する。 ◇廃蛍光管処理施設、年内操業へ
サンキョウリサイクル(仙台市若林区、大久保信隆社長)は、宮城県黒川郡大郷町に「サンキョウリサイクル廃蛍光管処理施設」(仮称)の建設を開始した。 ◇各国が循環経済発展を提案
日中韓循環経済シンポジウムが9月8日、北京で開催された。中国の張力軍国家環境保護総局副局長は開幕式で、中、日、韓三国は相互の交流と協力を高め、各国の優れた部分を発揮し、共に資源節約型、環境友好型社会建設への道を進むことを提案した。 ◇飛灰リサイクルプラントを開発
環境アネトス(佐賀市、庄野章文社長)は、焼却時に発生するフライアッシュ(飛灰)の処理プラント「NDシステム」を開発した。含有する鉛やカドミウムなど重金属を不溶・安定化できる。 ◇環境税の具体案発表
環境省は10月25日、環境税の具体案を発表した。税収額は約3700億円。今年4月に閣議決定された京都議定書目標達成計画に位置づけられた対策を、より一層確実に実施するため、環境税の創設を要望している。 ◇循環業は“販売”が鍵
第4回目となる「産業廃棄物と環境を考える全国大会」が10月28日、札幌市・ロイトン札幌で開催され、処理業界関係者や行政担当者ら451人が参加した。
11月14日号ダイジェストニュース
◇産業廃棄物排出量4億1200万t
環境省のまとめによると、2003年度の全国の産業廃棄物総排出量は前年度比約4.7%増の4億1162万トンだった。処理状況では再生利用量が2億133万トン(49%)、減量化量が1億7985万トン(44%)、最終処分量が3044万トン(7%)だった。 ◇北九州新工場の建設着工
古紙原料による家庭紙メーカー大手の大分製紙(大分市、田北裕之社長)は10月、北九州市に新設するトイレットペーパー工場の建設に着工した。2006年6月の本格操業を目指す。 ◇チップ燃料をキルン投入
太平洋セメント埼玉工場(埼玉県日高市)は、セメントキルン燃料として木質チップの使用量を増やし、将来的に石炭とチップの使用量をエネルギー比で50%まで引き上げる方針を明らかにした。 ◇域内処理の限界など浮上
食品リサイクル法の基本方針見直しに向けて検討を行う食品リサイクル小委員会の第1回会合が10月31日、東京・霞ヶ関の日本郵政公社会議室で行われた。座長には牛久保明邦東京農業大学教授、副座長には青山俊介エックス都市研究所代表取締役がそれぞれ就任。食料・農業・農村政策審議会総合食料分科会にとりまとめ結果を報告する来年6月に向けて、再生利用等実施率目標値の見直しなどでどのような議論が交わされるのか、注目される。 ◇廃プラスチック用ベーラーを新設
総合物流や産廃処理業などを展開する東山グループの東山物流(愛知県東海市、青木均社長)はこのほど、廃プラスチックのリサイクル部門を強化するため、自社工場内に専用ベーラーを導入した。最終処分率の抑制と収運効率の向上を図る。 ◇今後の地域の環境まちづくりのあり方(概要)
環境まちづくり研究会(座長・細田衛士慶応大学経済学部教授)は10月26日、地域における廃棄物発生抑制やリサイクル推進、地域の環境まちづくりの推進に資するエコタウン事業のあり方について報告書をまとめた。研究会は経済産業省の委託を受けて、今年2月から5回にわたり、関係企業や自治体からヒアリングを行うとともに議論を重ね、今後の事業のあり方として、地域の温暖化防止推進、地域資源循環の効率化、広域循環を含めた適切な循環サイクルの形成などを重視すべきとしている。経産省は、報告をもとに他の産業政策と連携しながら本施策の一層の検討を進めるとしている。 ◇流動床ガス化炉で新技術
荏原は、流動床の炉内をガス化室と燃焼室とに仕切り、燃料ガスとして利用可能な生成ガスを分離抽出できるようにした内部循環流動床ガス化炉「ICFG」を開発、都市ごみを使った実証運転を経て11月4日付で(社)全国都市清掃会議(中田宏会長)から技術検証・確認概要書を取得した。 ◇温室効果ガス排出量速報値発表
環境省は、2004年度の温室効果ガス排出量速報値をまとめた。 ◇有害物固化デモプラント完成
コズエ(福岡県粕屋町)は、環境機器メーカーの丸井鉄工所(三重県度合町)と共同で、有害物質を含むばいじんや鉱さい、焼却灰などを固化・安定化し、再生利用できる状態にする「コエイ200」のデモプラントを三重県伊勢市内に完成、希望者による持ち込みテストを開始した。
11月21日号ダイジェストニュース
◇建廃総合リサイクル施設を竣工
建廃の中間処理・リサイクル及び最終処分事業を展開する、奈良県中和営繕(奈良県桜井市、原田保良社長)は11月11日、かねてより建設を進めていた混合建廃の総合中間処理施設「エコプラント奈良工場(奈良県桜井市)」の竣工式を同工場内で行った。 ◇一廃処理事業経費19%減
環境省が11月4日発表した、2003年度の全国の一般廃棄物(ごみおよびし尿)の排出および処理状況によると、廃棄物処理事業経費は、1兆9600億円で前年度比19.2%減と大幅に減少した。 ◇アスベスト除去分野に進出
ヤマゼングループ(奈良県橿原市)で解体事業分野及び収集運搬部門を担う、ヤマゼン運輸(三重県伊賀市、中村康民社長)は、アスベスト除去に関する専門部署を設置、12月1日から本格的な受注活動に入る。 ◇食品リサイクルの課題は?
生ごみ等バイオマス系廃棄物の3R・処理について、専門家や関係者を交えて中長期的な方向性を明らかにする「生ごみ等の3R・処理に関する検討会」(座長・石川雅紀神戸大学大学院経済学研究科教授)の第2回会合が11日、東京・霞ヶ関の経済産業省別館会議室で行われた。農水省の食品リサイクル小委員会とは別に、環境省廃棄物・リサイクル対策部長の勉強会と位置づけられる同検討会は、家庭系生ごみに関する議論を中心としつつも、食品リサイクル法の見直しについても視野に入れている。今回は関係者からのヒアリングとしてサンデリカ、ライフコーポレーション、日本フランチャイズチェーン協会、食品リサイクル機器連絡協議会から事例報告があった。各報告の概要を紹介する。 ◇使用済み塩ビ管リサイクルを開始
石膏ボードのはく離紙やクラフト紙など、難再生古紙の輸出・資源化で実績がある有限責任中間法人「日本廃紙リサイクル協議会」(JWPA、名古屋市、青木均代表理事)は、業務多角化のため、廃プラスチック類の取り扱いも本格化させる。 ◇2003年度実績 産業廃棄物の排出・処理状況について(一部抜粋)
◇小型RPF装置を拡販へ
富士車輌(滋賀県守山市、津田弘史社長)は、小型RPF製造装置「フジRPFステーション」の販売を開始した。同機は昨年に開発、実証試験を重ねてきたが、今年9月に開催されたNEW環境展・大阪会場への出展をきっかけに販売を開始。 ◇直線翼垂直軸型風車を設置
自然エネルギーを利用した発電システムの研究開発や設計・製作、販売などを手がけるドマーニ・エコソリューションズ(東京・中央、鈴木正秋社長)は、中央防波堤灰溶融施設(江東区)の屋上に20キロワット級の直線翼垂直軸型風力発電システム2基を設置すると発表した。 ◇月内に処理業者分を公開
東京都が都廃棄物条例を改正して新たに設けた「産業廃棄物に係る報告・公表制度」について、産業廃棄物処理業者分は11月末まで、特定排出事業者分は12月中までにそれぞれ公開されることになった。
11月28日号ダイジェストニュース
◇東京PCB処理事業が始動
日本環境安全事業(JESCO、本社・東京、宮坂真也社長)は11月22日、東京でのPCB廃棄物処理事業を開始した。 ◇どう変わる?どう変える?容リ法 最終回
容器包装リサイクル法の施行から今年で10年が経ち、来年には、同法改正案が国会に提出される。早ければ年内には産業構造審議会と中央環境審議会の最終取りまとめが発表される見通しだ。だが、両審議会の意見の隔たりは大きい。経団連が現在の役割分担の維持を死守しようとしているからだ。これに対し、消費者、自治体側は、収集・選別・保管費用の一部を特定事業者が負担するよう求めている。 ◇飛散性アスベスト解体時での飛散防止案
環境省大気環境課は、大気汚染防止法施行令と施行規則を一部改正し、解体時の規制対象となる建築物規模要件の撤廃や解体作業基準の改定を柱とした建物解体時のアスベスト飛散防止対策の強化案をまとめ、11月11日からパブリックコメントの募集を開始した。 ◇オカラを原料に食品リサイクル事業参入
新潟部品(新潟県栃尾市、熊切東海雄社長)は、環境関連の新規事業として、油揚げの製造工程で発生するオカラを使って有機肥料を製造する食品リサイクル事業に乗り出す。 ◇再生重油がTS規格化
全国オイルリサイクル協同組合(事務局・東京、長谷川信也理事長)は11月16日、東京・虎ノ門パストラルで第2回オイルリサイクルに関する懇話会を開催し、行政担当者や石油元売メーカー、会員企業など50人が参加した。 ◇NEW環境展名古屋会場記念セミナー要旨
日報アイ・ビーは10月10-12日開催のNEW環境展名古屋会場を記念し、環境セミナーを実施した。テーマは、処理法の改正、BDF、新エネボイラ、建設副産物、不法投棄防止の5本を選定し、各分野の最新動向を探った。その要旨を掲載する。 ◇湿式のプラ処理油化装置
テスコジャパン(神奈川県川崎市、小山友和社長)は、湿式の廃プラスチック処理油化装置「TPDS」を東北の中間処理会社2社に納入した。 ◇愛知万博で720tCO2削減
(財)バイオインダストリー協会(東京・中央)は、今年9月まで行われていた「2005年日本国際博覧会」(愛・地球博)の会期中、生分解性プラスチック(BP)の食器やごみ袋を導入したことで、約720トンのCO2を削減できたと試算をまとめた。 ◇処理処分の一貫体制構築
空知興産(本社・北海道滝川市、佐藤和男社長)は安定型最終処分場、管理型最終処分場、焼却施設など最終的な処理処分までの一貫体制をベースに事業を展開する一方、リサイクルは破砕、選別、圧縮などを施して製紙工場、発電施設などエンドユーザーに出荷するという「手離れのよい処理」に努めている。
処理量1万8000t、9割が埋立/処理状況・立入検査結果を公表
ボトルtoボトル優位か/来年度の再商品化委託単価
会員施設の年間入出荷実績を公表
業界・地域の共存目指す
宮城県大郷町に建設、年間240万本処理
日中韓循環経済シンポ
含有金属を不溶化し原料に
税収額は約3700億円
札幌で産廃全国大会開催/道内の取組事例紹介も
2003年度実績、前年度比4.7%増
06年6月、本格操業へ/オフィス古紙などに力点
石炭燃料使用量削減を図る
法見直しへ議論始まる
塩ビ管R事業も立ち上げ
全都清から検証・確認概要書/炉内を仕切り低温熱分解
基準年より7.4%増
アベイラビリティ試験もクリア
精選主眼の重層システム導入
総資源化量は916万t
処分場強みに受注拡大へ
関連業界からヒアリング/飼料化事例に質問が集中
台湾への輸出ルート活用
05年11月8日発表
中間処理業向けに1号機
灰溶融施設屋上に20kW級
東京都の報告公表制度/排出事業者分は年内に
北九州、豊田に次ぎ3カ所目/1日あたり2tを分解
役割分担の見直しを/容リ法抜本改正を提案
規模要件撤廃、保温材など対象に
産廃、一廃許可で事業化へ
ガバナンスのあり方等で懇話会
中間処理業者2社に納入
生分解性プラのたい肥化で
安定型、管理型、焼却炉等を完備/リサイクルは手離れよく