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本則 厚生省生活衛生局水道環境部長から各都道府県知事・政令市市長あて 廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律(平成9年法律第85号。以下「平成九年改正法」という。)は、平成9年6月18日に公布され、既にその一部については平成9年12月17日又は平成10年6月17日から施行されたところであるが、産業廃棄物管理票制度及び電子情報処理組織の使用に関する規定が平成10年12月1日から施行されることとなっている。これに伴い、廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の一部を改正する省令(平成10年厚生省令第77号)が同年9月22日に公布され、同年12月1日から施行されることとなったところである。 平成9年改正法の趣旨及び内容については、平成9年12月17日付け厚生省生衛第1112号により厚生事務次官から通知されたところであるが、さらに左記事項に留意の上、その運用に遺漏なきようにされたい。 記 第1 改正の趣旨 産業廃棄物の処理については、不法投棄が依然として跡を絶たず、産業廃棄物を排出する事業者の責任を強化し、適正な処理を確保することが強く求められているところである。 平成3年の廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律(平成3年法律第95号。以下「平成3年改正法」という。)により特別管理産業廃棄物を対象として導入された管理票制度は、事業者が産業廃棄物処理業者に委託した産業廃棄物が適正に処理されたことを管理票の返送を受けて確認することにより、適正な委託処理を確保する制度であるが、この管理票制度については、特別管理産業廃棄物以外の産業廃棄物についても事業者の自主的取組み及び行政指導により普及しているところであり、産業廃棄物の適正処理の推進に一定の効果を上げているところである。 これらを踏まえ、平成9年改正法において、管理票制度の適用範囲を原則としてすべての産業廃棄物に拡大するとともに、事業者等の事務負担を軽減する等の観点から、管理票の交付に代えて、電子情報処理組織を使用して事業者が産業廃棄物の処理終了を確認することを可能とする等の仕組みが設けられたものである。 第2 改正内容 1 産業廃棄物管理票制度については、適用範囲が原則としてすべての産業廃棄物に拡大されたこと以外は、基本的に平成3年改正法に基づく特別管理産業廃棄物管理票制度とほぼ同様であるが、適用範囲の拡大に伴い、次に掲げる事項について改正されていることに留意すること。 (1) 管理票の交付が不要である場合を次のとおり定めたこと。 産業廃棄物の処理をその事務として行う都道府県又は市町村に、産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合 海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律(昭和45年法律第136号。以下「海洋汚染防止法」という。)第20条第2項の規定により運輸大臣に届け出て廃油処理事業を行う港湾管理者又は漁港管理者に、船舶において生じた廃油の運搬又は処分を委託する場合 専ら再生利用の目的となる産業廃棄物のみの収集若しくは運搬又は処分を業として行う者に、当該産業廃棄物のみの運搬又は処分を委託する場合 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号。以下「法」という。)第15条の4の2第1項の認定を受けた者に、当該認定に係る産業廃棄物の当該認定に係る運搬又は処分を委託する場合 廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則(昭和46年厚生省令第35号。以下「規則」という。)第9条第2号又は第3号の指定を受けた者に、当該指定に係る産業廃棄物のみの運搬を委託する場合 規則第10条の3第2号又は第3号の指定を受けた者に、当該指定に係る産業廃棄物のみの処分を委託する場合 国(産業廃棄物の処理をその業務として行う場合に限る。)に、産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合 運搬用パイプライン及びこれに直結する処理施設を用いて産業廃棄物の運搬及び処分を行う者に、当該産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合 産業廃棄物の輸出に係る運搬を行う者に、本邦から輸出の相手国までの産業廃棄物の運搬を委託する場合 海洋汚染防止法第20条第1項の規定により運輸大臣の許可を受けて廃油処理事業を行う者に、外国船舶(専ら本邦の各港間又は港のみを航行するものを除く。)において生じた廃油の運搬又は処分を委託する場合 (2) 管理票の記載事項として次の事項を追加したこと。 運搬を受託した者が積替え又は保管を行う場合には、当該積替え又は保管を行う場所の所在地 産業廃棄物の荷姿 運搬を受託した者が積替え又は保管の場所において有価物の拾集を行おうとする場合には、拾集量の見込み また、運搬受託者の記載事項として、積替え又は保管の場所において有価物の拾集を行った場合の拾集量を追加したこと。 (3) 事業者が管理票の写しの送付を受けるまでの期間を、特別管理産業廃棄物以外の産業廃棄物については90日としたこと。ただし、特別管理産業廃棄物については、従来どおり60日であること。また、期間内に管理票の写しの送付がない場合に事業者が都道府県知事(保健所を設置する市にあっては、市長。以下同じ。)に提出する産業廃棄物管理票未回収報告書については、様式を改正し、原則として管理票一枚につき一通提出することとしたこと。 (4) 産業廃棄物管理票交付等状況報告書については、様式を簡素化するとともに、同一の都道府県(保健所を設置する市にあっては、市)の区域内に設置が短期間であり、又は所在地が一定しない事業場が2以上ある場合には、当該2以上の事業場をまとめて報告することができることとしたこと。 2 電子情報処理組織の使用については、管理票の交付に代えて情報処理センターに登録を行うものであることから、管理票情報に係る仕組みは基本的に産業廃棄物管理票制度の仕組みと同趣旨であるが、次の事項については産業廃棄物管理票制度と相違するものであること。 なお、具体的な運用は、情報処理センターが厚生大臣の認可を受けた業務規程及びこれに基づき別途定める細則等によりなされるものである。 (1) 電子情報処理組織の使用を開始しようとする場合には、あらかじめ情報処理センターと契約を締結しなければならないこと。 (2) 情報処理センターへの登録は、当該産業廃棄物の種類ごとに、引渡しの後遅滞なく行うこととしたこと。 (3) 事業者が産業廃棄物を運搬受託者又は処分受託者に引き渡す際に、当該産業廃棄物の種類、数量、運搬先の事業場の名称、登録番号等を当該受託者に通知することとしたこと。 (4) 当該受託者が情報処理センターへ報告するまでの期間を運搬又は処分を終了した日から3日としたこと。 (5) 情報処理センターによる都道府県知事への報告は、報告事項を記録した磁気ディスク(これに準ずる方法により一定の事項を確実に記録することができる物を含む。)によることを基本とすること。 3 情報処理センターの備えるべき帳簿の記載事項等を定めたこと。 4 産業廃棄物の処理をその事務として行う市町村又は都道府県に産業廃棄物の処理を依頼することは、従来法第12条第3項の委託には該当しないものとして取り扱ってきたところであるが、今般委託に該当するものとして必要な改正を行ったこと。当該市町村又は都道府県に産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合には、管理票の交付は不要であるが、委託者には委託基準が適用されることに留意すること。 第3 罰則の適用等 1 管理票に虚偽を記載し、又は電子情報処理組織を使用する場合に虚偽の登録を行ったときは、30万円以下の罰金に処することとされたこと。 2 管理票を交付せず、又は管理票に虚偽の記載をした者及び電子情報処理組織を使用する場合に虚偽の登録を行った者が措置命令の対象者として追加されたこと。 第4 その他 1 電子情報処理組織の使用は、事業者等にとっては管理票記入手続や管理票の保管及び都道府県知事への報告が不要になる等、事務手続が大幅に簡素化されるとともに、行政側にとっても情報の整理及び解析が容易になるなどの特徴を有している。ついては、事業者等に対しその周知を図ること。 2 産業廃棄物管理票制度の実効性を確保するため、制度の適用を受ける者の把握及びこれらの者に対する制度の趣旨の徹底に努めるとともに、立入検査の際には管理票の記載内容と帳簿の記載内容等を照合し、整合性を確認するなど、積極的に産業廃棄物管理票制度の適正な運用のチェックに努められたいこと。 3 虚偽の管理票の交付等、管理票の不適正な使用は産業廃棄物管理票制度の趣旨をないがしろにするものであることから、不適正な使用に対しては、警察当局と連携すること等により厳正に対処されたいこと。特に産業廃棄物処理業者に対しては、許可の取消し等を含む厳しい措置を講じられたいこと。 4 法第18条第1項の規定に基づき都道府県知事が行う情報処理センターからの報告徴収は、事業者等からの報告徴収と同じく法の施行に必要な限度において行うことができるものであること。また、情報処理センターは、電子情報化の趣旨を踏まえ、迅速な報告提出に努めなければならないこと。 5 平成10年12月1日から平成11年3月31日までに交付した管理票については、事業者は平成11年6月30日までに産業廃棄物管理票交付等状況報告書を提出しなければならないこと。この際、平成10年度に特別管理産業廃棄物管理票を交付した事業者は、これについても併せて報告しなければならないこと。 6 関係通知について以下のとおり改正等を行い、平成10年12月1日から適用すること。 (1) 平成2年3月26日付け衛産第18号当職通知「産業廃棄物処理におけるマニフェストシステムの実施について」及び平成5年3月12日付け衛産第25号当職通知「特別管理産業廃棄物処理における特別管理産業廃棄物管理票制度の実施について」を廃止する。 (2) 平成2年4月26日付け衛産第31号当職通知「産業廃棄物処理対策の強化について」の一部を次のように改正する。 次のよう 略 (3) 平成6年2月2日付け衛環第41号厚生省生活衛生局水道環境部環境整備課長通知「廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部改正について」の一部を次のように改正する。 次のよう 略 (4) 平成7年3月31日付け衛産第40号当職通知「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令の一部改正等について」の一部を次のように改正する。 次のよう 略 (5) 平成7年12月27日付け衛産第119号当職通知「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令の一部改正等について」の一部を次のように改正する。 次のよう 略 |
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