循環経済新聞・バックナンバー“2009年7月度”

7月6日号ダイジェストニュース

◇城南島で再生骨材を製造
全国初、加熱すりもみ採用

- 成友興業 -

成友興業(本社・東京都あきる野市、細沼順人社長)が建設を進めてきた廃コンクリート、建設汚泥の高度リサイクルプラントは、7月から本格稼働に入った。全国に先駆けて、三菱マテリアルが開発した再生骨材製造技術「加熱すりもみ方式」を採用し、バージン材と同等のコンクリート用再生骨材H(JISA5001)を製造する。都心部に近く、路盤材だけでなく再生骨材も製造できることから、建設工事などの再開発需要に合わせた事業展開も見込む。東京都が推進するスーパーエコタウン事業2期公募に選定されており、同事業では9番目の施設となる。



◇廃プラ埋立ゼロへ協定
処理業86社が参加/中防外以外の処分も対象

- 東京都 -

東京都は6月26日、東京都庁で、産業廃棄物処理業者86社を招き、「廃プラスチック類の埋立ゼロに関する協定締結式」を行った。協定には、都中央防波堤外側最終処分場への廃プラ埋立(中小企業枠)を認められている処理業者だけでなく、東京都以外で広く廃プラを扱って埋立処分にまわしている業者も参画した。



◇地元還元のループ構築へ
30km圏内から食残回収/10月めどに10t体制

- サニタリーセンター -

サニタリーセンター(埼玉県本庄市、木村文男社長)は、食品残さの肥料化事業で、今年10月をめどに1日10トンの本格処理体制に入る。本庄市内の工場から30キロメートル圏内にあるコンビニや外食の店舗を中心に、食品残さを効率よく回収し、地元農家の協力を得ながら街全体を結ぶリサイクルループの構築を目指す。



◇廃液、汚泥受入拡大へ
「小ロットで特殊」ターゲットに/汚泥などは一部リサイクル

- 昌和プラント -

昌和プラント(神奈川県横浜市、廣木直江社長)は、廃液、汚泥処理の受け入れに幅をもたせるため、同社中間処理工場「厚木工場」(神奈川県愛甲郡)内の改良に踏み出す。近日中に第一段階として脱水機の増設を行うこととしている。



◇1万2000坪の古紙ヤード完成
3拠点で月1万tの回収へ

- はまだ -

古紙問屋のはまだ(愛知県紀の川市)は6月、本社センターを開設。1万2000坪の敷地に3棟の古紙工場(ベーラ―計3台)、段ボール工場、加工センター、ロジスティクスセンターがあり、紙の一貫したリサイクルと流通システムを構築した。



◇2カ月間で6000tの実績
廃石膏粉を添加の固化材

- アドバンテック -

廃石膏ボードの受け入れやセメント系固化材で実績を重ねるアドバンテック(大阪府岸和田市、小林先社長)は、自社製品のセメント系固化材「アトムシックス」が4、5月で約6000トンの販売実績を上げて、利用量を増やした。



◇基準達成はなお困難
汚水処理場の技術は優れる/アンモニア窒素の処理


日々深刻になる湖の富栄養化に対して、脱窒素とリン除去が重要なツールとなっている。中国での汚水処理業界アップグレードの重要な目標とされている。



◇県外廃棄物の監視強化
搬入協定書を一部改訂

- 大分県 -

大分県は県外産業廃棄物の搬入について、廃棄物の種類、数量および性状、処分方法が協議内容と異なる場合に、県外廃棄物を撤去するなどの方法により協議内容に沿うように適正な処理を行わせるとともに、適正な処理が行われたことを確認するまでの間、県外廃棄物の搬入を停止できることを協定書に加えた。



◇他事業者との協力で作成を
BCP策定で要点学ぶ/新型インフルで研修会

- (社)東京都医師会/東京都/(社)東京産業廃棄物協会 -

(社)東京都医師会、東京都、(社)東京産業廃棄物協会が6月25日、東京都新宿区の都民ホールで、新型インフルエンザ流行時の廃棄物対策をテーマに「平成21年度感染性廃棄物の適正処理研修会」を開催。都内で感染性廃棄物を取り扱う処理業者など約140人が参加した。感染対策や流行時の廃棄物処理業の事業継続計画(BCP)の策定について知識を深め合う貴重な研修会となった。



7月13日号ダイジェストニュース

◇横浜に日量372t 炉竣工
日本最大級のキルン・ストーカ/6000kWの発電能力

- シンシア -

シンシア(本社・東京、松坂幸洋社長)は1日(24時間)当たり372トン(186トン×2炉)からなる日本最大級のキルン・ストーカ炉を有する「シンシア横浜R・Cセンター」(横浜市金沢区)を竣工した。蒸気タービンで6000キロワットを発電するサーマルリサイクル施設となっている。



◇ リサイクル施設に転換
城南島エコプラント/廃プラ選別加工してサーマルへ

- (財)東京都環境整備公社 -

(財)東京都環境整備公社(本社・東京都江東区、渋井信和常務理事)は、2011年度からの最終処分場への廃プラスチック埋立禁止の施策を受けて、昨年秋から城南島エコプラント(東京都大田区)の処理工程に大型の粒度選別機(トロンメル)などを整備し、各種需要家に廃プラを加工出荷する体制を整えた。



◇食品残さからエタノール・肥飼料を製造
来年度、地域循環モデルの実用化へ

- 東海リソース -

東海リソース(名古屋市、村田亮二社長)は、食品残さからバイオエタノールと家畜飼料・肥料を製造するカスケードリサイクル技術を開発し、経済産業省の2009年度低炭素社会システム実証事業に実施主体として採択された。来年度をめどに本格的な実用化を目指していく。



◇RPF製造に乗り出す
産廃焼却の補助燃料に/約9000kcalの高熱量

- リプロワーク -

リプロワーク(北海道石狩市、武田篤社長)は6月12日、RPF製造の許可(産業廃棄物処分業許可更新(圧縮成形固化))を取得した。現在は試験稼働で、今後徐々に生産量を増やし事業の拡充を図る。



◇中古衣料受け入れ拡大
産廃系、一般からも/年1500t受け入れ可能

- スズキ故繊維 -

スズキ故繊維(神奈川県横浜市、小澤さと子社長)は、家庭から出る中古衣料や繊維くずを再生しているが、産廃ルートに流れる中古衣料を含め幅広い受け入れを始めている。



◇土壌汚染対策法改正
要措置区域、処理基準を規定/政省令素案取りまとまる


中央環境審議会土壌農薬部会土壌制度小委員会は7月1日、第11回会合を行った。濃度基準を超過して健康被害のおそれがある「要措置区域」の指定基準は、土壌溶出量基準を超過して地下水汚染が認められる区域または土壌含有量基準を超過して人が立ち入りできる区域とされた。



◇余剰汚泥の問題を解消
食品工場向けシステム発売

- 三菱樹脂 -

三菱樹脂は、食品加工工場などの既設の活性汚泥処理設備に繋ぐだけで余剰汚泥を分解し、そのまま排水を放流できるようにする接触ばっ気式排水処理システム「ヒシビオタンク」を開発、7月から全国販売を開始した。



◇8月から申請手続き変更
電マニ使用も可能に

- 秋田県環境保全センター -

秋田県の公共管理型最終処分場、秋田県環境保全センターは今年8月1日から、センターの使用許可手続き、廃棄物の受け入れ手続きなどが変更となる。7月1日からは電子マニフェストの利用が可能となった。



◇受入料金を割引へ
搬入量に応じ弾力的に

- 山梨県環境整備センター -

山梨県の公共関与の管理型処分場「山梨県環境整備センター」への廃棄物の受け入れ状況が厳しいことから、受け入れ料金を搬入量に応じ、割引することが明らかになった。県知事が6月30日県議会の代表質問で答えた。



◇09年夏季特集号

■2010年処理法改正

 11・12面

■検証 処分場設置を巡る行政訴訟

 13面

■米国廃棄物ビジネスリポート

 17〜19面

■どうなるブラウン管リサイクル

 20面

■食品リサイクルの行方

 23面

■エリア特集 九州

 37〜48面




7月20日号ダイジェストニュース

◇いよいよ処理法改正へ
制度見直しで論戦再開/自ら処理で帳簿作成へ

- 中環審・処理制度専門委員会 -

廃棄物処理法改正へ、本格的な論戦が再スタートを切った。中央環境審議会廃棄物処理制度専門委員会(委員長・田中勝・鳥取環境大学研究・交流センター教授)は7月13日第9回の会合を開催。制度見直しの骨子となる報告書案をめぐり、活発な意見交換を行った。



◇廃プラなど輸出強化
インド市場の受け皿

- ディ・ヴィ・ディ -

インド向けの輸出で35年の実績を持つディ・ヴィ・ディ(神戸市中央区)は、近年のインド経済成長率を背景にして、再生資源の需要が高まっていることから、廃プラや金属スクラップ、中古コピー機械などを中心にして、輸出事業を強化することを明らかにした。



◇名古屋市内のループ構築へ
飼料化施設竣工で始動/ユニー、ミニストップなど


名古屋市内に中部有機リサイクル(前川覚社長)の飼料化施設が竣工したことを受けて、スーパーマーケットチェーンのユニーやコンビニエンスストアチェーンのミニストップが、同市内で飼料化によるリサイクルループの構築を進めている。エコフィードの事例としては代表的な横浜市有機リサイクル協同組合が蓄積したノウハウをベースにした施設の竣工とあって、関係者の期待は大きい。



◇東塗協の指定工場に
廃塗料をセメント原料化

- 環美 -

廃塗料リサイクルを手掛ける環美(東京・板橋、井出美代子社長)は、東京都塗装工業協同組合の指定処理工場となった。廃塗料の排出事業者の団体から指定を受けることは、全国的にも注目される。



◇クリーンセンター運営事業受注
松山市がDBO方式で

- 日立造船/五洋建設グループ -

日立造船・五洋建設グループは愛媛県松山市から、松山市新西クリーンセンター整備・運営事業を受注し、同市議会において承認された。



◇廃石膏板 再資源化に向けて
富士第2ステーション竣工

- イーシーセンター -

イーシーセンター(本社・静岡県沼津市、海野欽也社長)は7月20日、新たに廃石膏ボードのリサイクルプラント「富士第2ステーション」(同富士市)を竣工する。



◇新型のロールスクリーン
容リ、建廃などの選別に/軽量物と重量物、残さを分ける

- 大原鉄工所 -

大原鉄工所(本社・新潟県長岡市、大原興人社長)は、3種選別式の新型ロールスクリーンを開発、販売を開始した。すでに数社への納入も決まっており、今後、容器包装や建設系混合廃棄物、バイオマスなどの分野に営業を展開する。



◇リサイクル技術・製品実用化事業
採択事業3件を決定

- 鳥取県 -

鳥取県はリサイクル技術・製品実用化事業補助金の交付を決定した。



◇感染廃の処理を円滑に
相互協力で10社と協定

- (社)神奈川県産業廃棄物協会 -

(社)神奈川県産業廃棄物協会は、神奈川県内に所在する感染症廃棄物の処分を行っている産業廃棄物処理業者10社と、新型インフルエンザの発生に伴い、神奈川県内で増加が見込まれる感染症産業廃棄物を円滑・適正に処理するための相互協力に関する協定を締結した。



7月27日号ダイジェストニュース

◇需要に応じプラ再生品
袖ヶ浦工場が本格稼働/豊富な金型、小ロットも対応

- リプラス -

プラスチックリサイクルや合成樹脂企画販売、金型企画などを手掛けるリプラス(本社・千葉県袖ヶ浦市、箕輪治社長)は6月から、従来の磯ヶ谷工場(千葉県市原市)に加えて、袖ヶ浦工場が完成、本格稼働を開始した。地元の石油化学メーカーや成形メーカーなどから排出されるプラスチックスクラップを集荷し、豊富な金型とノウハウで、需要家の細かい規格に応じた小ロットの再生プラスチック製品を廉価で製造、販売する。



◇高付加価値プラを再生
月間300tを出荷/新利根工場でフレーク化

- 共和興業 -

プラスチックリサイクルなどを手掛ける共和興業(本社・東京・葛飾、小島晶社長)は、同社の主力工場である新利根工場(茨城県稲敷市)でHI-PSやGP、ポリカーボネート(PC)、アクリルなど付加価値の高いプラスチックスクラップを破砕、フレーク化して月間約300トンを需要家向けに出荷している。



◇食品事業者とループ構築も
エコフィード第1号認証

- フジ商事/大門ファーム -

(社)日本科学飼料協会は7月17日、エコフィード認証制度に基づき、フジ商事(愛知県江南市)が製造する「フジエコドライ1号」を第1号に、大門ファーム(徳島県阿波市)の「アワEcoブレッド」を第2号に認証したと発表した。いずれも、製造業やコンビニなどの食品関連事業者とタイアップした食品循環を計画・実施しており、認証を機にさらに取り組みを拡大していく。



◇再生用タイヤ需要が堅調
切断処理は500t/月

- 進栄産業 -

進栄産業(茨城県結城郡、中島完司社長)は再生用タイヤ(台タイヤ)向けの中古タイヤをメインに買い取りを行い、約4000坪の自社ヤードから国内、海外へと出荷している。



◇材料優先は総量の50%
容リ協で評価制度検討へ/中間とりまとめ案公表

- 中環審/産構審 -

中環審と産構審は7月16日、プラスチック製容器包装の再商品化手法に関する合同会合を開催、2010年度以降の再商品化手法と入札制度のあり方について中間取りまとめ案を公表した。



◇動脈物流で廃棄物を回収
関東資源循環センター

- ミサワホーム -

広域認定制度を利用して、1都7県の新築施工現場から排出される産業廃棄物のゼロ・エミッションを推進するため、ミサワホームは今年6月、中間処理施設の「関東資源循環センター」(千葉県野田市)を本格稼働した。



◇アルミ・スチール・PETを分別
3種自動選別回収機を新開発

- エコフレンド -

エコフレンド(奈良市、筒井等社長)は、アルミ缶・スチール缶・PETの3種類を瞬時に自動的に分別することを可能とした「グリーンBOX」を開発、6月から販売を始めた。



◇08年度、立入検査4000件実施
監視体制を強化

- 長崎県 -

長崎県は産廃の中間処理施設などへの監視体制を強化、2008年度に4000件を超える立入検査を実施した。近年の大規模不適正処理事案の発生などを受け、より実効性の高い取り組みを強めていく方針だ。



◇法律を身近に感じる機会に
行政官招き勉強会

- (社)東京産廃協・女性部会 -

(社)東京産業廃棄物協会・女性部会(部会長・二木玲子)は、7月16日午後3時から、同協会内で法律の作り方の実際をテーマに勉強会を開催、女性部会メンバーなど約20人が参加した。



バックナンバーに戻る