1997年12月に京都で開かれたCOP3で採択された温暖化防止の京都議定書では、日本は2008〜12年の間に温室効果ガスの排出量を1990年比で6%削減する目標を立てました。これを受けて経済界は自主行動計画を定め、環境マネジメントシステムの導入などを契機に太陽光、風力、バイオマス等の新エネルギー導入の促進や、省エネルギー対策を推進するようになってきました。目標年が近付くにつれて、NEW環境展でも新エネ、省エネ関連の出展が年々目立つようになっています。
生体環境に配慮した自然環境を取り戻すための政策誘導として、自然再生推進法が2003年1月に施行しました。国土交通省は自然再生事業としてこれまでの河川等の取り組みに加えて、良質のしゅんせつ土砂を利用して干潟や海浜の再生を図ろうと検討しています。ヒートアイランド対策では、東京都が屋上緑化条例を策定していましたが、2004年3月に国も大綱をまとめ、特定の建築物等を対象に敷地の一部の緑化を義務付けました。緑化推進は二酸化炭素を固定し、地球温暖化対策にも寄与します。
環境問題の新たな傾向では、過去の負の遺産による生活環境への悪影響が懸念されます。旧毒ガス兵器による水質・土壌汚染、都市再開発に伴う埋設残置廃棄物などが一例に挙げられます。2004年4月には改正廃棄物処理法が成立しました。廃棄物埋設置の開発、硫酸ピッチの規制、処理施設における事故時の規定など最近の事件・事故に配慮し、生活環境の保全策を重視した内容になっています。
NEW環境展は廃棄物対策、環境修復・浄化、グリーン購入、地球温暖化対策、大気・水・土壌関連など幅広い環境技術を集め展示しています。環境ビジネスを新産業として育み、21世紀型の経済、社会、価値観を創り上げるためにも益々その役割と責任が増してきたことを深く感じております。必ず出展者や来場者の方々に成果の多い場となるよう、力を尽くしていく所存ですので、関係ある企業・団体・大学などの積極的な参加をお願い申し上げます。
平成16年11月吉日
日報イベント 株式会社 NEW環境展事務局
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