循環経済新聞・バックナンバー“2007年6月度”

6月4日号ダイジェストニュース

◇微量PCB混入機器対策
適正な焼却温度を検討へ/汚染トランス等は450万台


国の「微量PCB混入廃重電機器の処理に関する専門委員会」(委員長=永田勝也・早稲田大学教授)は、微量PCB混入電気機器の処理を進めるにあたっての課題をとりまとめた。廃棄物処理法ではPCB廃棄物の焼却温度の基準は1100度C以上とされているが、実験室レベルの試験で700q800度Cで分解することが示されていることを受けて、混入機器まるごとをそのまま焼却しても処理が可能かなど、実機レベルでもこのような温度条件で分解されることを確認する必要があるとしている。



◇塩分・水分の適切な基準を
取りまとめ案を発表

- 容リプラ再商品化合同会合 -

産業構造審議会プラスチック製容器包装に係る再商品化手法検討会と中央環境審議会プラスチック製容器包装に係る再商品化手法専門委員会の合同会合が5月21日、東京都内の三田共用会議所で行われ、取りまとめ案が発表された。



◇石膏ボードを4ランクに
排出側に分別徹底求める/混廃への混入排除も焦点

- 関東建廃協 -

関東建設廃棄物協同組合(建廃協)は混合廃棄物に石膏ボードが混入しないよう、建設業界に分別排出の徹底を求めることになった。



◇ガス化発電施設が完成
間伐材など年間1900t活用へ

- 高知県仁淀川町 -

高知県仁淀川町はこのほど、第3セクターで木材製造を手がけるソニア(高知県佐川町)内に建設を進めてきた木質バイオマスガス化発電施設が完成、本格稼働を開始した。地域で発生した間伐材などを高温分解でガス化し、年間1900トンを利用する計画だ。



◇RPF関連業務で提携
年間16万t超の供給体制構築へ

- オガワエコノス/日本ウエスト -

オガワエコノス(広島県府中市、小川勲社長)と日本ウエスト(京都市伏見区、長田和志社長)は5月21日、RPFの原料調達及び製造・販売に関する業務提携調印式を、オガワエコノス本社で行った。



◇「再生資源回収管理規則」施行
廃品回収従業者 循環経済発展の主力に

- 国家環境保護総局など -

5月1日から商務部、国家環境保護総局など六つの機関が共同で公布した「再生資源回収管理規則」が施行され、従来低く見られがちだった廃品回収業従事者は今後、国の循環経済発展の主力となり、再生資源回収の経営者となる。



◇空気の流れで騒音抑える
新システムショベル発売

- コベルコ建機 -

コベルコ建機は6月から、産業廃棄物処理や建物解体向けの後方超小旋回油圧ショベル「ダイナスペックSK235SRD」、7月からは一般土木仕様機として「アセラ・ジオスペックSK225SR」を販売する。



◇バイオ燃料製造開始
8月から3000リットル規模で

- 大阪府 -

大阪府は、産官学連携で進めるバイオディーゼル燃料(BDF)利用社会実験の一環として、8月をめどに、菜種から搾油したBDFの製造・利用を始める。



◇焼却灰を建設資材に
アス合材「フィラー」代替品

- 金沢舗道 -

金沢舗道(石川県金沢市)は、下水汚泥焼却灰をアスファルト合材の材料「フィラー」代替品として再生資源化ができる仕組みを構築し、中間処理と安全性を確保するための施設「下水汚泥焼却灰リサイクルプラント」を一昨年完成させた。



6月11日号ダイジェストニュース

◇食品リサイクル法
改正法案が成立/「熱回収」も再生利用等に


食品リサイクル法の一部を改正する法律案が、6月6日の参議院本会議で全会一致により可決、成立した。改正法は、食品関連事業者に対する指導監督の強化や、食品関連事業者が行う再生利用等の取り組みの円滑化などの措置を盛り込んだ内容で、再生利用等の新たな実施率目標については今後、基本方針などに定められる。



◇再商品化はバランスよく
取りまとめ案を最終確認

- 容リプラ再商品化合同会合 -

産業構造審議会プラスチック製容器包装に係る再商品化手法検討会と中央環境審議会プラスチック製容器包装に係る再商品化手法専門員会の第7回合同会合が5月31日、東京都内で行われ、「プラスチック製容器包装に係る再商品化の在り方に関する取りまとめ案」について最終の議論が交わされた。



◇全天候型のリニューアル
51条経て業・施設許可/再生品ギャラリーも整備へ

- 石坂産業 -

埼玉県西部で個別リサイクル、混合廃棄物、解体廃棄物などを総合的に受け入れる建廃中間処理業の石坂産業(埼玉県三芳町、畝本典子社長)は、中間処理施設の全面リニューアルと許可取得を完了した。



◇稼働率50%まで拡大へ
生産増大に向け受入強化

- アルフォ -

食品廃棄物の飼料化を手がけるアルフォ(東京・港、熊木浩社長)は今年度中に、城南島飼料化センター(東京・太田)の稼働率50%を目指し、原料である食品廃棄物の受け入れを拡大する。稼動後1年を経過し、製品化後の流通も順調であることから、処理量増大に力を入れる。



◇自治体の廃蛍光管R受託拡大へ
高速道発生物も手掛ける

- 旭興産業 -

旭興産業(京都市伏見区、山分洋社長)は、野村興産(東京・中央)の指定幹事会社として、使用済み蛍光管や乾電池など有害廃棄物の収集運搬及び中間処理事業を展開、5トンコンテナにして1カ月あたり10台q15台の出荷ペースを維持している。



◇「次世代自動車・燃料イニシアティブ」とりまとめについて(抜粋)
食糧との競合に留意/混合過程での品質確保へ
バイオ燃料の普及図る/供給安定性を利用前提に

- 経産省 -

経済産業省資源エネルギー庁は5月28日、「次世代自動車・燃料イニシアティブ」のとりまとめを公表した。同インセンティブの一環として、公的制度基盤などについて検討されてきたバイオ燃料についての項目を抜粋して紹介する。



◇圧縮梱包機をリニューアル
簡易型と金属、プラ、古紙用/安全、省スペース、低価格で

- 新南 -

新南(東京・品川、斉藤恭平社長)は、圧縮梱包機の従来機種をリニューアルした。簡易型、金属用、廃プラ用、古紙・段ボール用と、用途毎に適したタイプを取り揃え、顧客の多様なニーズに応えることにより、市場の新規開拓を図る。



◇燃料削減量をポイント制に
CO2換算で省エネ促進

- 青山 -

エネルギーコストコンサルティングの青山(福井県鯖江市、青山政史社長)は、ボイラーを持つ工場や温泉施設などを対象に、同社が販売する化石燃料改質材「テクノファイブ」を用いた省エネ提案をシステム化する。



◇R事業拡大で埋立量削減へ
硬質系廃プラ利活用に着手

- 京都環境保全公社 -

京都環境保全公社(京都市、石田捨雄社長)は埋立管理の強化とリサイクル率の向上で、最終処分量の削減・処分場の安定化に取り組んでいる。新たにPE、PPなど硬質系廃プラのマテリアルリサイクルに着手しており、汚泥の利活用なども将来的に検討する。



6月18日号ダイジェストニュース

◇管理型24万m3がオープン
計画から8年、ついに完成/公共や地元中心に受け入れ

- 三山クリーン -

三山クリーン(福島県いわき市、松尾活秀社長)の第4期管理型最終処分場が6月11日から受け入れを開始した。事業計画書提出から8年以上を経て完成。公共系の汚泥や地元企業、中間処理施設からの廃棄物を中心に受け入れを行っていく。



◇溶融スラグ用途拡大へ
最大8000tを有効活用

- 富山県 -

富山県は富山地区広域圏クリーンセンターで焼却灰から製造する溶融スラグの用途拡大に向け、アスファルト舗装材への活用を図る。アスファルト舗装材の品質認定を行う国の委員会に対し、スラグ混合アスファルトを認定対象とするよう提案し、県発注工事でもスラグ混合材の利用を広げる方針だ。



◇石膏ボードプラント新設
山梨と周辺都県で集荷

- テクノプラント -

テクノプラント(山梨県南アルプス市、大村静雄社長)は、南アルプス市戸田の甲西工業団地に新築や解体工事現場で出る廃石膏ボードのリサイクルプラントを開設した。県内や長野、静岡、東京(三多摩)などを営業エリアにする。



◇一廃処分業許可取得へ
八戸市で食リ事業に参入

- NPO法人循環型社会創造ネットワーク -

NPO法人循環型社会創造ネットワーク(CROSS)(青森県八戸市、類家伸一理事長)は、建設・造園業の環境緑花工業(青森県八戸市、山谷弘美社長)と連携し、せん定枝などを利用した食品リサイクル事業に乗り出す。



◇リサイクル率99%を実現
プラ・金属類の手選別推進で

- 関東通信輸送 -

関東通信輸送(東京・新宿、齊藤康人社長)は、撤去通信機器や使用済みOA機器類の手解体処理を行う「牛久リサイクルセンター(茨城県牛久市)」の工場内リサイクル率が99%に達した。今後は、廃プラの再商品化などのリサイクルにも取り組む考えだ。



◇廃プラ処理・処分調査
発電利用が大幅に増加/サーマルR推進が課題

- (社)プラスチック処理促進協会調べ -

(社)プラスチック処理促進協会はこのほど、製造6業種と建設2業種における06年度(05年度実績)の「産業系廃プラスチックの排出、処理処分に関する調査」結果について公表した。調査を開始した99年(98年度実績)の再資源化率は22.6%で、今回は65.8%と大幅に向上。埋立処分量は5分の1となった。サーマルリサイクル率が同9.7%から38.2%に増加したことが主な理由という。なかでも、焼却発電が著しく、同5%から同27%に増加している。この調査結果並びにプラ処理協が掲げる今後の課題について取り上げる。



◇破砕・剥離機を販売へ
中間処理システムのコスト削減も

- 大阪工機 -

切削工具などを取り扱う大阪工機(大阪市、柳川重昌社長)は、電子基板やエアコンラジエターなどの破砕・剥離機「クロスフローシュレッダーS-700」(佐藤鉄工製・富山県)の販売を開始した。



◇E3実証8月から開始
原料調達から販売まで

- 大阪府 -

本年4月、大都市圏におけるバイオエタノール3%混合ガソリン(E3)の燃料生産・利用システムの実用化を実証する環境省事業「平成19年度エコ燃料実用化地域システム実証事業」に採択された大阪府は、必要となる設備の整備を進め、8月をめどにE3製造し、供給を開始する。



◇サーマルR施設建設へ
八戸港にSPCを設立

- 三機工業 -

三機工業は、青森県八戸市豊洲の八戸港ポートアイランド内に特別目的会社(SPC)を設立し、廃棄物処理・エネルギー供給事業に参入する。現在、設置許可を取得しており、早ければ今月末にも着工、来年3月操業を予定している。



◇中国地域特集 一次産業のリサイクル処理は多彩
産廃排出量は年3683万t程度/化学工場で燃料や原料にも活用


中国地域は、瀬戸内海と日本海に挟まれ、自然環境が豊かな中で、工業地帯も広がる。従って、1次産業から発生する廃棄物や食品系の残さや工場系の廃棄物も少なくない。食品工場などから発生する廃棄物の付加価値化などの工夫も多彩だ。



◇中国地域特集 木質チップ必要量100万t超える
大型ボイラーが次々と稼働に/需要大で供給量が不足事態も


全国的に解体系の木くずの価値が高くなっている中で、中国地方にも木質チップの燃料ユーザーの波が押し寄せてきたようだ。中国地域には、セメント工場や化学工場、製紙工場など、地球温暖化対策と重油削減のために木質チップの大型ボイラーを導入した工場が多い。来年にかけて稼働するものを含めると中国地域だけで、木質チップの必要量は、年間100万トンを余裕で超えるといわれている。加えて、隣接する四国でも次々とボードや製紙ボイラーが動き始めることになっている。中国四国の建設系副産物の木くずの年間発生量は、約70万トン弱と推測され、需要と供給バランスが完全に崩れている。中国地方を中心に、木質バイオマス動向を探究してみたい。



◇中国地域特集 地場産業活かす再生処理
エコタウンからの視点/先進技術で付加価値化の実現


中国地域のエコタウン事業は、主に岡山県と広島県、山口県の3カ所で取り組みを進めている。地域の産業の特色を活かし、地域に根ざした先進的な処理技術を活用しているケースも多い。各エコタウン事業の中核施設を紹介する。



◇中国地域特集 食リ法いよいよ改正
飼料新規参入が増加/排出事業者との連携へ


食品リサイクル法の一部改正案が6月6日、成立した。改正法では再生利用の手法に熱回収を加える、再生利用事業計画の認定により廃棄物処理法上の特例を設けるといった項目が盛り込まれた。他にも食品関連事業者による年間報告の義務付けなどがあり、取り組みを具体化する必要性が一層高まっている。中国地域では食品リサイクル法の施行後、バークや汚泥のたい肥化業者による食品残さの受託に加え、異業種などからの新規参入事例も増えている。また魚あらに関しては、その飼料化事業を長年行っている業者も数社あり、中四国のみならず、九州北部や一部近畿にまで集荷エリアを広げている。中国地域における注目の食品リサイクル取り組み事例を紹介する。



◇中国地域特集 廃プラマテリアル事業者の動向
廃棄物由来で燃料化の品質アップ/年間16万tのRPFの供給体制構築


中国地域では、廃プラや可燃性の廃棄物を燃料化する中間処理工場や技術が進化してきた。広島県のクリエイティブは、独自の固体燃料「RPPWF」を商標登録して、ユーザーが品質管理しやすいようにした。オガワエコノスは、全国展開の一環として、RPFの供給者と提携して、年間16万トン以上を動かせるようにした。三光は、廃棄物処理の中でタイヤなどの燃料化を実現した。エコマ商事やフジ化成工業など廃プラやゴムくずのマテリアル利用を進めている事業者も多い。象徴的な事例を中心に紹介する。



6月25日号ダイジェストニュース

◇廃消火器の処理事業スタート
年間6万台の受入れ目指す/回収薬剤はメーカーに販売

- (財)東京都環境整備公社 -

(財)東京都環境整備公社(東京・江東)は、本社敷地内に日量900本の消火器処理設備を消火器メーカー・ヤマトプロテック社との技術提携で導入、廃消火器の回収・処理事業をスタートさせた。業許可は3月1日付けで取得し、現在月間1000本程度を処理している。



◇今期見込み160t
古紙の出張細断が好調

- 仙台環境開発 -

管理型最終処分や建廃中間処理、解体工事業などを手掛ける仙台環境開発(仙台市青葉区、渡邊晋二社長)は、05年半ばに立ち上げた出張機密古紙細断事業で、今期(06年11月-07年10月)は過去最高の実績を上げる見通しになった。05年11月-06年10月の前期は、149件の顧客で計134dという結果だった。



◇栃木にバイオマス発電
木質チップ10万t利用

- 住友大阪セメント -

住友大阪セメントは栃木県佐野市(旧葛生町)の栃木工場に、古材からの木質チップを主燃料に用いるバイオマス発電設備を設置する。電力はすべて自家消費で、09年4月から工場への正式送電を予定している。



◇エタノール施設が本稼働
家庭系生ごみの受入開始

- 新日鉄エンジニアリング -

新日鉄エンジニアリング(東京・千代田、羽矢惇社長)は、北九州エコタウン内に建設した食品廃棄物エタノール化実証プラントの試運転が終了、6月から本稼働を開始した。生ごみを用いてエタノールを製造するプラントは国内初となる。



◇廃遊技機処理能力90万台/年に
第2工場稼動でパチスロ対応強化

- リサイクルテック・ジャパン -

廃遊戯の再生利用および部品再使用事業を展開する、リサイクルテック・ジャパン(名古屋市港区、高取美樹社長)は、回胴式遊技機専用(パチスロ機)の第2工場(名古屋市港区)を完成、本格稼動に入った。



◇家電メーカー各社による家電リサイクル実績の公表について(概要)

- 環境省 -

環境省は6月12日、家電メーカーなどが特定家庭用機器再商品化法に基づき進めている家電リサイクルの実績を取りまとめ、各社の再商品化率が法定基準を上回っていることを明らかにした。



◇新型の減温反応装置
ロータリーアトマイザー採用/瞬間冷却、有害ガス除去

- 大川原化工機 -

大川原化工機(横浜市)は、ロータリーアトマイザーと加圧二流体ノズルを組み合わせた微粒化装置を採用した排ガスの減温反応装置を開発、販売に乗り出した。



◇林地残材などが多い
未利用バイオマスの量/廃棄物系は利用進む

農林水産省の下村聡バイオマス推進室長は6月4日の(社)日本有機資源協会総会で行った講演で、日本のバイオマス利用状況についてふれ、「廃棄物系のバイオマスはかなり利用が進んできているが、農作物非食用部や林地残材などは未利用のものが多く、今後の課題になる」と述べた。



◇欠格要件のあり方を検討
“大きく見直す段階でない”/「無限連鎖」には通知で対処

- 環境省 -

環境省が設置した、産業廃棄物処理業者に係る「欠格要件の在り方検討会」は今年3月末までにとりまとめた報告書の提言で「現時点では(2003年改正法施行から約3年が経過したにすぎず)、許可取消しの義務化に伴う効果を検証し得る段階には至っていない。



◇2006年度日本自転車振興会補助事業 新規資源循環システムの形成に関する調査研究
「高度溶剤リサイクルシステムの形成に関する調査」概要

- (財)クリーン・ジャパン・センター -

財団法人クリーン・ジャパン・センターは、2006年度日本自転車振興会補助事業・新規資源循環システムの形成に関する調査研究「高度溶剤リサイクルシステムの形成に関する調査」の報告書を取りまとめた。



◇安心の統一ブランド普及
顧客満足、品質向上へ/第1回マネージャー研修開催

- エコスタッフ・ジャパン -

優良な廃棄物処理企業のネットワークづくりを進めるエコスタッフ・ジャパン(東京・中央、宗大介社長)は6月15日と16日、東京都内で第1回マネージャー研修を開催、全国から廃棄物処理業の担当者が参加した。



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