廃棄物新聞・バックナンバー“1999年11月度”


11月1日号ダイジェストニュース

◇5,000t/月の難再生古紙受け入れ
2001年6月めどに川崎に新製紙工場

- 信栄製紙 -

 従来はリサイクルが困難とされてきたカーボン紙や感熱紙を含む難再生古紙(ミックスペーパー)を製紙原料として、グループ全体で毎月約5,000t利用している信栄製紙(本社・静岡県富士市)は、2001年6月稼働をめどに神奈川県川崎市臨海部のゼロ・エミッション工業団地内の約5,000坪の敷地に、4,000−5,000t/月のミックスペーパーの受け入れ能力を持つ製紙工場を整備する。



◇単品プラ高炉原料化へ
新築建廃で先駆的なシステム

- 戸田建設 -

 戸田建設東京支店はこのほど、建設業界の取り組みでは先駆的な東京支店管轄で発生する新築廃プラスチック類について、原則全量を特定収集運搬会社が単品回収して横浜市内の中間処理工場に持ち込み、工場で分選別を施した後、焼却物は東京都品川区の高和の産廃焼却施設へ、再資源化可能物は高炉原料でNKK京浜製鉄所にそれぞれ搬入するシステムを確立した。



◇産業界のCO2排出量、90年度比2.4%減少
廃プラ利用の鉄鋼9.5%減

- 経団連 -

 経団連は10月22日、98年度の産業界31業種の二酸化炭素排出量が1億2,600万トンだったことを発表した。昨年から行っている自主行動計画のフォローアップとしてまとめたもので、90年度比で二・四%減、97年度比で6.0%減となった。業種別にみると、石炭エネルギー(67.9%減)、写真機(27.9%減)、鉄道車両(27.9%減)、伸銅(25.7%減)、板硝子(20.5%減)などで、90年度比の減少率が大きかった。



◇99廃棄物処理展・名古屋会場特集
会場・出品案内など

- 主催:日報 -




11月8日号ダイジェストニュース

◇大気環境基準0.6pg/m3を提示
特定施設の対象、規制値も示す

- 中環審大気部会 -

 中央環境審議会の第24回大気部会が10月26日に開かれ、ダイオキンシン類の大気環境基準を0.6pg−TEQ/m3以下とし、ダイオキシン類特別措置法に基づく特定施設に未規制の小型焼却炉等を指定し、特定施設の排出基準値を示すなどの内容を盛り込んだ今後の有害大気物質対策のあり方についての部会報告案を取りまとめた。



◇新設の処分場・焼却炉激減
新規設置数の状況を報告

- 厚生省 -

 今年6月17日から改正廃棄物処理法で焼却炉や埋立処分場の設置基準が強化されたのを受けて、今年度の産廃処分場と焼却施設の新規設置数が9月末までに、それぞれ9カ所、13カ所と過去に比べ激減していることが厚生省の調査で分かった。97年度の産廃処理施設の設置および産廃処理業の許可状況を取りまとめた報告に併せて、焼却施設と処分場の最新の整備状況を示したもの。



◇年間8万tのその他プラ受け入れへ
容リ法対応で高炉還元剤等に

- 新日鉄-

 新日鉄はこのほど2000年半ばにも年間8万t規模で、容器包装リサイクル法に適用されたその他プラスチック類を製鉄所のコークスの代替の高炉還元剤等でコークス炉に受け入れる方針を固めた。千葉県君津市の君津製鉄所と名古屋市の名古屋製鉄所でそれぞれ4万t/年程度受け入れるもので、受け入れに際して異物除去、破砕機、塩ビ分離機、減容機等で構成する事前処理設備とコークス炉への搬入設備を設置し、容リ法で規定されているその他プラの分別基準適合物を扱う。



◇加古川で産廃プラ受け入れ
年間17000t規模で始動

- 神戸製鋼所 -

 神戸製鋼所は10月29日、同社の加古川製鉄所(兵庫県加古川市)3号高炉と自家発電用6号ボイラーで産廃系の廃プラを燃料として使用するめどをつけ、6号ボイラーでの受け入れを始めたこと、3号高炉では来年2月から使用する予定にあることを明らかにした。当面は3号高炉で1万t/年、6号ボイラーで7,000 t/年の計1万7,000t/年の廃プラを受け入れ、コークスの代替で高炉還元剤や燃料として利用する。



◇家畜排せつ物利用法が施行
小規模農家は適用除外に

- 農水省-

 家畜排せつ物管理・利用促進法(「家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律」)が1日、施行された。同法で都道府県知事は畜産業者に対して家畜排せつ物の処理・保管施設等に関する管理基準に沿った指導・助言、勧告・命令ができるようになり、従来の野積み、素堀り等による処理は禁止される。10月29日付の農水省令で定められた施行規則では、管理基準の適用対象は牛と馬が10頭以上、豚100頭以上、鶏2,000羽以上の畜産農家とし、小規模な農家は除外した。



◇排出者のコスト負担義務化へ
用途は飼料化を優先

- 食品廃再商品化促進法案-

 農水省は、食品廃棄物を飼料や肥料にリサイクルする食品廃棄物再商品化促進法(仮称)を次期通常国会に提出するため準備を進めてきたが、9月28日の第5回ダイオキシン対策関係閣僚会議で廃棄物の減量化目標が設定されたのを機に、食品廃棄物の排出事業者に再商品化のコスト負担を義務づける方向で検討に入った。再商品化用途としては肥料化よりもあくまで飼料化を優先する意向で、年内にも法案の具体的な骨子をまとめる。



◇バンドとフィルムを再資源化
新聞販売店から分別収集

- 進栄化成 -

 進栄化成(東京都・足立区)では、日本経済新聞社、朝日新聞社と提携し、新聞販売店から排出されるポリエチレンフィルムとPP(ポリプロピレン)バンドの再生ペレット化を行っている。再生ペレットは、バンドとフィルムに再生加工され、再び新聞納入時に使用される仕組みになっており、完全リサイクルシステムとして注目される。日経では東京都の事業系ごみ有料化に伴い一昨年から、朝日では今春から回収を開始した。



◇PCBを迅速・高精度で分析
10分の1のコストで基準値以下 0.3mgまで

- 荏原 -

 荏原はこのほど、廃油に含まれるPCBを迅速・高精度・低コストで分析する方法を開発した。廃油中から効率良く抽出したPCBから短時間で油成分を除去して、汎用のGC/MSで測定する。一検体あたり20−40分、3万円程度で、油中PCB基準値以下の0.3r/sまで測定できる。



◇廃プラ減容で新システムを開発
5社が採用に前向き検討

- 小熊鉄工所 -

 小熊鉄工所(本社・新潟県柏崎市)は、廃プラの減容装置「DP−100 N型」を中心とする処理プラントの性能を確認する実証実験を行なった結果、従来に比べ0.05−0.1t/m3の減容効果があることを確認した。実験は9月28日本社構内で行なわれ、現在すでに4-5社が納入について前向きに検討している。



◇グリストラップ浄化で固形化バイオを拡販へ
すかいらーくなど600店舗が採用

- アイワ産業 -

 アイワ産業(本社・東京)は、グリストラップ浄化用に米国製バクテリア製剤の販売を強化する。同社が輸入販売する「バイオバスター」は、油脂類やスカムの分解に優れたバクテリアを培養し、円筒状に固形化した独特のもので、今年に入り「すかいらーく」など関東圏内のレストランチェーン六百店舗で採用されている。今後、環境対策に力を入れる外食企業やISO14001の認証取得企業などを対象に拡販していく計画で、次年度には1万2,000 個の販売を目指す。




11月15日号ダイジェストニュース

◇初開催に4万人が来場
90年代の最後飾る盛況

- 日報主催、'99廃棄物処理展名古屋会 -

 '99廃棄物処理展/名古屋会場(主催・日報)が11月10日から13日までの4日間、ポートメッセなごや(名古屋市港区)で開催された。期間中は、国内外からの来場者約4万人が会場を訪れ、賑わった。初開催となった名古屋会場は、中部・東海の環境関連専門メーカーなどを中心に、135社・452小間での規模の開催となった。初日、9時30分から交流センター1階エントセンスホールで執り行われた開会式には、中部通商産業局、愛知県、名古屋市の担当官も来賓として出席し祝辞を述べ、廃棄物処理展として90年代最後となる名古屋会場の開催に期待の声を寄せた。



◇第三のプロジェクト「響リサイクル団地」始動
自動車解体業集結、多彩R企業進出も

- 北九州市エコタウン事業 -

 北九州市が進めるエコタウン事業でこのほど、中小企業の新たな事業促進のため検討してきた「響リサイクル団地」の整備について、その概要が固まった。同事業は、エコタウンに関連して進めてきた総合環境コンビナート、実証研究センターに次ぐ第3のプロジェクトだ。



◇廃蛍光灯水銀回収事業に参入
年間200社の顧客確保目指す

- ダイセキ -

 ダイセキ(本社・名古屋市、社長・伊藤博之氏)ではこのほど、廃蛍光灯からの水銀を回収する事業に参入。各工場施設などから集めて前処理を施した蛍光灯は、野村興産とタイアップし北海道のイトムカ鉱業所へ搬入し、リサイクル化する。ダイセキは事業を始めるにあたり、廃蛍光灯破砕(固定式)の許可を9月30日に取得。破砕機は、蛍光灯専用で6t/日の処理能力を持つ。



◇環境保全事業に低金利融資
施設購入や汚染防止事業を支援

- 滋賀銀行 -

 滋賀銀行(本社・滋賀県大津市)は11月25日から、廃棄物をリサイクルするための設備費用を低利融資する「リサイクルプラン」と、土壌汚染防止費用を低利融資する「土壌汚染防止プラン」の取り扱いをはじめる。両プランとも、融資金額は1億円以内で、融資機関は十年以内となっている。融資利率は変動金利型で長プラ−0.2%以上の連動。3年以内は1.975%以上、3年超7年以内は2.175%以上、7年超10年以内は2.375%以上となっている。



◇98年度処理費は119億円超
環境コストの44%占める

- 大林組 -

 大林組はこのほど、建設業界として初の、工事事務所を含めた環境会計を算出・公表した。これによると98年度の環境コストの総額は270億2,800万円。内訳では現場廃棄物処理費は119億100万円で全体の44%を占めている。総コストの中で割合の高い項目としては▽現場環境保全対策費=88億5,800万円▽ISO14001システム構築費・運用費=22億7,100万円▽環境配慮設計費=15億7,700百万円−−など。これらだけで、全体の95%以上にあたる。



◇アッセンブリー採用で廃棄物削減
専門プロジェクトで対策強化

- ミサワホーム -

 ミサワホームでは、廃棄物の削減に関し、工業化の徹底を図る等の対応を強化し、2000年度までに97年度比で20%の削減を達成していく。具体的に、木質系住宅ではサブアッセンブリーを採用。施工現場では組み立てだけの状態としている。サブアッセンブリーの納品は、過去および最大4モジュール(3,640o)幅にパネルを大型化する組付を工場で行い、組立順序に合わせて現場に納品し、クレーンで組み立てるものだ。



◇EPS再生工場来月竣工
再資源化能力日量12t

- アムス -

 アムス(東京都大田区、TEL:03−5736−4611)は来月、千葉県印旛郡富里町に発泡スチロール(EPS)の再資源化工場を竣工する。日量12tの再資源化能力を持っており、発生源で減容・ゲル化したEPSを溶剤と分離、再生ペレット化する。再生ペレットは、劣化しない温度で分離できるため、100%再生原料でも製品化できることから、高品質のリサイクルシステムとして注目される。



◇ばいじん、処分場の処理基準案示す
12月初旬にもDXNで最終報告

- 生環審、中環審部会 -

 厚生大臣の諮問機関・生活環境審議会廃棄物処理部会、環境庁長官の諮問機関・中央環境審議会廃棄物部会がともに11月2日、東京・霞が関の通産省別館で開かれ、ばいじん中のダイオキシン類含有量をばいじん1g中3ng以下とし3ngを超えるばいじんは特別管理廃棄物とすること、事実上のダイオキシン類による環境汚染防止を促すための最終処分場の処分基準案になる埋立処分に係る環境保全措置および処分場周辺の公共用水生きの汚染防止措置を設定したことを報告した。



◇OAリサイクル設備大幅増強へ
国内最大級の処理能力

- リサイクルテック -

 北九州市エコタウン事業の総合環境コンビナートで稼働する、OA機器リサイクルのリサイクルテック(本社・北九州市、社長・麻生和男氏)は、業績が順調に推移。新たに処理能力を現行の九倍増へと拡大する事業計画を明らかにした。99年4月に操業を開始した、リサイクルテックの0A機器リサイクル事業は集荷が順調に推移。今後のパソコンを始めとしたさらなる処理量の増加を見込み、大幅な事業拡張へと踏み切ったもの。



◇繊維リサイクルが危機
輸入軍手増大で声明

- 作業手袋連合会 -

 日本作業手袋工業組合連合会(白井武理事長・本部愛知県岡崎市)など関係7団体はこのほど、繊維リサイクルの危機を訴える声明を発表した。声明では▽海外から安価な軍手が流入して国内の軍手製造など繊維リサイクル関連メーカーを圧迫▽このため軍手メーカーが利用するリサイクル糸の需要も縮小、繊維リサイクルが崩壊し始めている−としている。




11月22日号ダイジェストニュース

◇改正法施行後の一号施設、大型焼却・管理型が竣工
処理能力70t/日、容量74万m3

- あいづダストセンター -

 あいづダストセンター(本社・福島県会津若松市、一重準之助社長)は11月11日、今年6月の改正廃棄物処理法施行後で全国初となる大型の産業廃棄物中間処理施設と管理型最終処分場(福島県柳津町)を竣工した。焼却施設二基の処理能力合計は約70t/日、管理型の埋立容量は73万9000m3。施設の特徴は、法規制をはるかに凌ぐ公害防止対策を施したトータルなクローズド方式の採用と分別・リサイクルを徹底しているところ。優良施設の設置をバックアップする産業廃棄物処理事業振興財団の債務保証を受けた。



◇東北地域の収集を南北二分
家電リサイクル等でエコタウン承認

- 秋田県、宮城県鶯沢町 -

 秋田県と宮城県の鶯沢町は11月12日、ともに家電製品の収集および同製品の鉱山技術を活用したリサイクルシステム等で通産省と厚生省からエコタウンの承認を受けた。家電の収集では経済性から東北地方を北南に二分し、北部は秋田県内の、南部は宮城県鶯沢町の鉱山技術を基盤とする施設に持ち込み、金属リサイクル等の事業を行う。



◇再商品化委託申込み始まる
2000年度完全施行分で締切りは2月1日

- 日本容器包装リサイクル協会 -

 容器包装リサイクル法の指定法人・日本容器包装リサイクル協会(稲葉興作理事長・東京都港区、TEL:03-5532-8597)は、特定事業者の再商品化委託申込書を全国の該当する事業者に送付、11月15日から受付を開始した。来年2月1日で締め切る。2000年度完全施行分、全国約16万の事業者に送付した。完全施行としては初めてとなることから、実際にどれだけの事業者が申し込むか注目される。



◇新大型焼却プラント完成
DXN規制大幅クリアでサーマルRも

- アース環境 -

 アース環境(本社・島根県松江市)はこのほど、2002年ダイオキシン規制対応の、60t/日(24時間稼働時)の処理能力を持つ新焼却炉「サーマルリサイクルプラント」を完成した。新プラントは、毎時2.2tの焼却処理能力を有し、2002年DXN濃度の基準値の5ng/m3(焼却室の焼却能力=毎時214t)を大幅にクリア。1ng/m3を達成している。



◇発生木材を資材化、再び建築現場へ
循環型構築に向け有効利用で協定

- 戸田建設東京支店、東京ボード工業 -

 戸田建設東京支店と東京ボード工業は11月8日、戸田建設の東京支店管轄で発生する木材を東京ボード工業の新木場工場(東京都江東区)に優先的に安価で受け入れ、パーティクルボードの原料として利用し、生産したボードを戸田建設の作業所や購買部が床工事施工業者に部材として使用するよう推薦する等の旨を示した木質資源リサイクル推進協定を締結したと発表した。



◇廃棄物対策の基本手順示す
環境基本計画見直しで論点整理

- 中環審企画政策部会 -

 環境基本計画の見直しを進める中央環境審議会の企画政策部会はこのほど、見直しの論点と作業の進め方について整理し、廃棄物については個別品目の特性を踏まえつつ、サーマルに比べマテリアルリサイクルを優先すべきとの考えを示した廃棄物・リサイクル対策の手順として、発生抑制、再使用、マテリアルリサイクル、マテリアルリサイクルが技術的困難性や環境負荷への程度の観点から適切でない場合のサーマルリサイクルの順序で対策を図り、最後に再使用・リサイクルできない廃棄物を適正処理することとした。



◇PCB処理技術を自社開発
紫外線と触媒で安全に

- 東芝 -

 東芝では、紫外線と触媒でPCBを短時間・低コストで安全に分解処理する技術を開発。近く通産省の難分解性有機化合物処理技術評価検討委員会での実証評価が正式に終了する模様で、厚生省のPCB処理技術調査検討委員会による法律上の処理基準としての評価検討を待っている。処理基準としての認可を得て、自社保管物の処理に採用する。



◇石炭灰を消波ブロックに
従来品より低コストで

- 中国電力など -

 中国電力(広島市)はこのほど、山口大学などと共同で、護岸工事などの際に使用するコンクリート製消波ブロックの原料に、自社の火力発電で発生した石炭灰を活用し、従来より強度は変わらず、低コストで製造できる技術を開発した。今後2000年度以降は、実際に工事で採用していく予定だという。



◇毎月6万tの輸送に環境ISO
海運業としては国内初

- 鶴丸海運 -

 鶴丸海運(本社・福岡県北九州市)はこのほど、廃棄物の海上輸送業務において、ISO14001の認証を取得した。海運業者としては、国内初という。審査登録機関はエスジーエス・アイシーエス・ジャパン。同社は、海上運送事業・港湾運送事業・貨物自動車運送業・倉庫業・廃棄物輸送事業を手がけている。



◇無塩素パルプ化加速
小型炉は各工場で更新進行

- 大昭和製紙 -

 大昭和製紙では、無塩素パルプの国内テスト製造の実施や、ダイオキシン類対策で工場に設置している小型焼却炉の更新するなど、環境管理対策を加速させている。同社では、年間110万tのさらしクラフトパルプを使用しているが、このうち12万2000tは自社海外工場から無塩素パルプを輸入、使用している。




11月29日号ダイジェストニュース

◇自然還元すれば産廃に非ず
森林内建設の根株等で通知

- 林野庁、厚生省 -

 改正廃棄物処理法で建設工事に伴い発生する木くずはすべて産廃に該当することとなったが、厚生省は11月10日「森林内で建設工事に伴い発生する根株や伐採木、間伐材は、自然還元利用や剥ぎ取り表土との一体利用を行うことで産廃に該当しない」とする産業廃棄物対策室長通知を、林野庁は11月16日、森林内の建設工事等に伴い発生する根株等の利用について自然還元利用や剥ぎ取り表土との一体利用についての運用を示した林政部森林組合課長など七課長名通知を、それぞれ各都道府県等の担当部局に送付した。



◇不法投棄の横行を懸念
産廃協講習会で言及

- 由田厚生省産廃対策室長 -

 厚生省産業廃棄物対策室長の由田秀人氏は11月16日、社埼玉県産業廃棄物協会が主催する適正処理講習会で「産業廃棄物適正処理の推進について」をテーマに講演し、産廃の不法投棄が地方で横行している現状を懸念し、「次期通常国会で何らかの制度改正を行いたいが、都道府県の(公共関与による施設整備を促すなど)取り組み強化や排出事業者への指導を強化するだけでは対応できない」と聴講者に官民一体で対応する必要があることをうったえた。



◇千葉に再生砕石施設を整備
クラッシャーや静電分離機販売も

- 三協フロンティア -

 総合ユニットハウスメーカーの三協フロンティア(本社・千葉県柏市)はこのほど、コンクリート塊の再生砕石事業や建設発生土の改良プラントの運営、クラッシャーの販売、廃プラと金属類を精選別する静電分離器の開発など、リサイクルを柱とする多角的な環境事業に本格参入した。再生砕石工場は同社が販売も手掛けることになったロシア製のコンクリートクラッシャーを導入し、千葉県流山市内に50t/時程度の処理能力を持つ破砕施設を整備し、中間処理施設と業の許可を申請中だ。



◇独から位相差回転ドラム式破袋機導入
容リ法プラ向けで本格販売へ

- NKK、エヌケーケープラント建設 -

 NKKとエヌケーケープラント建設は11月18日、ドイツの環境リサイクル機器メーカー=BRT社と比重が軽く袋内に子袋や孫袋を抱える容器包装プラスチック用として位相差回転ドラム式破袋機の技術導入契約を結び、日本国内での設計・製造・販売について独占実施権を得たことを明らかにした。プラスチック類を分別収集し再商品化企業に引き渡す地方自治体などに向けて本格販売を始める。



◇新築瓦端材一万t/年リサイクルへ
自社製品骨材に全量活用

- クボタ -

 クボタでは、2000年から新築現場で発生する瓦端材のリサイクルの全国展開に踏み切る。当初計画によると、リサイクル量は最大で年間一万tにのぼり、全量を骨材として通常の瓦製造工程で活用する。回収システムとしては、自社製品を取り扱う全国の販売店や工務店に専用の回収容器「ボックスパレット」を配備。販売店等は、現場で発生した瓦端材を袋詰めにして持ち帰り一時保管。一定量になるとボックスパレットに積み替える。



◇廃プラ燃料化、早期に16工場体制へ
2003年には21工場目指す

- サニックス -

 サニックス(本社・福岡市、宗政伸一社長)は、今年度内にプラスチック資源開発工場(廃プラ燃料化工場)を5ヶ所にするとともに、早期に16ヶ所にまで拡大する予定だ。稼働率が上昇した施設での処理能力アップも視野に、2003年には全21工場にする計画で一気に大量供給体制を整える。



◇PRTR法、第一種 356物質を決定
対象事業者は47業種

- 中央環境審議会・化学品審議会 -

 中央環境審議会環境保健部会と化学品審議会安全対策部会の合同部会が11月16日開かれ、PRTR法対象物質リストを決定。第一種指定化学物質356物質(群)、第二種指定化学物質(群)83物質を決定した。各界からの意見を聴取した上で、年度内には政令で指定する。



◇環境管理規格審議委員会事務局調べ
総取得件数2641件

- ISO14001 新規認証取得組織 -

 環境管理規格審議委員会事務局(財日本規格協会技術部内)によると、今年8月は新たに百十五件の認証取得(登録)組織が加わり、総取得件数は2,641件になった。主な業種別の割合は電気機械34.2%、化学工業9.6%、一般機械8.8%、輸送用機械7.6%、総合工事業4.8%、サービス業4.4%、精密機械4.2%、廃棄物処理業2.1%、窯業・土石製品製造2.0%、飲料等製造業1.7%などとなっている。



◇産官学集結し設立総会を開催
環境産業振興で九州経済活性化

- K−RIP -

 産官学が共同して環境産業を九州の基幹産業の一つへ盛り立てることを目的とした、K−RIP/九州地域環境・リサイクル産業交流プラザ(事務局・福岡市、会長・石川敬一氏/九州電力社長)の設立総会が11月9日、北九州国際会議場で開催された。当日は、産官学の代表230人が出席、新たな事業へのスタートを切った。



◇総合リサイクル施設建設へ
家電、廃プラからバイオまでカバー

- カンポ -

 カンポ(本社・京都市、社長・山田実氏)は、廃家電や廃プラスチック類、有機性廃棄物までを包括する、次世代型の総合リサイクル工場「リサイクルプラザ」の建設を京都府内で計画、近く着工する。計画によると工場は、@家電リサイクル施設Aプラスチックリサイクル施設Bサーマルリサイクル施設C灰リサイクル施設Dバイオリサイクル施設E水リサイクル施設──などで構成される。




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